お腹のハリやガス腹、鼻水・鼻づまり…秋にありがちな不調を解消する簡単セルフケア
暑くて長い夏が終わり、短い秋がようやく到来。普段から整体やヨガの指導、栄養指導にも経絡を取り入れているのですが、秋は肺や大腸の不調に気をつけたい時期です。今回は秋の季節に起こりやすい不調とうまくつきあうための食とセルフケアをお伝えしていきます。
秋はお腹の調子や呼吸器系の不調が起こりやすい季節
夏の暑さで消耗した身体に、朝晩の冷えこみや、空気の乾燥なども重なり、呼吸器全体の免疫が落ちやすくなり、鼻炎、鼻づまり、ぜんそくなどの持病を持っている方は症状が悪化しやすい季節です。また、秋に美味しい食材や気温の変化から大腸の不調も出やすいとき。
お腹のハリがでやすく、ガスがたまるときや、鼻水、鼻づまりがつらいときなどに気を付けてほしい食事や、簡単なセルフケアを紹介していきます。
お腹ぽっこりは食事と冷えに気を付けることで解消する場合も
さつまいも、かぼちゃ、栗など秋に美味しい食材や豆類など繊維質の多い食材は、ガスがたまりやすい食材なので、とりすぎるとお腹がはりやすくなります。運動不足や不良姿勢の方は、腸の働きが低下しやすく、身体を動かす習慣がある方よりも食物繊維の摂りすぎに影響を受けやすいので、スポーツの秋、しっかり身体を動かしつつ、適量を楽しむようにしましょう。
お腹周りが太ったかなと思っていたら、おなかが膨れているだけという場合もあります。もちろん食べ過ぎている場合は控える必要がありますが、普通の量なのに慌てて食事の量を減らしては、栄養不足やタンパク質不足になって余計に太りやすい体質に。
おなかが急にポッコリしたなと思ったときは、お腹が張った日や前日に食べていたものはなにか思い出してメモしておきましょう。
ガスがたまりやすい人は、腸によさそうな代表である乳酸菌を含むヨーグルトや乳飲料も少し控えてみてください。もちろん腸内の善玉菌にはよい作用がある乳製品ですが、炭酸ガスを発生させるのでお腹の張りが張りやすくなる方もいて、日本人の半数が乳製品でお腹のハリを起こしやすいとされています。
特に乳製品を消化するのが苦手なタイプの方は一度控えてみたり、取り方を工夫するだけで、おなかぽっこりが解消してすっきりとしたお腹周りになれる場合も。
私自身も食材によっておなかが張りやすくなるので、それらの食材の量はコントロールしていて、乳製品も大好きですが、取りすぎには気を付けながら楽しんでいます。
冷えからくるお腹のハリも
お腹の張りが気になる時は、食べ物自体が原因となっている場合も多いですが、冷えからお腹が張りやすくなることも。肌寒くなってきたこの季節からは、特に冷たいもの(生野菜や果物などを含めて)の摂りすぎに注意しましょう。身体をあたためる作用のあるクローブやしょうがなどをお茶や食事に取り入れるのも〇
秋は呼吸器系の免疫が落ちやすいとき
身体が冷えたり乾燥すると、せきや鼻水・鼻づまりなどの症状が出やすくなります。マフラーやネックウォーマーなどで首まわりと背中を冷やさないように注意して、あたたかい飲み物をこまめに少しずつとったり、加湿器で部屋を乾燥させないように気を付けましょう。
のどや鼻の症状によい銀杏や長ネギなどを食事にとりいれるのも〇
肩甲骨周辺をあたため、肺と大腸の巡りをよくする井穴をほぐそう
肩甲骨の間をあたためると症状が緩和しやすいので、手であたたかくなるまでこすったり、手が届かない人は手ぬぐいなどで乾布摩擦を行ってみましょう。
水分代謝がうまくいかないときにも、鼻水、鼻づまりの症状がでやすいので、汗ばむ程度の運動やゆっくり汗をかける入浴も鼻づまりの解消につながります。
座位の鷲のポーズで背中をゆるめる
肩甲骨間をこするだけでなく、前腕を顔の前で絡めて、鷲のポーズの腕の形を作り、胸を前後に動かすなど肩甲骨周りをほぐすワークもおすすめ。
やり方:
1,前腕を胸の前で絡める
2,吐く息でみぞおちを引き、背中を開く
3,吸う息でみぞおちを前に出し、腕を少し上にあげる 5呼吸ほど繰り返す
肺と大腸の井穴(せいけつ)と合谷ほぐし
経絡のはじまりや終わりは爪の付け根にある事が多く、秋にケアしたい肺と大腸に関するツボは手の親指、人差し指にあります。
鼻づまりや花粉症、便秘などお腹の調子を整えたいときにおすすめの、合谷と合わせてほぐしてみましょう。
やり方:
1,手の親指の爪の付け根をやさしくもみほぐす
2,手の人差し指の付け根をやさしくもみほぐす
3,手の甲の親指と人差し指の間を手首に向かってたどっていき、
骨にぶつかったところ(写真の黄色い〇印あたり)を、人差し指側に向かって軽く押して10秒ほど待つ
肺や大腸のめぐりをよくして、美味しく美しい秋を健やかに過ごしましょう。
AUTHOR
仁平美香
WAY-TOKYOヨガ&ボディケアサロン主宰 パーソナルヨガおよびグループレッスンの他、オイルマッサージ、指圧整体等を様々な年代のクライアントに提供。ヨガ講師(WomensAwarenessYoga、月経血コントロールヨガ、産後、マタニティヨガ等、講師養成スクールにて講師育成を行うほか、イベントやレギュラークラスで指導中)、栄養士。女性のためのヨガ協会代表。「カラダをゆるめてこころを整えるはじめての月経血コントロールヨガ」「医師もすすめる血管美人ヨガ」等8冊の著書がある。雑誌・WEB等コラム連載&監修多数。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く