180度開かなくてもOK!股関節の硬い人でも無理なくできる開脚前屈のやり方
開脚前屈は体が柔らかい人がするものという印象があり、体が硬い人にとっては敬遠しがちなポーズかもしれません。誤解を解消して家にあるものを使って無理なくできる方法を試してみましょう。
開脚前屈の目的は?
開脚前屈と聞くと脚を180度開くことがポーズのゴールと思われがちですが、決してそうではありません。
開脚は股関節を開く動きですが、その可動域は90度くらいあれば十分と言われています。 股関節の硬さを感じる人にとっては90度でも難しいかもしれません。また、無理をして上半身を深く倒す必要もありません。
体の動き方には個人差があるので、見た目にこだわらず、体に負担をかけずに、心地よくポーズを取る方法を知るところから始めてみましょう。
ポーズの効果
● ひざの裏を伸ばす
● 骨盤周辺の血行を促進し、骨盤を正常に保つ
● ヘルニアの防止
● 坐骨神経痛をとりのぞく
● 月経の正常化
(参考:『ハタヨガの真髄』 著者:B.K.S.アイアンガー)
無理なく開脚前屈をするための2つのポイント
①補助用具を使う
脚を開く、上半身を倒す動きが難しいと感じる人はブランケットや椅子などの補助用具を必ず使いましょう。体への負担を減らしてポーズすることができます。
ブランケット
→ 折りたたんだブランケットの上に座ることで骨盤を立てて座りやすくなり、もも裏に感じる痛みを減らして座ることができる
→ 丸めたブランケットを膝の裏にあて、脚を伸ばして座る時の膝裏のつっぱり感を軽減する
椅子
→ 深く倒せない上半身をサポートし、ポーズ中に余計な力が入らないようにする
②少しの動きでも感じられる体の伸びに気づく
見た目にあまり脚が開いていなくても、上半身が倒れていなくても感じられる体の伸びに気づいてみましょう。伸びている部分を意識しながら呼吸を続けることで、体の硬さが少しずつやわらいでいきます。
椅子とブランケットを使った開脚前屈
やり方
1)折りたたんだブランケットの上に座り、左右の座骨に均等に体重を乗せる
2)無理のない程度に両脚を開く。ひざ裏につっぱり感や痛みがあれば、丸めたブランケットを膝裏にあてる。床にあたるかかとに違和感があれば、ここもブランケットでサポートする
3)上半身を前に倒して、椅子の座面に組んだ両腕を乗せ、その上におでこを乗せる
4)腰の周り、太もも(内側、裏)が少しずつ伸びるのを感じながらゆっくりと呼吸を続けてポーズをホールド
5)開脚をした後は、仰向けでリラックスしながら、脚を内側に閉じる動きをしてバランスをとる
仰向けになって左膝をお腹の方へ引き寄せ、右手を使って膝を右側へ倒す。左腕は肩の高さで横に伸ばす。数呼吸キープして、終わったら反対側も同様に行う。
AUTHOR
吉田加代子
オーストラリア・ブリスベン在住、東京都出身。日本とオーストラリアでの会社員生活を経て、2012年よりオーストラリアでヨガ講師としての活動を開始。ハタヨガやリストラティブヨガクラスの他、音響楽器シンギング・リン®を使ったサウンドセラピーも提供。ヨガや音の効果を活かして、クライアントの心身の健康をサポートしている。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く