五月病対策!初夏のカラダを整える中医学(東洋医学)の知恵とおすすめヨガポーズ
「目には青葉山ほととぎす初鰹」という一句があるように新緑がキラキラと眩しい初夏の季節。新年度が始まり連休も終わり、張り詰めていた糸が切れたようにカラダがだるい、やる気が出ない、疲れやすいなどの何らかの不調を、医学的な病名ではない「五月病」といわれる症状があります。これから気温が上昇し日差しが強くなる季節に近づきます。 中医学(東洋医学)の視点ではどんなアプローチがあるのか?お伝えします。
中医学とは古代中国伝統医学の略称です。約2千年以上の歴史があり日本では東洋医学として漢方、鍼治療、指圧、ツボ、お灸などで馴染みがあるかと思いますがこの東洋医学の根源にあるのが中医学になります。
自然界の代表である「太陽と月」そして「男と女」「暑い、寒い」「上と下」相対する要素から成り立ち、お互いが影響しあう「陰」「陽」は自然界も人もひとつであり、めぐる季節は人の体や感情とも繋がると伝えられています。この「陰」「陽」のバランスが崩れた時に不調を引き起こすと考えます。中医学から見たこれからの季節に出やすい不調とは?
中医学から見る「夏」とは5月・6月・7月
5月は「立夏」(りっか)、夏の始まりの初夏。陽気が盛んになり心(しん)が活発になる季節です。心(しん)は五臓の働きを統括するリーダーであり生命にとって重要になります。西洋医学でいう心臓という臓器そのものだけを指すのではなく、中医学では血脈(血管)を通って全身に血を巡らせる働きのほかに精神やこころの安定を司ります。心は火行(かぎょう)に相応し燃える火のエネルギー、火は上に向かって燃えさかるという上昇性があるため上半身、顔や舌など上部に症状が表れやすくなります。心(しん)のバランスが崩れた時の不調とは?
□めまい
□胸がつまる
□ろれつがまわらない
□血行不良
□情緒不安定
□不眠
□赤ら顔やのぼせ
こういうタイプの人は注意が必要
✔何事にも真面目に取り組むガンバリ屋さん
…熱意を注ぎすぎてしまい心のエネルギーを消耗しているかもしれません。
✔汗っかき、または汗をかかない
…暑い時や運動後、入浴後など出るべき時に適度にでる事が望ましい状態です。
✔物忘れが多い
…記憶することは脳の働きですが心の働きが低下すると脳の活動コントロールに影響します。
✔眠りが浅い、よく夢を見る
…ストレスや過労によって心が疲弊し睡眠に影響を及ぼします。
心は五臓を統括するリーダーなので心の機能を消耗させるようなストレスを減らして過剰な熱を溜め込まないようにするなどのコントロールが大切です。
✔カラダを適度に動かそう
…気と血のめぐりをよくしましょう
✔苦味のある食材や赤い食材をとり入れる
…緑茶、ゴーヤ、トマト、スイカなど苦味のある食材や赤い食材は心の熱を取り除いてくれます。
✔十分な休息をとりましょう
…ひとりの時間やお昼寝の時間をつくったり心を緩ませてあげましょう。
心に働きかけるヨガポーズで整えよう
メルティングハート
①四つばいになり、胸や脇が伸びる所へ両腕を前に伸ばします。
②おでこ叉はあごを付いて胸の心地よい広がりを感じゆっくりとした呼吸をしましょう。
(首の後ろや肩が苦しくならないところで調整しましょう)
心のバランスが整うと顔にも表れる
心の華は面(お顔)に表れます。気血が充実していると表情も明るく顔の色ツヤが良くなります。疲労や倦怠感が残りずらく精神的にも充実した状態を保てるでしょう。夏は新陳代謝も活発になる時季です。気を発散させ血のめぐりを良くして皆さんそれぞれの花を咲かせられるように養生してゆきましょう。
AUTHOR
竹内結子
ヨガインストラクター 。ホットヨガやスポーツクラブでヨガを体験し、もっと学びを深めたいとの思いから様々な流派のヨガメソッドを経験、さらには指導者資格を取得するに至る。ヨガへの学びを深める中で中医学と出会い、中医学関連の資格も取得。見えない心や感情、身体への理解を求めて東洋、西洋の視点で勉強中。RYT200、ケン・ハラクマのアシュタンガヨガプライマリーシリーズTT、シニアヨガ、中医養生ヨガ®初級中級、中医学女性の体とマタニティ、四季養生ヨガ、JOPHEE中医学骨盤モジュールTT修了。
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