寝不足ではないのに疲れが残っている朝に|1日をスッキリと始める3つの工夫【疲労回復とヨガ#20】
起きた時に疲れが残っている、やる気が出ない…そんな朝は辛いものです。スッキリと一日を始めることが出来ず、一日中疲労感を引きずってしまうこともありますよね。今回の【疲労回復とヨガ】では、一日をスッキリと始めるための工夫をお伝えしていきます。疲労感を手放してから前向きに一日を始めていきましょう!
昔は眠れば疲れが取れたけれど、歳を重ねるにつれて朝に疲れが残るようになったと感じている方も多いのではないでしょうか?私も40歳を過ぎた頃から、『寝不足ではないのに疲れが残っている』朝が増えてきました。そのため、朝のルーティーンをヨガやアーユルヴェーダを参考に変えてみたところ、朝の疲れを朝のうちに取り除けるように!今回の記事は、そのルーティーンから特に良いと感じているものを選んだものになります。
朝はまず身体の浄化を
ヨガでは日の出直前の時間帯を、『ブラフマムルタ』と呼びます。ブラフマムルタは一日のうちで最も神聖な時間とされ、昇る太陽によって自然のエネルギーが大きく満ちる時間帯。あなたも朝の光を浴びるだけで清々しい気持ちになったり、前向きになれた経験があるのではないでしょうか。ヨガを練習する人にとっては、アーサナや瞑想などをの練習を行うのに最も適した時間帯でもあります。
また朝は『浄化の力』が強く働く時間でもあります。シャワーなどで身を清め、歯を磨き排泄をし、不要なものを取り除くことで心身を浄化する。古典的なヨガでは身を清めることから始まり(昔はシャワーではなく沐浴でした)、鼻うがいや呼吸法など、朝にやるべき浄化法が定められています。
睡眠中に溜めてしまった毒素を朝に取り除くと、疲労感や倦怠感が和らぎます。朝に疲れを感じる方はまず、食事など『入れる』ことよりも『出す』ことを心がけてみましょう。
工夫①白湯を飲んでみる
ヨガと姉妹のような関係にあるアーユルヴェーダ。アーユルヴェーダはインド地方に古くから伝わる予防医学です。浄化療法ともいわれ、体の毒素を排出し病気を未然に防ぐことを目的としています。
アーユルヴェーダでは、お水をお白湯にして飲む健康習慣があります。眠っている間にその日に食べたものが消化され、エネルギーとなるものと不要なものが選別されるのですが、その不要なものを白湯で洗い流してあげるのです。まさしく毒出しです!体調が整いますし、便秘の改善にも役立ちます。また消化力が高まり、太りにくい身体に導いてくれる効果も。
私は朝の白湯生活を始めてから、肌の調子も良くなりました。冷え性にも効果があるそうです。最初のうちは味がなくて物足りない感じるかも知れませんが、慣れていくうちに美味しく感じるようになります。同じ白湯を飲んでも体調によって微妙に味が異なったりするので、体調を測るバロメータにもなるでしょう。
工夫②場合によっては朝食を抜いてみる
体質や状況によって異なりますが、朝食を食べない方がいい時もあります。前日の遅い時間に食事をしてしまいまだ消化しきれずに残っている、膨満感がある、身体が重い…そんな時は朝食を抜いてしまうのも良いかもしれません。
食事はエネルギーを取り込む大事なものですが、同時に胃腸などの内臓を働かせ時には疲れさせてしまうものでもあります。この内臓疲労の影響により、疲労感が増してしまう場合も。内臓を酷使させているな・・・と感じる方は、朝食を抜いたりフルーツだけにするなどの工夫をしてみましょう(食事を抜くことが合わない方もいるので体調をよく観察して下さい)。
私は、以前は午前中に眠くなってしまうことがあったのですが、朝食の少なくしてから(場合によっては食べない日もあります)眠くなることがなくなりました。午前中の体調は、朝食に左右されるのだと身を持って感じています。自分に合う朝食の量を探ること、また体調によって量や内容を柔軟に変えることが大切だと思います。一般的に良いとされる食べ物も自分に合わない場合があるので、情報は鵜呑みにしないようにしたいものです。『自分に合う』食べ物は何か?丁寧に探っていけたら良いですよね。また朝食を摂る場合も、出来れば白湯を飲んでから30分ほど時間を空けてから摂ると胃腸への負担が軽減されるようです。
呼吸法を行ってみる
呼吸法には様々な種類がありそれぞれ効果も異なりますが、朝には『浄化』を促す呼吸法を行うと良いでしょう。今日ご紹介する『カパラバティ』は、強く息を吐くことで脳に酸素を取り込み、血流、気の巡りを良くしてくれます。お腹をへこませながら吐くので、内臓も活性化されます。腸が活性化することで、自律神経が整いやすくなったり、老廃物の排出力も高まるので朝にはとてもオススメです。ただしこの呼吸法はパワフルな呼吸法なので、体調が優れない時には決して無理をしないで下さい。妊婦さんや高血圧の方、貧血気味の方も避けましょう。
【カパラバティの行い方】
※空腹時に行いましょう
②背筋を伸ばし、軽くあごを引く
③口から一度息を吐きながら、肩と首の力を抜く
④息を吸ってお腹を膨らませる
⑤吐く息を鼻から「フッ」と強く短く吐く(強く吐くのでお腹が自然にへこむ)
※吐くと自然に吸えるので、吸う息は意識せずに、吐くことに意識を向ける
⑥少しずつ速度を速める(フッフッフッっといった感じで)
⑦1分間~2分間ほど行う
※苦しくなったり、めまいを感じたらすぐやめましょう。
⑧ゆったりとした呼吸に戻す
ライター/井上敦子
20代前半、心身のバランスを崩していた時期にヨガに出会い、不眠症をヨガで克服した経験を持つ。30代半ばに勤めていた大手企業を退社し、ヨガ講師に転身。現在は、『眠りのヨガ』と呼ばれるヨガニードラを、古典的な手法に加え最先端の欧米の手法も深く学びながらクラスを展開している。15年間の会社員生活の経験から、現代人の抱えやすいストレスをリリースするクラスを得意とし、導者養成講座・コラム執筆・アプリ監修・海外リトリート主催など幅広く活動中。Instagram:@yoga_atsuko.inoue
※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く




