〈ひとつのポーズで全身に効く〉姿勢の悪さからくる肩こりも軽くなる!膝曲げダウンドッグ
姿勢の悪さを自覚しているけど姿勢を整えても時間が経つとまた崩れている…そんな方はいませんか?姿勢が崩れると特定の筋肉に負担をかけ、肩こりの原因になることがあります。気になる方は、今回ご紹介するヨガのポーズで姿勢改善と肩こりに関係する複数の場所をストレッチして、全身を整えてみましょう。
慢性的な肩こりに悩んでいませんか?
仕事でのパソコン利用が当たり前になり、多くの方がスマートフォンを長時間利用する時代。慢性的な肩こりに悩んでいる人は多いと思います。肩こり解消のためには姿勢を良くした方が良いと頭で分かっていても、なかなか良い姿勢がキープできない…そんなお悩みがある方も多いことでしょう。
そんな方におすすめしたいのがヨガのポーズ「ダウンドッグ」です。ここからはダウンドッグについて簡単に解説したいと思います。
ダウンドッグはどんな効果がある?
ヨガの代表的なポーズの1つ、ダウンドッグ。名前だけは知っているという方もいるかもしれません。
このポーズは姿勢改善や肩こりに悩む方にぜひやってみてもらいたいポーズなのですが、どんな効果が期待できるのかと言うと…
脇の下のまわりが伸びる
脇の下の近くには肩甲骨と肋骨をつなぐ前鋸筋(ぜんきょきん)と呼ばれる筋肉があります。一見肩こりには関係のなさそうな場所ですが、前鋸筋(ぜんきょきん)が硬くなると肩甲骨の適切な動きが制限され、その結果、肩こりが起こることがあります。ダウンドッグでは手で床を押して腕を伸ばすので、筋肉が伸び、硬さの解消に効果的です。
背中の筋肉のこわばりが緩和
硬い背中は不快感だけでなく、背骨の支え方にも影響を与え、姿勢の崩れを引き起こす可能性があります。ダウンドッグで首から尾骨までの背骨全体を伸ばすことで、縮こまった背中や腰の筋肉が伸び、こわばりが緩和されます。
もも裏が伸びて骨盤が安定
姿勢に大きく関わる骨盤はもも裏の筋肉とつながっています。もも裏の筋肉が硬くなると骨盤が後ろに引っ張られて骨盤の後傾(姿勢の崩れ)が起こります。柔軟性をつけることで骨盤の位置が安定して姿勢も整います。
足首の柔軟性が向上
足首は体の重心の支えとなる、基本的な部位の一つです。足首の柔軟性が不足していると体重を正しく支えることが難しくなり、前傾または後傾姿勢など姿勢の安定性に影響を与えることがあります。ダウンドッグでは足首の柔軟性を少しずつ向上させることができます。
慢性肩こり撃退!膝を曲げたダウンドッグ
ダウンドッグは両脚を伸ばすやり方がオーソドックスですが、今回は不可を和らげるために膝を曲げたダウンドッグのやり方をご紹介します。ただし、頭が下がる姿勢になるため、高血圧やめまい、緑内障など目の疾患がある場合はこのポーズは避けてください。
<やり方>
1)四つ這いになり、肩の下に手首、お尻の下に膝がくるように位置を揃え、つま先を立てる。そこから両手を、手の一つぶんくらい前につく
2)両腕を伸ばし、あごを引いてお尻をかかとの方に近づける
3)両手で床を押し続け、お尻をできるだけ後ろに引いて、背中、腰、左右の脇腹から脇の下にかけてをしっかりと伸ばし、数回呼吸をくり返す。背中の硬さが気になる時は少し長めに続ける
4)上半身の背面が伸びた状態を保ちながら、お尻を斜め後ろに向けて持ち上げていく。膝は曲げたままでOK
5)かかとを片方ずつゆっくりと上げ下げして、もも裏、膝裏、ふくらはぎを少しずつストレッチ
6)かかとの動きを止めて、両膝を曲げたまま数回呼吸を続けてキープ。背中をまっすぐに保つことを優先するので、かかとを無理に床に下ろそうとしなくても良い
7)終わったら両膝を下ろして四つ這いに戻る
AUTHOR
吉田加代子
オーストラリア・ブリスベン在住、東京都出身。日本とオーストラリアでの会社員生活を経て、2012年よりオーストラリアでヨガ講師としての活動を開始。ハタヨガやリストラティブヨガクラスの他、音響楽器シンギング・リン®を使ったサウンドセラピーも提供。ヨガや音の効果を活かして、クライアントの心身の健康をサポートしている。
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