「肩こり」原因の筋肉を知ろう!理学療法士による3つの肩こりセルフマッサージ
肩こりセルフマッサージ
肩こりに効く、3つのセルフマッサージを紹介します。
マッサージの効果
マッサージによって、血流が良くなり、筋肉が温まります。筋肉本来の柔らかさや弾力が戻り、また、筋肉への圧迫刺激によって痛みの域値が上がる、つまり痛みを感じにくくなります。老廃物や疲労物質、発痛物質が排出されやすくなるなどの考えもあります。むくみや冷えの解消、リラックス効果も見込めるでしょう。
マッサージは、私がおこなっている患者さんのリハビリでもとても有効な治療手段のひとつです。
マッサージは誰か相手にしてもらうことも良いですが、セルフでおこなうことも充分可能です。それに24時間好きな時に自分の身体をマッサージすることができるのは、他の誰でもなく自分しかいませんよね。
3つのセルフマッサージを実践しよう
では実際に肩こりのセルフマッサージを3つ紹介していきます。
1.肩をつまんで肩回し
手のひら全体で反対側の肩をギュッとつまみます。肩のちょうど僧帽筋の上部の辺りです。肩をつまんだまま、その肩をゆっくり回します。肘の先でスイカくらいの大きさの円を描くイメージです。
・肩回し 15回×反対回し(左右の肩を計30回ずつ行います)
2.首をつまんで頷き(うなずき)
手のひら全体で首の後ろをギュッとつまみます。左右やりやすい手の方で構いません。僧帽筋上部と肩甲挙筋とをまとめて握っています。ちょうど猫が首根っこを掴まれているようなイメージです。首をつまんだまま、ゆっくり頷いたり上を見上げたり頭を上下に動かしてください。
・頷き運動30回
横から見ると…
3.脇をつまんでモミモミ
手のひら全体で反対側の脇の筋肉をギュッとつまみます。その辺りが大円筋と広背筋です。脇の筋肉は胸側ではなく、背中側の筋肉をつまむので場所をよく確認してください。少しつまみにくい部分なので、モミモミする側の手の肘をテーブルに乗せたり、反対側の手のひらで肘を支えるなど、やりやすい方法を見つけてくださいね。
・脇のモミモミ×30回
POINT:手のひらで筋肉をつまむ際は、指腹と手根でつまむようにするとやりやすいです。
マッサージは痛過ぎる強さでは決してやらないでください。揉み返しがきたり、筋肉を傷付けてしまう可能性があります。気持ちいいくらいの強さや回数でまず初回は始めてみて、翌日その翌日と様子をみていきましょう。この3つのマッサージで、ターゲットの筋肉の循環が非常に良くなります。首や肩がじんわり温かくなる感覚があり、マッサージ前とマッサージ後のこの部分の筋肉の硬さも、明らかに改善することが分かると思います。
私のヨガクラスの生徒さんだけでなく、リハビリの中で患者さんにもおこなってもらっている有効なマッサージです。
最後に
いかがでしたでしょうか?
肩こりが起こる原因や、肩こりを起こす筋肉などが分かると面白いと思います。日常やヨガの時間にもこのセルフマッサージを取り入れてみてはいかがですか?
また肩こりには、適切な運動、疲労やストレスの解消、正しい姿勢を知ること、日常こまめに姿勢を変えることなども重要です。長時間同じ姿勢の作業をする際は、時々立ち上がったりストレッチをしたり、背中を丸めたり伸びをしたり歩いたり、鏡で自分の姿勢チェックをしたり、深呼吸をしたり、そういった「リセット」の時間を設けることが大切です。ただし深刻な肩こりの場合は自己判断せず早めに医療機関を受診してくださいね。
肩こりは、自分自身の習慣で改善できるものです。しつこい肩こりとバイバイできるよう、まず一度肩こりと向き合ってみませんか?
ライター/堀川ゆき
理学療法士。ヨガ・ピラティス講師。抗加齢指導士。モデルやレポーターとして活動中ヨガと出会い、2006年にRYT200を取得。その後、健康や予防医療に関心を持ち、理学療法士国家資格を取得し、慶應義塾大学大学院医学部に進学。現在大学病院やスポーツ整形外科クリニックで、運動機能回復のためのリハビリ治療に携わる。RYT200解剖学講師も務める。
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