自然に瞑想を行えるようになる11の原則と4つの瞑想法
9 新鮮味を保つ
基礎練習に慣れてきたら、創造的な練習を試してみよう。
練習に変化をもたらす最も効果的な方法のひとつは、違う意識を持って練習に取り組んでみることだ。たとえば、呼吸練習に「私は宇宙とともに呼吸をしている」という気づきを加えたり、「手放す」「愛されている」と思いながら呼吸をしてみる。また、体に響くマントラのエネルギーに集中しながらマントラを唱えるようにし、そのエネルギーを強く感じたときに瞑想経験が深まる感覚にも気づいてみよう。
基礎練習に深く取り組むにつれ、エネルギー的な変化が起き始める。自分のエネルギーが和らぐ感じがあったり、まるで眠りにつくような、あるいは眠りよりもさらに深い状態に落ちていくような、深く沈むような感覚をおぼえるかもしれない。頭頂のあたりに何かを感じたり、肌がムズムズしたり、ハートが広がる感じもあるだろう。色や人の顔や景色のビジョンが現れることもある。
これらの変化は、より内的なレベルから招かれているサインだ。さらに深く、さらに開かれた状態へと呼ばれているのだ。このような変化が起きたら、迷うことなく瞑想の流れにのり、テクニックを超えて瞑想状態に連れて行ってくれる生来のエネルギーにゆだねよう。この時、瞑想はただの習慣ではなくなり、創造的でやりがいのある内的探究となる。
10 バランスの美学
基礎練習が身についたら、いつもの練習とのバランスをとるために1週間のうち1、2回は違うことをやってみよう。バイキングで試しに何かを選んでみるように。違う練習を試すことで、普段の練習ではまだ探究したことのない部分にも手を伸ばすことができる。
外的な生活でバランスが大事なことは、誰もがわかっている。だが内なる世界にもバランスが必要だとはなかなか気づかない。普段は集中力を高める基礎練習をしているなら、リラックスして何にも注意を向けずにただ座ってみよう。ただし、瞑想なので姿勢は整えること。自己尋問や第三の目を開く練習をしているのに、ハートが反応しなかったり閉じているなら、マントラのようなハートに働きかける練習を試してみよう。
だが、感情を解き放ったり、常に心地よく感じられるようなハート主体の練習をしているなら、週に一度はその練習から離れて、どんな感覚が湧いてきてもジャッジせずにただ座って観ている観察者になる練習を取り入れるとよいだろう。
11 とにかく練習する
目指したいのは瞑想技術の達人ではなく、無理なく自然に瞑想が行えるようになることだ。
瞑想練習では、深みや喜びを経験する時期もあれば、つまらなくて退屈だったり、沸き起こる思考と格闘する時期もある。平安な週もあれば、座って瞑想を始めると悲しみや怒り、恐れなどの感情に襲われる週もある。だがあえて退屈さや抵抗を感じながら座っていると、瞑想はさまざまな感情の層へといざなってくれる旅だと気づかされる。これは瞑想の浄化効果であり、発現する潜在的な心の傾向を手放す一過程として「サムスカーラ(潜在印象)の除去」とも呼ばれる。それらにしがみついたり無理に押しやったりせずに、ただ通り過ぎるのを待とう。
瞑想を最大限に活かせる人たちは、どんなときも喜んで瞑想をする。座って瞑想を始めれば、自分のマインドやハートとの密接なつながりや、宇宙に続く入り口が開かれると知っているからだ。
瞑想者たちが探究する場所は己の内面だ。その探究の旅では驚くような発見が待ち受けている。自分が唯一無二の自我であると知り、やがて完全で広大な宇宙意識の存在に気づく。
「一滴の雫が海に溶け込むことは誰もが知っている。しかし海が一滴の雫に溶け込むことを知る者は少ない」と詩人のカビールは記した。瞑想を続ければ、それも腑に落ちるだろう。
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