【今が旬!かぼちゃレシピ】かぼちゃの栄養と、アーユルヴェーダの視点から見た効果とは?
夏に収穫されるかぼちゃですが、追熟され美味しく栄養価も高くなるのは秋〜冬です。パンプキンパイや煮物など色々なレシピで楽しめるかぼちゃですが、アーユルヴェーダ的にはどんな食べ方がオススメか、またどんな人にオススメかを紹介します。
アーユルヴェーダとは?アーユルヴェーダにおける食事の重要性
アーユルヴェーダは古代インド・スリランカ発祥の健康と幸福に関する智慧であり、伝統医学です。その言葉は「アーユス(生命)」「ヴェーダ(科学)」から派生しており、自然と調和する生き方をすることで、人々は健康になるだけでなく、
調和した心と体を手に入れることができると説きます。
アーユルヴェーダのトリドーシャ理論
アーユルヴェーダの基本的な概念の一つは、トリドーシャと呼ばれる3つの生命エネルギーが心身をコントロールしており、そのエネルギーが食事や環境などで変化することで心身の状態も変化する、と考えることです。
3つのドーシャとは、ワータ(風)、ピッタ(火)、カパ(地)です。
・ワータ:運動のエネルギー。例えば体内では排泄・呼吸・神経に関係する。
・ピッタ:消化・変換のエネルギー。例えば体内では消化・代謝に関係する。
・カパ:構造・安定性のエネルギー。例えば体内では組織を作ったり体液に関係する。
かぼちゃの栄養と、アーユルヴェーダの視点から見た効果
それでは、今回のテーマであるかぼちゃについて、栄養とアーユルヴェーダから見た心身への影響を見ていきましょう。かぼちゃは非常に栄養価が高く、また、ドーシャへの影響を考えてもアーユルヴェーダ的な視点から見て秋頃に食べるのは理にかなっています。かぼちゃには、ビタミンA、C、E、カリウム、マグネシウム、食物繊維などが豊富に含まれており、これらの栄養素は全身の健康をサポートします。
免疫システムのサポート: かぼちゃに豊富に含まれるビタミンAやカロテンは、免疫システムをサポートし、身体を感染症から守りたい人に嬉しい栄養素です。
炎症の抑制: カボチャに含まれる抗酸化物質やビタミンCは、炎症を抑制し、慢性的な病気のリスクを減少させます。
消化器系のサポート: かぼちゃの食物繊維は、腸内環境を改善し、健康な消化器系を維持します。
アーユルヴェーダでは、かぼちゃは甘みがあり、冷性、乾燥性を持つ野菜に分類されるので、特にピッタ(火)ドーシャを鎮静します。実は秋はピッタドーシャが増えやすく、その影響でピッタが悪化した不調(抜け毛、胸焼け、ほてり)が出やすいので、かぼちゃを食べてピッタのエネルギーを抑えることで、それらの不調が起こるリスクを下げることができます。
一方、かぼちゃを食べるとお腹がガスっぽくなる人もいることと、前述した通り、性質は冷性になるので、スパイスと一緒に食べることでガスをたまりづらく、体を温めて食べることができます。
かぼちゃのアーユルヴェーダレシピ
材料(2〜3人分)
かぼちゃ 400~500グラム(約1/4個)
玉ねぎ 1個
にんにく 2片
トマト 1個
生姜 1cm片ほど
ギー(ココナッツオイル、オリーブオイルでも可) 大さじ1
カレーパウダー 小さじ2
コリアンダーパウダー 小さじ1
クミンパウダー 小さじ1
ターメリックパウダー 小さじ1/4
(ヒングがあれば小さじ1/8)
ココナッツミルク 1缶
水 適量
塩 適量
フレッシュカレーリーフ(飾り用、無くても可)
作り方:
1、 にんにくと生姜、玉ねぎはみじん切り、トマト、かぼちゃは一口大に切る。
2、 深めの鍋にギーを熱し、そこにニンニクと生姜と玉ねぎと
スパイス類全てを入れ弱火で熱する。スパイスは焦げ付きやすいので注意する。
3、 玉ねぎに半分くらい火が通ったら、そこにかぼちゃと
トマトを加えさらに炒める。ここで焦げ付きそうなら水を少量入れる。
4、 かぼちゃが柔らかくなってきたら、ココナッツミルクを入れ煮立たせる。
ココナッツミルクが濃く感じる場合は水を適量入れる。
5、 味を見て、塩で味を調整し、完成。飾りでカレーリーフを入れても良い。
このレシピは辛すぎずまろやかな甘さで、食べやすいカレーです。スパイスを入れることでワータ悪化を防ぐこともできます。
AUTHOR
アカリ・リッピ―
アーユルヴェーダ著者・セラピスト。本場スリランカでアーユルヴェーダ医師のもと修行。帰国後、1万人の体質改善コンサルをしながら講座で実践的なアーユルヴェーダを指導。著書「アーユルヴェーダが教える、せかいいち心地よいこころとからだの磨き方」 (三笠書房)5刷。都内でサロン経営。大手企業の営業マンだった時の経験を活かし、「忙しい人でも無理なくできる」現代的なアーユルヴェーダを発信。
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