科学的に検証!ヨガがアスリートにもたらす効果とは?
呼吸量を増やし、心肺機能を高める
定期的にヨガを練習すると呼吸に関わる筋肉が鍛えられ、肺活量が増えて肺機能がアップする。ハタヨガで練習するアーサナは肩まわりや胸郭、背面の柔軟性を高め、胸腔を広げてくれるし、プラーナヤーマでは、胸式ではなく腹式呼吸を実践するため、さらに多くの空気が肺に入るようになる。ある研究によると、大学に通う年齢の女性たちが8週間ヨガ練習を行った結果、最大酸素摂取量の増加が見られたという。他の研究でも、強度の高いアーサナを行いながら深く安定した呼吸を行うことにより、身体的なストレス下での意識的な呼吸のコントロールが身につくことがわかっている。
また、ヨガの練習中にプラーナヤーマとチャンディを実践すると、交感神経の働きが高まり、呼吸数や血圧、心拍数、酸素消費量が低下する。定期的なヨガ練習によって安静時の心拍数が低下するという研究結果も多い。ヨガの練習生は、練習をしていない人々に比べ、より意識的に心拍数をコントロールできるようになる。
敏しょう性と柔軟性を高める
ハタヨガのアーサナ練習は、座位の瞑想で長時間座っていられるように、筋肉と腱を長く伸ばし、背骨の柔軟性を高める目的で作られている。各ポーズは可動域や敏しょう性をアップし、筋肉の緊張や苦痛を和らげる。ケガの防止にも役立ち、特に全速力で走ったり跳躍をするような瞬発性のスポーツに効果を発揮する。ヨガのポーズでは集中力を要するため、アスリートたちは必然的に自分の身体の動きや、身体のどこが柔軟で、どこが緊張しているか気づくようになる。その情報は、パフォーマンスを妨げる重大な問題になる前の軽微な症状を見つけるのに非常に有効だ。敏しょう性と柔軟性が高まると、反応時間の短縮にもつながる。実際に、ヨガを練習するアスリートたちの方が練習していない人たちよりも反応時間が早いことがわかっている。
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