【中医学に学ぶ「梅雨時期の睡眠改善」】全身の経絡滞りを穏やかに解消「自律神経」を整える陰ヨガ

 【中医学に学ぶ「梅雨時期の睡眠改善」】全身の経絡滞りを穏やかに解消「自律神経」を整える陰ヨガ
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暑くて湿気の多いこの季節。なんだか寝付けない、眠りが浅い、すぐに目が覚めてしまう、やたら、夢を見るなど、睡眠トラブルの症状は中医学では精神活動を司る”心”のバランスが乱れていると考えられます。陰ヨガの土台にある中医学では、身体のだるさ、頭痛、不眠、便秘、肌荒れなどのちょっとした不調も、病気へと進んでいく段階にあると捉えて、それを”未病”と呼びます。未病は、病気になる前の身体からのSOSのメッセージ。陰ヨガで自律神経を整え、睡眠の質を高めることで、楽しい夏を健やかに過ごしましょう。

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梅雨時期の睡眠改善に効果大、「陰ヨガ」で得られるメリットとは?

梅雨から夏にかけては一年の中で湿気の多い季節。なんだか寝付けない、眠りが浅い、すぐに目が覚めてしまう、やたら夢を見るなど、睡眠に関する不調の症状がある方も多いのではないでしょうか? 

陰ヨガは筋肉をゆるめた状態で3〜5分、時間をかけてじっくりとポーズを行う静的なヨガ。重力に身を委ねる事で、時間の経過と共にじんわりと、関節や腱、靭帯など身体の深部にある組織の固着を解消します。緊張が解けて力みが抜けていくと自然と呼吸が深まり身体がリラックス状態になります。夜に活発に働く副交感神経が優位になり、日中に活発に働く交感神経とのバランスが整うことで自律神経の働きをサポートにつながります。副交感神経は心拍を落ち着かせ、血圧を下げ、胃腸のうごきを活発にする働きがあるので睡眠の質の改善など疲労回復に大きな効果が期待できます。

また、不眠の症状を陰ヨガの土台である中医学の視点から探ると、夏の五臓である精神活動を司る”心”のバランスが乱れることでおきると考えられます。陰陽五行で心は火行に属します。中医学で考える心とは、血脈を司り、心にあたる臓器、心臓や小腸の機能だけにとどまらず、脳の精神活動を主するなど、身体のはたらきそのものを指します。

陰ヨガ
陰陽五行

中医学において五臓のバランスを整える具体的な調節方法が陰陽五行。五行には2つの関係性があって、下の図のまわりを巡っている赤い矢印は相生関係:親子のように巡り補っていくという性質があり、真ん中に点線になっている矢印は相剋関係:矢印の先のエレメントが過剰になりすぎた時に刺激を与えて適度に抑えつける性質があります。

心は火行、陽のエネルギー。心の不調は、相克関係である腎に宿る”陰”のエネルギーを高めること、相生関係にあたる肝の血(栄養)を補うことで整えることができます。心が属する火のエネルギーを調節している、腎が属する水のエネルギーが不足すると、体内の熱を冷ます力が低下し、心の不調である火照り、不眠、動悸、不安感や健忘症などの症状が現れます。

全身の経絡の滞りを穏やかに解消する「陰ヨガポーズ」とは?

今回ご紹介するのはスパイナルツイスト、仰向けのねじりのポーズです。このポーズは、背中や体側を流れる膀胱、胆のうの経絡をはじめ全身の様々な経絡の滞りを穏やかに解消するとってもおすすめのポーズです。背骨をツイストし、深い呼吸をすることで内臓が刺激され、マッサージ効果も期待できます。

心は火=交感神経、腎は水=副交感神経
今のご自身の体内のバランスはどちらが優位になっているでしょうか?
自分自身の身体の声に耳を傾けて、必要なエッセンスを受け取るようにしましょう。
陰ヨガはストレスフルな現代にぴったりのツール。陰ヨガを日々の生活の中に取り入れて、ご自身の身体や心を滋養する。そんな時間を過ごしてみてくださいね。

やり方を見てみよう

 

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AUTHOR

高西由貴子

高西由貴子

内臓ケアサロンMaitriesセラピスト 陰ヨガを通じて出会った中医学の学びを続けながら、都内を中心にサロンオーナー、ヨガインストラクター、セルフケア講座のセミナー講師と多岐に渡って活動。2020年、より一人一人の心と身体をサポートしたいという想いを元にボディケアサロンMaitriesをオープン。心と身体両面から、女性の美と健康のサポートをしている。



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