背中握手ができない方必見!【簡単な準備運動をするだけ】みるみる肩が柔らかくなる魔法の肩関節ほぐし
両腕を上下から背中に回して握手をすることができますか?ヨガの「牛の顔のポーズ」でも取り入れられているこの動きですが、事前に肩の動きを理解しストレッチを行うことでグッと両手が届きやすくなります。今回は肩関節の動きと共に肩回りを柔軟にするストレッチをご紹介します。肩こりを感じている方にもおすすめですよ。
背中で手が組めないのはなぜ?
背中で手をつなぐとき、私たちの肩~腕はどうのように動いているでしょうか?
ただ手が伸び、背中側に回っていると思いがちですが、実は複雑な関節の働きによりこの動作が成り立っています。
上下の腕を分けて見ていきましょう。
腕の上側の動き
①腕が外側に開く
②腕が身体の前側に伸びる
③腕(手の親指側)が外側に回る
この動作を解剖学の用語で「①肩関節の外転」「②屈曲」「③外旋」と呼びます。
腕の下側の動き
①腕が身体の後ろ側に伸びる
②腕が内側に閉じる
③腕(手の親指側)が内側に回る
この動作は、「①肩関節の伸展」「②内転」「③内旋」が起こり腕が背中側に回っています。
2つの動作を行うには、肩周辺を支えている様々な筋肉の柔軟性や筋力が必要です。肩や肩甲骨周辺の硬さは背中の後ろで手をつなぐ動作を妨げる原因になります。
この動きを意識しよう
背中で手をつなぐ際に意識したい動作が、腕を外・内回しにする「肩関節の回旋」。
この動作には肩の大きな筋肉である三角筋、肩甲下筋・棘上筋・棘下筋・小円筋からなる、肩の内側に位置する筋肉達の総称ローテーターカフなど様々な筋肉が作用します。
また、肩関節の動きを良くするだけではなく背骨を伸ばし、胸を開くために大胸筋を始めとする上半身全体の筋力・柔軟性も必要となります。
段階を追ってこれら筋肉をストレッチし、「肩関節の回旋」を意識しながら背中の後ろで手を組む動作を練習してみましょう。
肩関節の動きを良くするストレッチ
★無理をすると怪我につながりやすい動きです。ご自身の柔軟性に合わせて練習を進めましょう。肩に痛みがあったり、ケガをしている方はお控えください。
・大胸筋ほぐし
①片方の手を熊手のように丸め、指先で反対側のバストのキワや鎖骨の下、脇周辺を全体的にほぐします。気持ちいいと思う程度の圧をかけましょう。
②反対側も同様に行います。
・肩回し
①あぐらの姿勢になり、背筋を伸ばして両手を肩の上に置きます。
②肘同士を胸の前に近づけ、円を書くように肩を回しましょう。10回程度繰り返します。
③反対側も同様に繰り返しましょう。
・肩関節の屈曲・外転・外旋ストレッチ
①両腕を持ち上げます。この時左右の手の親指側を外側に回し、肩関節を外旋する意識を持ちましょう。
②肩甲骨を寄せ、左右の肘を持ち頭と腕を押し合いながら深い呼吸とともに10秒ほどストレッチを行います。
③息を吐きながらゆっくりと腕を離します。
④反対側の腕を前にして左右の肘を持ち、繰り返しましょう。
・肩関節の伸展・内転・内旋ストレッチ
①両腕を下に降ろします。この時左右の手の親指側を内側に回し、肩関節を内旋にする意識を持ちましょう。
②肩甲骨を寄せ、左右の肘を持ち、腰と腕を押し合います。この時腰が反らないように下腹部に力を入れましょう。
③息を吐きながらゆっくり腕を離します。
④反対側の腕を前にして肘を持ち、繰り返しましょう。
いよいよ背中で手をつなぐ動作にチャレンジ!
①右腕を持ち上げます。この時手の親指側を外側に回し、肩関節の外旋を意識しましょう。
②肘を曲げ、手のひらを左の肩甲骨の上に添えましょう。なるべく肘は頭の後ろに近づけます。
③左腕を下ろします。この時この時手の親指側を内側に回し、肩関節の内旋を意識しましょう。
④肘を曲げ、手の甲を右の腰あたりに添えます。左右の手を近づけましょう。可能な方は手をつなぎます。
⑤なるべく背筋を伸ばし、10~15秒深呼吸を繰り返しましょう。
⑥ゆっくりと手を離し腕を身体の横に下ろします。反対側も同様に行いましょう。
★背中の後ろで手が届かない方は無理をせず「服を掴む」「タオルを上下の手で持つ」など負担を軽減したストレッチを行ってください。
AUTHOR
chihiro
主に子育て世代の方々に向けて毎日を健やかに過ごすためのヨガやセルフケアをお伝えしている。コロナ禍の2021年に″おうちヨガを習慣にしながらママたちがゆるやかに繋がることのできる場が作れたら″という思いから「育児とヨガのオンラインサークルEn〈エン〉」をスタート。「ジャーナリング講座」「アンガーコントロール講座」など心を整えるための様々な講座も開催中。
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