レッスンでよく聞く「アライメント」って何?アライメントを整える2つの重要な意味とは
ヨガのクラスでよく聞く「アライメント」というキーワード。クラスの中では「筋肉を正しい位置に配置すること」などと簡単に説明されがちですが、実はもう少し深い意味が隠れているのです。今一度アライメントについておさらいしてみましょう。
「アライメント」って何?
アライメントとはヨガのレッスン中では、「アーサナにおける体の各部のポジションのこと。安全に、より効果的にポーズを行うために正確なアライメントが必要。」という説明や、「筋肉や骨を正しい位置に配置すること」といった説明を聞いたことがあるかもしれません。多くは、手の付く位置や足先の向き、膝の向きなどをインストラクターがアドバイスしていることが多いですが、このアライメントを整えるという動き、レッスン中に「難しい」「めんどくさい」と感じたことはありませんか? 足の位置や開く角度、骨盤、肩…と、全身を整えているうちにどんどんポーズのキープ時間が長くなり「ツライ!」そんな思いをしたことがある人は少なくないはず。なぜヨガインストラクターはアライメントを整えようとするのでしょうか?アライメントをもう少し広い意味で捉えてみると、今より少し、アライメントを整えることが好きになるかもしれません。
アライメントを整える2つの意味
アライメントは、レッスン中のインストラクターの声掛けをそのまま受け取ると、体の使い方を整えているだけと捉えている方も多くいるかもしれませんが、実は大きく2つの目的があります。
1.骨格筋を正しく配置する
特に解剖学的な観点から、ケガの予防であったり、使いたい筋肉を正しく使う(=トレーニング的な要素も含め)ことであったり、または伸ばしたい筋肉にストレッチを入りやすくするといった目的があります。つまり肉体的な効果を得るためのアライメントと言えるでしょう。
2.エネルギーをめぐりやすくする
「伝統的なインドの医学と精神的な知識において、肉体のプラーナ、微細体、因果体などのエネルギーが流れると言われているチャネル」(wikipediaより引用)のことをナーディと呼びます。ナーディ=エネルギーの通り道や管とも呼ばれることが多いですが、ヨガ的な観点でいうと、アライメントを整えることはこのエネルギーの流れの滞りをなくし、エネルギーが流れやすい状態をつくるという目的もあります。この時、エネルギーと呼吸の流れはイコールであることが多く(一部同じでない動きもあります)、体に無駄な力が入っておらず、呼吸が通りやすい体勢を作ること=ナーディが整っている=エネルギーが流れやすいと考えても良いでしょう。
AUTHOR
伊藤香奈
股関節ヨガインストラクター。会社員歴20年の長年の座り仕事&長時間通勤で、股関節と腰の痛みに悩まされる。解剖学とヨガ・ストレッチ・筋膜リリース・骨格調整などを学び自らの痛みを克服した経験をもとに、オリジナルメソッド「股関節ヨガ」を考案。「立つ・歩く・家事をする・仕事をする」といった日常の動きが楽になるほか、股関節が整うことで、美脚・美尻・むくみ解消・ボディメイクの効果や便秘解消といった女性に嬉しい効果もあると人気が広まっている。
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