マインドフルネスは難しい?初心者や未経験者でも今日から始められる簡単なやり方とは
マインドフルネスは「今、この瞬間に注意を向け、気づいたものをあるがまま受け入れること」です。今回はマインドフルネス瞑想をやってみたけどなかなか続かない方に、日常に取り入れるマインドフルネスについてご紹介します。
マインドフルネスとは
マインドフルネスとは何でしょうか?名前を聞いたことはあるけれど、よく分からないという方も多いのではないでしょうか。マインドフルネスは、今この瞬間の何かに注意を向けて気づくこと、そして気づいたものを良い悪いと判断をせずに、あるがまま受け入れることです。アメリカ・マサチューセッツ大学医学大学院教授・同大マインドフルネスセンターの創設所長のジョン・カバット・ジン博士は、マインドフルネスを「moment to moment (今この瞬間に意識を向けること)」「non-judgmental awareness(良い悪いと判断をせず、あるがまま受け入れること)」と述べています。注意を向ける対象は何でもいいのですが、皆さんのマインドフルネスのイメージは、呼吸に注意を向けるマインドフルネス 瞑想だと思います。マインドフルネス瞑想は、マインドフルネスな状態で行う呼吸瞑想のことです。マインドフルネス瞑想を続けることでマインドフルネスの力が鍛えられていきます。
マインドフルネスのルーツは仏教です。1950年代に、多くの仏教の僧侶たちがアメリカに渡りました。そこで、マインドフルネスがアメリカで広まったのです。その後、1979年にマインドフルネスが医療の分野に導入され研究が盛んに行われました。その結果、マインドフルネスには様々な効果があると科学的に証明されたため、google社やスティーブ・ジョブズが実践し始め、逆輸入の形で日本でも話題になりました。
マインドフルネスの効果
マインドフルネスには様々な効果があることが分かっています。
・集中力が高まる
・記憶力がアップする
・ストレスが軽減される
・ぐるぐる思考の軽減
・メタ認知力UP
・感情コントロール
などです。私たちの生活や健康に欠かせないスキルばかりです。
しかし、効果ばかり追い求めてしまうのは本来のマインドフルネスから離れてしまうことです。マインドフルネスは「今、この瞬間」に注意を向けることです。しかし、効果は未来の自分が得るものです。マインドフルネスを実践中に効果ばかりに注意が向いてしまっては、マインドフルネスにはなりません。効果を思い描きモチベーションを上げることも大切ですが、マインドフルネス実践中は効果ではなく「今」に集中しましょう。
ウォーキングマインドフルネスを実践しよう
日常に取り入れやすいマインドフルネスとして「ウォーキングマインドフルネス」をご紹介します。ウォーキングマインドフルネスはその名の通り、歩く体験に注意を向けるマインドフルネスです。私たちは毎日少なからず歩いているかと思います。外出しない日でも家の中を歩き回ります。毎日必ず行う動作だからこそ、日常に取り入れやすいマインドフルネスになります。
ウォーキングマインドフルネスでは、歩く際の足の裏の感覚や、足の筋肉の動きに注意を向けて行います。足を上げるときは、どの筋肉が働いて、どの筋肉が休んでいるのでしょうか。筋肉の伸びや縮み、力の入り具合など、歩く行為だけでも様々な変化があります。つま先から地面につけるのか、かかとからつけるのかによっても足裏の感覚は変化をします。もし散歩しながらウォーキングマインドフルネスを行う場合は、地面が土やアスファルトかによって足裏の感覚は変化していくでしょう。
ウォーキングマインドフルネスを行う際のポイントは「ゆっくりと歩く」ことです。ゆっくり歩いた方が感覚の変化に気づきやすいです。また、慣れないうちは注意を向ける対象は1つにしましょう。腕は後ろで組むなど固定した方が足に注意が向けやすいです。慣れてきたら、注意を向ける対象を増やしても良いでしょう。例えば、腕の感覚にも注意を向けたり、五感を使って歩きながら周囲の音、匂い、景色に注意を向けたりしていきます。
ウォーキングマインドフルネスは、動きを伴う瞑想法なので、じっと座っていることが苦手、なかなか注意を集中できない、身体を動かすことが好きな方にオススメです。マインドフルネスは何より継続することが大切です。日常に取り入れることで無理なく続けていきましょう。
ライター/石上友梨
臨床心理士/公認心理師 大学・大学院と心理学を学び、警視庁に入庁。職員のメンタルヘルス管理や、心理カウンセリング、スポーツ選手へのメンタルトレーニングなどを経験。ヨガや瞑想を本場で学ぶためインド・ネパールへ。全米ヨガアライアンス200取得。現在は認知行動療法をベースとした心理カウンセリング、セミナー講師、ライター、ヨガインストラクターなど、活動の幅を広げている。また、発達障害を支援する活動にも力を入れている。
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