毎日リラックスする時間を作ろう!自分を大事にするための7つの習慣
自分が気持ちよくなれるような、リラックスをするための習慣を取り入れよう。自分の時間を作って、自分を大事にできるようになれば、落ち着いた心を手に入れられるはず。
人生は、思うようには行かないものだ。カレンダーをにらんでスケジュールを一所懸命調整してやっと空いた時間を自分のプラクティスに割り当てたとしても、結局は仕事や家族の用事などがいつの間にかわらわらと浸食してきて、自分の時間を奪っていって、最後には毎日毎日やらなければならないことと競争しているみたいに感じられるようにまでなってしまう。自分のプラクティスや習慣は1日、また1日と先送りされて、気づいたら無期限延期されている。それというのもスケジュールが本当に過密で時間が全然ないのだ。
でも、ちゃんと自分の時間を取らないといけない。今日一日で、たとえばインスタグラムのフィードを何回スクロールしただろうか。その時間を使って、自分自身とつながり直すためにいったん立ち止まってみよう。今回は、自分をリセットするのに使える7つのシンプルな習慣を紹介する。もし実行できたら、結果はどうなるだろう?
きっといつもより気持ちも落ち着き、満足感に満たされるはずだ。
1.朝の習慣
昨日一日を振り返って、上手くいったことを喜び、今日という日を前向きな気持ちで迎えられるような朝の習慣を取り入れよう。「私は朝起きていちばんに、儀式のようになっているある習慣を実践することにしています。これをしないと、その一日にエネルギーを奪われてしまうって、もう分かっているんです」と語るのはエイミー・イッポリティ。コロラド州ボルダーに拠点を置くヨガ講師だ。「朝の習慣をちゃんとやることで、私は自分の生活を大事にすることこそが大切なんだと思い出すことができます。前向きな態度で今日という一日に向かっていけますし、ストレスにたいしても前向きに対処しようという気持ちで臨めます」
イッポリティの朝の習慣とはこういうものだ。瞑想用のクッションのところか、台所のテーブルのところに、ペンとノート、それにインスパイヤリング・カード(タロットカード、リーディングカード、オラクルカードなど)の束を持って腰を下ろす。1分ほど静かに座ったままで、心で呼吸しているとイメージする。息を吸うごとに、自分の心に問いかけて、自分が深く感謝しているものについて訊く。何でもいい。猫でも、車でも、仕事でも、家族でも。何呼吸かした後で、心に浮かんできたことを日記帳か自分のノートに書き出していく。それから、カードを1枚選び、そこにある絵柄、またはメッセージの意味を考える。最後に、瞑想を数分間して終わりにする。「私はウジャイプラナヤーマ(呼吸)をしながら、自分がどんな一日を過ごしたいか考えることにしています」イッポリティはそう話す。
2.にっこりする
私たちはたいてい、アーサナというとポーズのことを考える。手足や脊椎、頭や胴体を特定の位置に正確に置くポーズがアーサナだ、と。他方で、プラクティスの最中に表情のことは考えていない。「笑顔」というシンプルなエクササイズがマットを離れた日常でも、いかに高い効果をもつかということについてはなかなか思い至らないでいる。「にっこりと笑うことは、自分を変化させていこうというときに、いちばん効き目のあるもののひとつなんです」そう語るのはミクラ・クラフトソウ。American Viniyoga Instituteの共同創立者だ。「笑顔になることを自ら選択し、ほかのポーズの時と同様、自分の笑顔にたいしても意識を持ってみてください。
特に楽しいと思っているときでなかったとしても、このプラクティスはあなたを元気づけてくれるはずです。なぜなら、脳は自発的な笑顔と意識して作った笑顔を区別できないからです」クラフトソウのくれたアドバイスを裏付ける研究も複数存在している。表情と感情のフィードバックループに言及するリサーチだ。笑顔がトリガーとなって「落ち着き」「楽しさ」といった感情が生み出される。試してみて、自分が周囲の人間たちにたいして好意を持つようになっていくのに気づいてほしい、とクラフトソウは話す。「たとえ最悪な日でも、あなたの周りには幸せの源泉があるのだと気づくようになるはずです」そう彼女は語る。
3. チャントで不安を手放す
物事に圧倒されてしまったときには、A.G.モーハンが教えてくれたこのシンプルなヴィンヤサを試してみてほしい。朝でも夕方でも、いつやってもかまわない。モーハンは、長い期間、クリシュナマチャリャの生徒だった人物で『Yoga for Body, Breath, and Mind』という著作もある。
タダーサナ(山のポーズ)で立つ。両手はお祈りをするときのように胸の前で合わせる。息を吸いながら、腕を頭の上に上げてウールドゥヴァハスターサナ(手を上にあげるポーズ)をとる。動くときに静かに「オーム」と唱える。息を吐きながら、両手を地面に持っていきウッタナーサナ(立位前屈)の姿勢をとる。静かに「ナマハ」と唱える(意味としては「私のことではない」というほどの意)。この動きと言葉を10回繰り返す。深呼吸しながら行う。
