現代人は肩甲骨まわりが硬い?肩甲骨ほぐしで腕を動かす時に意識したい、たったひとつの場所とは
肩こりに悩む人にとって肩甲骨まわりのほぐし方は知っておきたいことの一つかもしれません。ほぐすためにいろいろなストレッチやヨガのポーズがありますが、始める前に腕の動かし方の大切なコツを知っておきましょう。
肩甲骨まわりがほぐれていないとどうなる?
肩甲骨は腕の動作に関わるので、腕を大きく動かす機会が減れば肩甲骨の動きも減ってしまいます。それ以外にも、スマホやPCを長時間使っている時の前かがみの姿勢は肩甲骨まわりの筋肉を緊張させて硬くしてしまう原因になるため、多くの人にとって肩甲骨まわりは硬くなりやすい部分と言えるかもしれません。
硬くなると日常生活や運動の際の動作に影響が出るだけでなく、血流が悪化して肩や首の凝り、代謝が低下して太りやすくなります。また、呼吸が浅くなって自律神経が乱れる原因にもなり体の不調にもつながっていきます。
腕を正しく動かせていないのも硬さの理由?
肩甲骨まわりをほぐすために腕を動かすストレッチをすることは有効ですが、どこから腕を動かしているかでその効果は大きく左右されます。つまり、腕はどこから始まっているか?を正しく認識するということです。
腕の始まりは肩関節と思うかもしれませんが、実際はそれよりもさらに腕から離れた、左右の鎖骨と胸骨をつないでいる胸鎖関節(きょうさかんせつ)が腕の始まっている場所です。
意識するだけで動きが変わる
胸鎖関節の動きをチェック
胸鎖関節のある部分に指先をあてて反対の腕を前後に回してみましょう。指先で胸鎖関節のあたりが動いているのが感じられます。そして、腕と肩が大きく動いていませんか?反対に、肩を指先で軽く抑え肩から腕を動かすと、胸鎖関節から動かす時よりも腕と肩の動きが少し小さく感じられるのではないでしょうか。
胸鎖関節や肩に手を触れずに腕を動かす
両腕を横に伸ばして肘を曲げて指先を肩につけ、二の腕を動かして肩を回します。胸鎖関節(イラスト赤丸部分)からの動きを意識した時と、肩(イラスト青丸部分)から動かした時の違いを感じてみてください。
腕がどこから始まっているのかを意識するだけで、腕が動く範囲や肩周りの筋肉が動く範囲が少しずつ広がって肩甲骨まわりがほぐれ、肩こりの予防や緩和につながっていきます。ストレッチやヨガをする時だけではなく、日常生活で腕を動かす時にもこの動きを意識して肩甲骨を大きく動かすようにしてみてくださいね。
AUTHOR
吉田加代子
オーストラリア・ブリスベン在住、東京都出身。日本とオーストラリアでの会社員生活を経て、2012年よりオーストラリアでヨガ講師としての活動を開始。ハタヨガやリストラティブヨガクラスの他、音響楽器シンギング・リン®を使ったサウンドセラピーも提供。ヨガや音の効果を活かして、クライアントの心身の健康をサポートしている。
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