【お悩み相談】「下剤がないと便が出ない…」快便に逆効果をもたらす食事とは? #毒出し保健室
アーユルヴェーダアドバイザーからのアドバイス
原因: 体を冷やす飲食とストレス
妊娠中に下剤を処方される妊婦さんは多いそうですね。何も隠そう、わたしも妊娠中の便秘で力んで肛門が切れてしまいトイレットペーパーについた血を見て救急にいったという思い出があります。
話は逸れましたが、Tさんの便の状態からみてみると体の冷えと乾燥性が高まり便秘になってしまっていることが推測されます。
妊娠前の便の状態がどういったものかというのが明らかではないので体質的に冷えや乾燥が強まりやすいのかどうかなどは定かではないのですが、現在のお食事の様子をお伺いしたところその可能性は高いかなと思っています。フルーツ、コーヒー、またサラダなどは、よく排便を促すという噂も耳にすることもありますが、それが万人に当てはまるわけではないのが注意しなくてはいけないこと。アーユルヴェーダ的視点から言うと、前述の食品は冷えと乾燥性を高めてしまうので、逆に便秘になりやすい食品でもあるんです。
また、ストレスもためこみやすいとのことなので、精神的な緊張も要因の一つとして考えられますね。強い緊張やストレスにさらされる自律神経の内、特に交感神経の働きが乱れます。排便は副交感神経が優位な時にスムーズだということは現代医学でも言われていることです。
改善方法1: 温かく適度な油分のある飲食と生活を心がける
排便に良いと言われるものの中には、体質によっては逆に便秘になりやすいということはすでにお伝えしました。Tさんのように便の状態が明らかに冷えと乾燥性が高まっている場合は、世間的に「快便にいい」と言われているものを選ぶよりかは、温かく適度な油分のある飲食を意識するのがアーユルヴェーダ的視点からのおすすめです。
とは言っても、フルーツやコーヒー、サラダが絶対に駄目というわけでもないので、今のお食事に一手間加えることを検討してみて下さい。フルーツや野菜などは一度火を通すようにして焼きフルーツや温野菜サラダにすると◎。また、コーヒーにはギーをプラスすることで適度な油分が加わります。ギーは排便を促す唯一のオイルとも言われています。
わたしの場合、起床直後に白湯を飲む+就寝前はホットミルクにギー小さじ1杯とドライ生姜を加えたものを飲むと、朝一番に排便が促されるのでぜひためして下さい。
改善方法2: ツイストポーズや呼吸法を練習
運動も排便にはキーポイントですが、リラックスを意識して運動するとより素敵な排便につながるとわたしは思っています。わたしも緊張やストレスの多い時期は、「出るけれど…快便とは言えない」ということあります。なのでなるべくリラックスするように心がけたいのですが、「リラックスしよう」と思ってリラックスできるほどそんなに簡単ではないのが困りごと。
わたしのおすすめは、ヨガのツイストポーズや呼吸法の練習をすることで、だいぶリラックスが促されます。
お腹からねじるツイストポーズは、外側から物理的にお腹(腸)を刺激することができるので、腸が動くことも◎。
呼吸法の練習は、色々な方法がありますが簡単なものの方が気楽にできると思うので、ボックスブリージングを試してみて下さい。自律神経系を整えてストレスを和らげる効果があると言われています。わたしが色々試してみて思うのは、呼吸をなるべく腸に向かって(もし便が溜まっている場所が分かっているようであれば、そこに向かって)吸うことを意識すると◎。(解剖学的に言えば、吸いこんだ空気は肺に向かいますが、あくまでもイメージとして。)
■ボックスブリージングのやり方
- 4秒かけて息を吸い込みます。
- 4秒息を止めます。
- 4秒かけて口から息を吐き出します。
- 1〜3を繰り返す
まずは、お食事や運動、リラックスする時間を作るなど、自分のできることから試していきましょう。もし、改善が見込めない場合は医師の診断を受けてからセルフケアを行って下さい。
AUTHOR
桑子麻衣子
1986年横浜生まれの物書き。2013年よりシンガポール在住。日本、シンガポールで教育業界営業職、人材紹介コンサルタント、ヨガインストラクター、アーユルヴェーダアドバイザーをする傍、自主運営でwebマガジンを立ち上げたのち物書きとして独立。趣味は、森林浴。
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