腰痛・膝痛・ぽっこりお腹…【不調の8割は腸腰筋のせい!?】快適な身体を手に入れる仰向けエクサ
長時間のデスクワークによる肩こりや腰痛、膝痛、なかなかすっきりしないぽっこりお腹、忙しい毎日の中で気づけばおちいっている浅い呼吸…。これ全部【腸腰筋】が原因かも知れません。私たちの生活の質に大きく関わる重要な筋肉、腸腰筋を、伸ばして鍛えられる万能エクサを紹介します。
不調の8割は腸腰筋の低下だった!?
腸腰筋は上半身と下半身をつなぐ唯一の筋肉です。腰椎から始まる大腰筋と、骨盤上部から始まる腸骨筋からなり、いずれも太ももの骨の内側につながっています。この筋肉は骨盤の傾きに関与し、重力に抗って良い姿勢を保つために使われる、いわゆる姿勢筋と呼ばれるもの。自分の脚で立ったり、脚を持ち上げたり、しっかりとした歩行にも欠かせない筋肉です。
腸腰筋が低下するのはどうして?
ズバリ、長時間の座りっぱなしや運動不足が原因です。長時間動かさないことにより柔軟性を失った大腰筋は、立った姿勢になったとき常に背骨にストレスを加えることになります。また、骨盤の可動にも影響し、本来の姿勢を保つことが難しくなり、股関節の安定力も低下。結果、腰や膝などに痛みが生じるのです。
さらに低下した腸腰筋をいざ使おうと突然体を動かすと、ギックリ腰が起きることもあります。これは大腰筋の過緊張による腰痛が原因と言われています。
腸腰筋を鍛えておくメリットは?
①姿勢が正され不調が予防できる
「姿勢筋」である腸腰筋をしなやかに保つことで、股関節は安定し歩行時も疲れにくくなります。普段から正しい姿勢になることで、腰痛、膝痛、肩こり予防にもなります。
②基礎代謝がアップして痩せやすい体に
腸腰筋が本来の動きを取り戻すと、股間節の可動域が広がるので下半身の動きがスムーズに。下腹部の脂肪も燃焼されぽっこりお腹対策になります。また腸腰筋を鍛えることで基礎代謝が上がるので、痩せやすい体にも近づけます!
③ストレスを感じにくい脳に
大腰筋は、呼吸の主要筋である横隔膜と筋膜でつながっており、呼吸に影響を与えています。腸腰筋がしなやかさを取り戻すことで、本来の深い呼吸が可能になり、脳がストレスを感じにくくなると言われています。
寝たまま楽ちん「万能腸腰筋エクサ」
私たちの生活の質アップに欠かせないしなやかな腸腰筋。慢性的に硬くなっている場合は、いきなり動かすのではなく「伸ばして→鍛える」の順番で行うのがオススメです。ストレッチも筋トレもこれひとつOK! 寝たままできるのもトライしやすいですね。
①仰向けになり、ヨガブロック等を仙骨の下に置き、腰を高くキープします。
②両手で左膝を抱えて胸につけ、右脚は前方に伸ばします。
③伸ばした右脚をワイパーのように左右に振ります。4〜5往復繰り返しましょう。
④脚を中心に戻したら、右の足先を左右に倒します。スムーズな動きを感じられるまで続けましょう。足首ではなく脚の付け根から動かすのがポイントです。
⑤左右の両内腿をくっつける意識を持ちながら、右のつま先を立て右脚をまっすぐのばします。同時に、息を吐きながらお腹をブロック(床方向)に向かって引き込み、4呼吸程度ホールドしましょう。
⑥あごを引いて頭を持ち上げ、床に置いている右脚を腰(ブロック)の高さまで持ち上げます。この時、腰より高く上げすぎないのがポイントです。
⑦余裕があれば、左膝を抱えている手を離し、手を床と平行に方向に伸ばして3〜4呼吸ホールド。呼吸は止めないように注意しましょう。
※休憩したら、反対側も同様に行います。
動画はこちらをご覧ください
AUTHOR
井上浩子
2002年、留学先NYのバレエスクールの授業でヨガに出会う。厳しいプロ生活で心身を壊したことをきっかけにヨガは欠かせないライフワークに。自身の経験から、「自分に安心できる感覚と自分への愛おしさを取り戻す」をモットーにレッスンを展開。 解剖学に基づく効果的なシークエンス構成と 誰にでもわかりやすいインストラクションに定評がある。日米指導歴14年・バイリンガル講師・RYT500。オンライン&対面レッスン、指導者養成のほか、ヨガ関係の通訳・翻訳も行う。
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