【整体とヨガのプロが解説】寝起きに腰が痛くなる理由とは?腰痛にならない正しい寝姿勢と対処法
体が目覚め切っていない朝方は、気をつけたい時間帯!今回は整体とヨガのプロに、起床後腰痛の原因と正しい寝姿勢について解説していただきました。
Q.慢性腰痛と起床後腰痛は違うものですか?
A.同じですが、起床後は血流の悪さが主な要因に
「腰痛には慢性腰痛と急性腰痛があり、急性腰痛はいわゆるぎっくり腰のように、72時間程度腰部が炎症を起こして動けない状態になるもの。一方、慢性腰痛は一般的に3カ月以上の慢性的な痛みが続くもので、朝起きたときに痛みを伴う起床後腰痛も含まれます。腰痛の原因は、運動不足や長時間同じ姿勢を取り続けること、自律神経の乱れなどさまざまですが、朝起きたときに痛むのは血行不良が大きな要因。
血液循環が悪くなると体が冷えて筋肉が固まり、付随している関節も動きが悪くなる。その状態で無理に動こうとすると、痛みが出るのです。反り腰など姿勢の癖やデスクワークで硬くなりやすい腸腰筋や腰方形筋、大臀筋、背中のこわばりにつながる脊柱起立筋。これらの筋肉を起床後にほぐすことが有効です」(田村先生)。「血液が体内に熱を運搬するので、起床後のストレッチとヨガで血流を促すことが、腰痛改善につながります」(美都先生)
Q.寝姿勢も腰の痛みに関係しますか?
A.体のゆがみや筋肉のこりにつながるので仰向き寝がおすすめ
「腰への負担が少ないのは仰向け。床に接する面積が広い分、体に負荷がかかりにくいです。横向きの場合、下になる側に体重が集中し、左右差の原因に。うつ伏せの場合は顔を左右に向けて寝ることで首の負担につながり、筋肉を介して腰にも悪影響を及ぼす可能性があります」(田村先生)
【〇】仰向き寝
腰が反り気味で、仰向けになると腰が痛む人は膝の下にバスタオルなどを入れて軽く膝を曲げると股関節が屈曲して腰の反りが軽減され楽に。首の湾曲に合った枕も大切。
【×】横向き寝は巻き肩の原因に
下になる側の肩が前に出た体勢になるため、肩のゆがみなど左右差が顕著に現れる。胸筋が固まると背中の筋肉にも影響し腰痛に。
【×】うつぶせ寝は背骨のゆがみの原因に
顔を横に向けるため首への負担大。首と腰は脊柱起立筋でつながっており筋肉のバランスを崩し腰痛に。腰の反りをきつくしてしまうことにも。
ゆがみをチェックしてみよう!
巻き肩になっていない?
横向き寝が多い人は下になる側の小胸筋が縮み、巻き肩に。左右差が広がると腰にも悪影響。
脚の長さが違っていない?
長座になり、脚の長さが違う人は股関節に左右差がある証拠。股関節まわりの筋肉を整えて。
教えてくれたのは…田村義信先生
整体師。YMCメディカルトレーナーズスクール学校長。長年カラダファクトリーに勤め、これまでに10万人以上を施術。整体師への実技指導にも力を注いでいる。
美都くらら先生
IHTA認定ヨガインストラクター。宝塚歌劇団を退団後RYT200を取得し、ヨガの指導を開始。YMCメディカルトレーナーズスクールにてヨガインストラクターの育成に携わっている。
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