厚生労働省が神宮球場で1000人規模のヨガイベントを主催、なぜ今「ヨガ」なのか?
東京の中心とは思えない、広い空と静寂に吸い込まれる夜の神宮球場グラウンド。普段は入れないこの場所で ヨガで運動不足解消と健康意識の向上を目的とした「スマートライフフェスタ~ナイトヨガ~」を主催したのは、国民の健康作りを進める厚生労働省。なぜヨガに注目したのか。そして、スタジアムという特別な場所をヨガイベントの会場に選んだわけとは?ヨガイベントの様子ともに厚生労働省健康局健康課の木下博詞さんに本イベントへの思いやヨガに期待することなどを伺いました。
平日の夜、普段は入れない神宮球場でのヨガイベントに1000人が参加! どんな人が参加している?
昼間の熱さが引き、夜風が心地よく感じられる19時過ぎ、会社帰りの参加者たちが広大な神宮球場を埋め尽くします。30代~40代の女性を中心に、1~2割ほどの男性の参加者も目に留まりました。
ヨガイベントは、新谷正義厚生労働大臣政務官の挨拶からスタート。『健康寿命をのばそう!』をスローガンにした「スマート・ライフ・プロジェクト」の一環として開催されたことなど、イベントの企画背景や目的などが参加者に伝えられました。
いよいよレッスン開始! まずあぐらで体温を下げる呼吸法を行い、昼間体に蓄えた熱を下げ、一息ごとに心のざわめきを鎮めていきます。デスクワークで硬くなった首、肩をほぐし、四つん這いで背骨を丸めるヨガポーズで背骨をニュートラルに。そして、神宮球場のグラウンドにしっかりと足裏を根付かせ、優しい音色の打楽器ハンドパンの生演奏にのって太陽礼拝へと続きます。ゆったりとしたペースで体の硬い部分、逆に気持ちよく伸びる部分を感じ、途中何度も行ったダウンドッグでふくらはぎや腿裏がほぐれていくのを味わいました。
「誰かと比べず自分自身のためにヨガをして。すると体はどんどん喜んでいく。そのパワーは後に誰かのためになります。まずは自分自身を整えましょう」
そう語りかけたのは講師を務めた梅澤友里香さん。穏やかな語り口が、ヨガ初心者の緊張をほぐし、散漫だった意識が内側へと導かれ集中力がアップ。体が十分ほぐれたところで、難度の高いねじり系のヨガポーズにチャレンジ。軸足と体幹の強さ、昼間よりも軽く感じる肩と首の状態など、自分に集中することで普段は意識しない体の感覚に気づくことができるのもヨガの特徴の一つ。
後半は立位から座位のポーズへと移行し、最後はマットに全身を預けて完全に脱力。仰向けで横たわった状態のシャヴァーサナに入ると球場のすべての照明が消され、東京ではめったに味わえない暗闇と静寂に包まれながら頑張った筋肉をしばし休息。ティンシャの音で優しく静寂が解かれ、マットから起き上がった参加者の表情はすっきりとしてとても心地よさそう。ヨガ経験を問わずここにいる全員が、体を動かし、そして休める喜びを味わえたようです。
イベントに参加した人の感想は?
「職場の先輩に誘われて初めてナイトヨガに参加しました。神宮球場というロケーション、ハンドパンの生演奏とヨガのコラボレーション、すべてが新鮮!梅澤友里香先生のインストラクションはヨガ初心者の私にもわかりやすく、しばらく運動不足だった体を気持ちよくストレッチできました。ランニングはちょっとハードルが高いけれど、ゆったりと自分のペースで動けるヨガなら続けていけそうです」(渡部さん)
どのような背景で、今回のヨガイベントが開催されたのでしょうか? 厚生労働省健康局健康課 課長補佐の木下博詞さんに、イベントで目指すこと、またヨガに期待することなどを伺いました。
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