「オームと唱えるとき、もっとも高次の自我とのつながり、そしてどんな困難にも立ち向かい、どんな問題をも解決することのできる自分の力を想像してみてください」とモーハンは言う。「ナマハと唱えるときには、自分より高次の力にたいして自らを明け渡し、私はすべてのことに気を配る必要はないのだと自覚するようにしてください」これをやり終えたら、人生がどのようなメニューを次に差し出してきたとしても、それにたいしてちゃんと向き合えるような体勢を整えるため、少し時間を取る。
4. 音楽をかけてみよう
「音楽は薬になります」とフランク・リップマン。彼はニューヨーク市に住む統合医療の医師。「私はいつでも音楽を処方することにしているんです」体は周りのリズムに反応するものだ。海辺や田舎に暮らしているなら、それもかまわない。むしろ健康的かもしれない。しかし、都会に暮らしている場合、体のもつこの感応性は逆作用してしまう。都市ではサイレンの大きな音、ブレーキの甲高い音、クラクションなどに取り囲まれている。たとえば、もしあなたが混み合ったショッピングセンターの騒がしさを何とかしなければならないとしたらどうだろう。「内側のリズムと外側のリズムはリンクしています」とリップマン。都市の騒音より、もっとリラックスできるリズムと自分をシンクロさせるためには、1分あたり60拍程度の音楽をかけるのがいい(リップマンのおすすめはボブ・マーリー)。「目を閉じて、聞こえてくるものに意識を集中します。すると音楽が次第にあなたの身体的なプロセスのリズムに影響を与えはじめるでしょう」と彼は言う。呼吸がゆっくりになったり、心拍数が落ちたり、落ち着いた気持ちになれたりといった効果がある。
5. 一杯の幸せ
コーヒーブレイクは覚醒作用をもつ。それに比べて、淹れたてのお茶はむしろ落ち着かせてくれる効果がある。クンダリーニヨガの伝統では、意識を集中させてスパイス入りブラックティーを淹れるという儀式がある。それこそ材料を手に入れる前の段階からひとつひとつマインドフルに行うというものだ。お茶を淹れるという課題も、意識を集中してやろうとすると、これは動きながらの瞑想となる。そう教えてくれたのはダルマ・シン・カルサ医学博士。彼は神経科学者であり、『Food as Medicine』の著作がある。
1カップより少し多いぐらいの量の水をポットに入れて、黒コショウの実を4粒、グリーンカルダモンのさやを4本、新鮮な生姜のスライスを2.5センチ分ほど、シナモンスティックを半分、クローブを丸ごと3つ加える。10分ほど煮立てた後、ブラックティーのティーバッグひと袋と、アーモンドミルク、または牛乳を半カップ加えて、5分間待つ。その間、呼吸をしながら香りを楽しみ、瞑想する。「サットナーム」のようなシンプルなマントラを繰り返しながら瞑想してもいい。「サットナーム」の意味は「真実こそ私自身」という意味。お茶が用意できたら、腰を下ろして、すべての意識を集中させてお茶を味わい、楽しもう。
6. 世界を受けいれる
瞑想をするといいことが色々ある――健康状態の改善、集中力の向上、気持ちの落ち着きなど。瞑想のこうした恩恵にあずかりたいからといって、毎朝5時ぴったりに瞑想用のクッションを用意してきちっと行わなければならないというわけではない。そうでなくてもいい。自分の身の回りのものにいつもより多くの注意を注いでみるだけでもいいのだ。こう教えてくれるのはヴァサン・ラッド。ニューメキシコ州アルバカーキにあるAyurvedic Instituteの設立者だ。「耳に聞こえてくるもの何にでも注意をはらって、きちんと聴いてみるのです」とラッド。犬の鳴き声でも、子供の泣き声でも、風が木々の葉をそよがせる音でもいい。
雑音だと思ってシャットアウトしてしまうのではなく、「こうした音や光景が、むしろあなたのなかに入り込んでくるようにするのです。そうすれば、きっとあなたは自分の内側にある真の平穏と静けさとを経験するようになるでしょう」とラッドは言う。
7. 眠る前に自分を甘やかしてあげる
眠る前に短時間でいいので、自分を落ち着かせるような習慣をもつことで、体と心に「昼間に起きたことは忘れて休もう」というサインを送ることができる。ルネ・ルーはヨギであり、オーガニックシェフとして仕事をしている。ルーには『Easy Green Living』という著書があり、そのなかで、自分でブレンドして作るオーガニックオイルを使って夜寝る前に行うフェイシャルマッサージを紹介している。このマッサージをすると、自分に栄養を与えてくれる香りのなかで一日を締めくくることができる。
アーモンドオイルを60ml入れたボトルに、ラベンダー、カモミール、ローズのエッセンシャルオイルを2滴ずつ加える。やさしく振って混ぜ、6〜8滴ほど手のひらに取る。両手をすり合わせて手のひらでオイルを温め、香りを吸い込んでリラックスする。その後は、下から上へとやさしくなでるように首と顔につける。親指を使って、頬と額の肌を引っ張り、髪の生え際に向かってなでるようにする。それから目に見えるシワがあれば、シワを広げて伸ばすようにする。額、鼻筋、口の周りは特にやさしく丁寧に行う。
5分間ほど(もっと長くてもかまわない)マッサージしたら、手のひらを数秒間両眼の上に置いて、終わりにする。「毎日ちゃんとセルフケアに取り組むようになると、深いところから癒やされる感じがしてくると思います」とルーは言う。
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