理学療法士に聞く!安定して立つ、踏み込むための「足」の秘訣
「足」と向き合う
このような足への意識がなかなか掴めない方が多いです。「なるほど!」と頭では理解できても、いざタダーサナや片脚バランスポーズで試してみると、うまくコントロールができないものです。そのミスアライメントに自分で気付くことすら最初は難しいかもしれません。
小指側に重心が傾いていたり、逆に土踏まずを床に押し付けていたり、後方重心で踵だけに体重が乗っていたり、指先が床から浮いていたり…
グラウンディングは、ヨガだけでなく日常生活においてもとても重要なので、鏡で自分の姿をチェックしてみたり、ベテランのヨガインストラクターや、医師や理学療法士といった専門家にチェックしてもらう機会も必要です。
また、ヨガは裸足になれるとても貴重な時間です。というのも、普段私達は靴や靴下を履く習慣があるので、足裏で直接大地に触れる機会はほとんどありません。実は足裏には、大地からの様々な情報や刺激を受け取る大切なセンサーがあります。足裏のセンサーを「メカノレセプター 」といいます。
五本指ソックスや滑り止め付きのソックスが今人気がありますが、センサーが密集している足裏部分をヨガの時にソックスで覆ってしまうことは私は反対です。
そのセンサーを使わないと、どんどんセンサーは鈍感になっていきます。その結果、ちょっとしたことでグラついたり、つまずきやすくなったり、変な体重の乗せ方や歩き方になったり、痛みや異変のメッセージに気付いてあげられなかったりといったことが起こります。だからこそ、裸足で大地を感じるヨガの時間が大切なのです。
「足」の疾患とリハビリで注目する点
今私が働いている大学病院や整形外科クリニックでは、毎日たくさんの方がリハビリに来られます。足の疾患だけでも、外反母趾や扁平足、捻挫や骨折、足底筋膜炎、アキレス腱炎など、30種類以上あります。そのような痛みをかかえた患者さんには、私のような理学療法士などが治療にあたります。それぞれの疾患に対して、また疾患名は同じでも患者さんによって治療アプローチは全く違ってきます。
それでも、一般的に足に対して共通してチェックするところは決まっています。それは「可動域」「筋力」「足底感覚」の3つです。これは患者さんだけでなく、ヨガを続けている人や一般の方もぜひ注目してほしい3つです。
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