五月病対策に!アメリカ発「10秒力を入れて20秒脱力する」伝統的ストレスケア【漸進的筋弛緩法】
新年度が始まり数週間が経ちました。知らず知らずのうちにストレスが溜まり心身が疲れてきてはいませんか? 今回はアメリカで開発された、心身の緊張をやわらげる「漸進的筋弛緩法」をご紹介します。力を入れて抜く、という動作を繰り返すだけなので、いつでもどこでも手軽にストレスケアができます。
春のストレスと自律神経の関係
春は仕事や学校、転居など、生活環境の変化が多いうえ、気温の寒暖差などもあり心身ともにストレスが溜まりやすい季節です。ゴールデンウィーク明けに心身の調子が崩れる症状を「5月病」と呼ぶように、この時期は1年のうちでも特に心が疲弊しやすくセルフケアが必要とされます。
自律神経のバランスを整えよう
「自律神経」はストレスと密接に関わっています。自律神経とは、いわば生存や心身のバランスを調整するために無意識下で働く自動装置のこと。排泄、発汗、内臓機能、呼吸などの生命維持に必要なプロセスを司る役割を果たしています。
この自律神経は主に交感神経と副交感神経の2つに分かれています。人はストレスを感じると交感神経が優位になり、リラックスした状況で働く副交感神経の働きが低下。この交感神経が優位な状態が続くと、常に気持ちがたかぶり、心身はなかなか休むことができず、「眠れない」「疲労感が抜けない」「イライラや焦燥感、不安感を感じる」などといった心身の不調を引き起こす原因となります。
ストレスを感じる場面が多いこの時期こそ、意識的に自律神経のバランスを整える生活をしましょう。
ストレス対策には基本的な生活を守ること
ストレスを溜め込みすぎず上手に付き合うためには、基本的な生活を心がけることが何より大切です。
・十分な睡眠や休養
・適度な運動
・バランスの取れた食事
・趣味や仲の良い人々との会話を楽しむ
などの基本的な項目をあらためて生活の中で心がけてみましょう。
質の高い睡眠を得るためには
特に睡眠や休養は1日の疲れを取り除くために欠かすことのできない大切な要素。睡眠不足が続くことで疲労感やストレスの蓄積に繋がります。
・夕方以降はカフェインの摂取を抑える
・夜は少しずつ部屋の明かりを暗くする
・就寝前はPCやスマートフォンの使用を避ける
・優しいヨガやストレッチで身体の緊張を緩める
また、適度な運動も睡眠の質を向上させます。朝日を浴びながらのヨガや、ジョギングなどの有酸素運動を行うことは自律神経の調整や睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌にも役立ちます。
心身の緊張を緩める「漸進的筋弛緩法」
ストレスケアのひとつとして「漸進的筋弛緩法」をご紹介します。漸進的筋弛緩法とは1920年代に米国の医師、エドモント・ジェイコブソンによって開発されたリラクゼーション法。
リラックスしようと意識的に身体の力を抜いても、緊張を緩めるのは意外と難しいもの。あえて特定の部位を緊張させることで筋肉を緩ませ心身をリラックス状態に導いていく、というものです。
10秒緊張、20秒緩和を繰り返すリラクゼーション
①仰向けに寝て、深呼吸を数回繰り返します。
②ひじを床につき曲げ、両手を胸の前に出し、ギュッと握りこぶしを作り10秒間キープします。
③息を吐きながらゆっくりと握りこぶしをほどき、15〜20秒間深呼吸します。
④肩を耳にグッと近づけ、緊張状態を作り、10秒間キープします。
⑤息を吐きながらゆっくりと肩を下ろし、15〜20秒間深呼吸します。
⑥手をお腹に当て、軽くお腹を押して緊張状態を作りましょう。10秒間キープします。
⑦息を吐きながらゆっくりと手を戻し、15〜20秒間深呼吸します。
⑧つま先を上に向けて足を緊張させ、10秒間キープします。
⑨ゆっくりとつま先を元の状態に戻し、15〜20秒間深呼吸します。
⑩つま先を前にピンと伸ばし、足の甲を伸ばします。10秒間キープします。
⑪ゆっくりとつま先を元に戻し、15〜20秒間深呼吸します。
動画で確認したい方はこちら
AUTHOR
chihiro
主に子育て世代の方々に向けて毎日を健やかに過ごすためのヨガやセルフケアをお伝えしている。コロナ禍の2021年に″おうちヨガを習慣にしながらママたちがゆるやかに繋がることのできる場が作れたら″という思いから「育児とヨガのオンラインサークルEn〈エン〉」をスタート。「ジャーナリング講座」「アンガーコントロール講座」など心を整えるための様々な講座も開催中。
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