40代~50代向け【歩ける脚作りは足関節から】足首痛みによる歩きづらさを予防「関節サポートトレ」
更年期を迎えた頃から関節に痛みやきしみを感じるようになり、肩や膝が動かしづらくなることがあります。この連載では、関節の動きに関わる筋肉を鍛えて関節の可動性を維持・向上させる「関節サポートトレ」を村越美加先生がレクチャーします。プレ更年期からしっかり鍛えて関節に生じる不具合を予防し、日常動作をスムーズに行える体を目指しましょう。
関連筋を強化して関節にかかるダメージを軽減
「加齢による軟骨のすり減りに加え、更年期に入り女性ホルモンのエストロゲンが減少すると関節に痛みやきしみが生じます。関節には骨と骨を連動して可動させる役割があり、筋肉には一つの関節をまたぐ単関節筋と、二つ以上の関節をまたぐ多関節筋があります。関節はこれらの筋肉が伸縮することで動くため、筋肉が衰えると関節の動きが悪くなり痛みの悪化にも影響します。
また、関節まわりの筋肉は、動作時に関節にかかる衝撃を吸収する役割を担っています。したがって、筋肉が衰えると関節にダイレクトに衝撃が伝わり、軟骨のすり減りなどを進行させるので早めの対策が必須。すでに関節に違和感があり熱を持っている場合は、無理してトレーニングを行うのは禁物です。まずは整形外科などを受診するのをおすすめします。痛みが和らいだら医師のアドバイスのもと関節の可動域を取り戻すストレッチから始めて、無理なく動かせるようになったら筋トレに移行しましょう」(村越美加先生)
前脛骨筋を鍛え、足関節の動きを良くしてつまずき防止
「足首を動かすのに痛みが生じる場合、変形性足関節症や関節リウマチなどの疾患であれば治療が必要ですが、加齢による筋力低下が引き起こす足関節の不具合は筋肉強化で予防できる可能性があります。つま先を上に向けるときの足首の動き(背屈)に関わるのが脛にある前脛骨筋で、つま先を伸ばすときの足首の動き(底屈)はふくらはぎの腓腹筋が関係します。今回紹介する前脛骨筋のトレーニングは、ペットボトルの重さを利用し足首に負荷をかけて行うと、前脛骨筋の収縮が深まり効果大。筋肉がきちんと働くと歩行時につま先がすっと上がり、つまずきにくくなります」(村越美加先生)
負荷をかけたつま先上げ
目的と効果:つま先を持ち上げる動きで前脛骨筋を刺激し、足関節の屈曲を促し歩行時のつまずきを防止。
〈やり方〉
1.椅子の中央に座り、背もたれに寄りかからずお腹を引き込み背筋を伸ばす。500mlのペットボトルを左右の母指球の間に挟む。
2.息を吐きながら、膝の位置を変えずかかとは床につけてつま先を持ち上げる。このときすねに力が入っているのを意識して。吸いながら床上1cmまでつま先を下ろし、再度つま先を持ち上げる。10回×3セット。
〈プロフィール〉
村越美加先生
ヨガ・フィットネス・ピラティスインストラクター。フィットネス運動指導歴34年。健康運動指導士、介護予防運動指導員。大手スポーツクラブの正社員として9年勤務しチーフインストラクターとして、エアロビクス、ヨガ、ピラティス、ボディメイクトレーニングの指導のほか、インストラクター管理、インストラクターの教育&育成業務を担当。現在はフリーランスに転向し、ヨガ、ピラティス、エアロビクス、シニアエクササイズの指導のほか、インストラクターの教育や養成コースの講師、企業出張フィットネス、講演、メディアにおけるエクササイズモデル、エクササイズの監修、モデル業と幅広く活動中。
AUTHOR
ヨガジャーナルオンライン編集部
ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。
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