「朝食抜き」は脳に危険!認知機能が低下し、認知症リスクが上昇【研究結果が示唆】


忙しい朝に時間がなくて朝食を抜く人やダイエットのために朝食を抜くという人は少なくないのでは?実際、アメリカ政府のデータによると、アメリカの成人の約15%が日常的に朝食を抜いているという。しかし、最新の研究によると、この習慣が認知症リスクを高めることが示された。
朝食を抜くことが脳に及ぼす影響
2024年、学術誌「Journal of Neurorestoratology」で発表された研究では、60歳以上の859名を対象に朝食習慣と脳の健康について調査した。その結果、朝食を抜く人は認知機能が低下しやすく、脳の萎縮が進むことが明らかになった。具体的には、朝食を抜くグループでは認知機能テストのスコアが平均12%低く、MRI検査で脳容量が平均5%少ないことが確認された。脳はエネルギーを貯蔵できないため、常に新しいエネルギー源が必要だ。朝食を抜くと、夜間の断食後に必要なグルコースが不足し、集中力の欠如や記憶力の低下といった"ブレインフォグ(脳の霧)"が発生しやすくなる。

認知症リスクを高めるメカニズム
研究によると、朝食を抜くことで血糖値が急激に低下し、脳の神経細胞がダメージを受ける。この状態が続くと、脳の老化が加速し、アルツハイマー病など認知症のリスクが高まる。また、朝食を抜く人は認知機能テストで低い結果を示す傾向があり、脳の萎縮も確認されている。例えば、別の大規模な研究では、朝食を欠かさず摂る人はアルツハイマー病の発症リスクが40%低いことが報告されている。さらに、朝食を摂ることで脳の炎症を抑制し、神経伝達物質のバランスを維持する効果もある。脳の老化は数十年かけて進行するため、若い頃から朝食を摂る習慣を身につけることが重要である。特に高齢者にとって朝食は脳の健康を維持する基盤となる。
朝食抜きによる健康リスクは少なくない
朝食を抜くことは認知症リスクだけでなく、体全体にも影響を与える。血糖値の低下により昼食前に過食しやすくなり、肥満やメタボリックシンドロームの原因となる。また、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が促進され、腹部脂肪の蓄積が進むことも報告されている。これらは心血管疾患や糖尿病のリスクを高める要因だ。例えば、朝食を抜く人は心血管疾患による死亡リスクが最大で27%高いというデータもある。このような統計は、朝食の重要性をさらに強調している。

脳を守る朝食の工夫
朝食は脳にとっての燃料補給であり、1日の活動を円滑に始めるために欠かせない。特にDASHダイエットや地中海ダイエットのような栄養バランスの取れた朝食は、認知症予防に効果的とされる。これらの食事法では、野菜や果物、全粒穀物、ナッツ、魚を積極的に摂取することが推奨されている。具体例として、朝食にオートミールにナッツとベリーを加えたものや、全粒パンにアボカドとサーモンを載せたトーストが挙げられる。これらのメニューは抗酸化物質や健康的な脂質を含み、脳の健康をサポートする。忙しい朝でも、スムージーやオーバーナイトオーツ、卵やアボカドを使ったトーストなど、簡単に準備できるメニューを取り入れることで、必要な栄養素を効率的に補える。

今すぐ朝食習慣を見直そう
朝食を取ることは脳の健康を守り、認知症予防にもつながる。健康的な朝食を取り入れることで、未来の自分を守る大きな一歩となる。例えば、研究データでは、バランスの取れた朝食を3ヶ月継続することで、認知機能テストのスコアが平均15%向上したケースもある。脳と身体のために、今日から朝食をしっかり摂る習慣を始めよう。それが将来の健康への最高の投資になる。

出典:
This Morning Habit Could Be Raising Your Dementia Risk, According to a New Study
Regularly Eating Breakfast Could Shield You Against Age-Related Brain Changes, Study Finds
Shocking Revelation: Skipping Breakfast in the Morning Could Have Serious Effects
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