自然に瞑想を行えるようになる11の原則と4つの瞑想法
瞑想の11つの原則
基礎的なものもあれば、わかりにくくて新しい原則もあるだろう。だが原則と自由、伝統と実験の境界線をうまく見極める手助けにはなるはずだ。そうすれば、瞑想練習の核をなす謎にじっくりと取り組めるようになる……意識的に「何もしない」ことで、なぜ愛と智恵の中心に到達できるのだろうか。
1 快適な姿勢
座って瞑想を始めれば、自分のマインドとハートと密接につながることができる。
瞑想を成功させるための最初の基本原則は、快適な姿勢だ。瞑想の姿勢で絶対に守るべきルールは背骨を伸ばすこと。できるだけ真っすぐに長く背筋を伸ばし、胸を開いて、トランプの札のような形でくつろぐ。
必要であれば、補助具を使って腰や膝をサポートしよう。床に座っている場合は、お尻の位置が膝よりも10センチほど高くなるようにすると背中が丸まらない。床に座っているのが辛い場合は椅子に座ろう。背筋を真っすぐに伸ばすのが難しければ、壁にもたれたり、腰の後ろにクッションなどをあてる。必要なだけ背骨をサポートして、真っすぐな姿勢を保てるようにしよう。しばらくこの姿勢を保ってもよい。
瞑想を深めたい場合は少なくとも45分から1時間は静かに座り、内面に深く入っていく必要があるだろう。
長時間の瞑想が難しい人にグッドニュースがある。毎日20分、特に1日に2回の瞑想練習でも集中力がアップして感情が安定し、さらに深いレベルの創造性が得られ、内なる平安の源を感じていられるようになる。
2 自分の基礎練習を見つける
次に基礎となるシンプルな練習を選んで、習慣づくまで毎日行う。
基礎練習は内側に意識を向けるための土台になる。同じ練習を毎日繰り返すことで意識に溝のように刻み込まれ、それが自己の深い層に入っていく道になる。瞑想の初心者にとっては、練習の習慣づけが不可欠だ。だが経験を積んだ瞑想練習者にとっても、明確な手順を習慣化することで、意識を内側に向けるタイミングをマインドに伝えやすくなる。
ここまできたら、いつでもホームベースに戻れることを心に留めながら、ほかの練習もいろいろ試してみよう。瞑想練習はまずは10分から始めて、最終的には30分になるまで1日ごとに1分ずつ長くしていく。この方法によって、しっかりと練習の基礎が築かれるはずだ。
では、自分に合う基礎練習はどのように見つければいいのだろうか?
指導者がいない場合、いちばんいいのは伝統的な練習を片っ端から試してみることだ。1つの練習ごとにたっぷり時間を取り、慣れてきたら基礎練習になるかを見定めよう。瞑想中に内面に入る流れを感じたら、それが自分に向いている練習だ。矛盾しているが、テクニック自体は単なる瞑想への入り口に過ぎない。目指したいのは瞑想技術の達人ではなく、無理なく自然に瞑想が行えるようになることだ。
基礎練習の多くは、マインドフルネス、マントラ、体に集中する、視覚化、自己尋問の5つの基本的なカテゴリーに分けられる。それぞれ特別な方法を用いて注意力を鍛え、内面に与える効果もそれぞれ違う。これらは一緒に実践されることが多いが、実際は1つずつ行うのがベストだ。一般的に1つの練習を1カ月ぐらい行えば、その効果がはっきりと感じられる。
基礎練習ではマインドに意識を向ける。楽しみながら一心に練習に集中すべきだ。そうすれば表面的な思考を突き抜けて深層に入っていける。イメージをするのが不得意な人は、視覚化する瞑想練習は難しいかもしれないので、すぐには試さなくてもいいだろう。どの練習でも、少しでも不快感を覚えたらそのテクニックは向いていないだろう。楽しさを感じられない練習もやるべきではない。
瞑想はいつも楽しいわけではない。退屈なときもあれば、座っているのも辛い日もあるだろう。だが常に退屈なら、その練習とは縁がないと言える。自分に適した基礎練習ではないというサインだ。
3 できるだけ自然な呼吸をする
呼吸や体、あるいは周囲などに意識を集中させるマインドフルネスは、最も広く練習されている瞑想法のひとつ。
特に呼吸を意識するマインドフルネスは、呼吸の流れに集中することで自然に心が内側に向かうため、最も基本的で無理のない瞑想方法だ。息を吸うときには冷たい空気が、吐くときにはやや暖かい空気が鼻孔を通過する感覚を観察しよう。湧いてくる思考に気づいたら、「考えている」というラベルをつけて、再び呼吸に意識する。
もうひとつのマインドフルネス呼吸法では、呼吸に伴う体の部位の動きを観察する。たとえば胸の上部や横隔膜、腹部の動きだ。そこに呼吸を入れようとするのでなく、単に呼吸に応じて体が上下する様子を観察する。
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