理学療法士が解説【夏に冷え性になる原因】夏場の大敵!クーラーによる冷えを防ぐ「横隔膜エクサ」
急激に暑くなり熱中症予防のために冷房をつけている方がほとんどだと思います。中には、冷房をつけると体が冷え切ってしまっている方も多いのではないでしょうか。本日は冷え性になってしまう原因と予防策をご提案します!
避けては通れない夏場のクーラー、体が冷え切っていない?
例年よりも早く梅雨明けし、暑さが厳しくなる中熱中症の予防のためにも、この時期クーラーは必須ですよね。ただ、そんな中1日中クーラーをつけていると体が冷え切ってしまって辛いという方も多いかもしれません。その原因と予防策についてみていきましょう!
冷え性の原因
体が冷えやすい方の特徴としては、次のようなものが挙げられます。
・自律神経の乱れ
・筋肉量が少ない
・体脂肪量が少ない
・基礎代謝が落ちている
・エネルギー摂取量や消化機能が低い
・汗をかきやすい、水分を過剰に取りすぎている
・心臓の機能が落ちている など
これらが原因となり、①うまく熱を作れない、②うまく熱を運べない、③熱を逃がしすぎてしまうことで、冷え性になってしまっている可能性があります。その中でも多くの方に当てはまる自律神経について見ていきます。
自律神経の乱れは血流の乱れ
自律神経には、交感神経(戦闘モード)と副交感神経(リラックスモード)の2種類があります。これらがバランスをとりながら体の中の機能を調整しますが、多くの方はバランスが乱れ、交感神経が勝っている状態になります。自律神経の働きがなぜ冷えに関係しているのかというと、ポイントになるのが血管の働きです。自律神経が血管の締まりや緩みに関わってくるんですね。交感神経の働きが強くなると血管が締まります。特に手足に近い血管が締まることで、手足への血流が悪くなり冷えやすくなると言われています。
自律神経を整えるエクササイズ
交感神経の働きを抑え、副交感神経の働きをupさせるためには、横隔膜と呼吸がポイントです。
どこでもできる簡単呼吸法
普段の呼吸を少し意識を変えるだけでより副交感神経を優位にさせることができます。その意識とは”ゆっくりと呼吸をする”1分間に8回程度のゆっくりとした呼吸が副交感神経のバランスを調整すると言われています。ストレスが溜まっていると呼吸が浅く、はやくなっている方多いかもしれません!ぜひゆっくり意識して呼吸してみてください。
寝る前にできる横隔膜エクササイズ(IAPブレス)
横隔膜を通る神経が副交感神経(迷走神経)と繋がっています。横隔膜の動きを促していきましょう!
やり方
①息を吸って
②お腹をパンパンにします
③お腹パンパンのまま
④息をゆっくりと吐く
冷え性予防だけでなく、自律神経を整えることで心の状態を整えたり、コアの安定にも効果的なエクササイズになるのでぜひチャレンジしてみてください!
動画で確認したい方はこちら
AUTHOR
服部恵実
大学卒業後、理学療法士として大学病院に勤務。集中治療室や救命救急病棟を始めとする33診療科でのリハビリテーションを担当。 社会復帰のために早期からリハビリテーションを行うことの必要性や予防医療の重要性を痛感し、心臓リハビリテーションクリニックにて生活習慣病の再発予防を運動、食事、環境など多方面から介入。現在は病気や怪我になる前に、健康を維持する必要性を伝えたいという思いで、ピラティスインストラクターや講師、Webライターとして活動するとともに、医療従事者・インストラクター向けオンラインサロンhinomeを運営している。
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