悲しいニュースで心がざわざわ…不安や無力感に苛まれ苦しくなった時の対処法

 悲しいニュースで心がざわざわ…不安や無力感に苛まれ苦しくなった時の対処法
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石上友梨
石上友梨
2022-03-16

悲しいニュースを目にして心が苦しくなっていませんか?私たちに何ができるのか、何をすべきなのかを考えさせられたり、ただただ感情に圧倒されていませんか?漠然とした不安感や調子の悪さを感じている人もいるかもしれません。今回の記事は、そんな自分が何もできないかのようで心が苦しい時に参考にしてください。

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ロシアによるウクライナ侵攻など悲しく不安になるニュースで溢れています。加えて、春は気持ちが不安定になりやすい季節。気温の変化や、年度末・年度始めの忙しさ、就職や転勤など環境の変化が多く、自律神経の乱れや心身ともに疲労が溜まりやすくなります。また、長引くコロナ禍の影響により、私たちは慢性的なストレスを抱えています。そうすると、外からの様々な情報に敏感になり、いつも以上に影響を受けやすくなってしまいます。

また、情報による影響は個人差があり、影響を受けづらい人はいつも通りに過ごしています。だからこそ、つらさを分かってもらえなかったり、自分がなぜ不調や苦しさを感じているのか、気づきにくくなります。自分がいつもと違う感じに気づいた時は、以下の対処法を参考に自分に優しい行動を取ってください。

十分な睡眠時間を取る

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十分な睡眠時間を取る

睡眠不足だと脳や身体の疲れが十分に取れず、考えもネガティブに偏ってしまったり、感情に圧倒されてうまくコントロールできなくなったりします。つらさからスマホやゲームなどで気を紛らわしたくなりますが、それは一時的な気晴らしなので、SNSやネットサーフィン、ゲームをやめるとつらい気持ちは戻ってきます。気晴らしで夜更かしをするよりも、なるべく睡眠を優先しましょう。

深い呼吸をする

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深い呼吸をする

ぐるぐると色々なことを考えてしまったり、ある「考え」や「関心事」が頭から離れなくなってしまったりする時は、呼吸に注意を向けましょう。ゆったりと深い呼吸を丁寧に繰り返します。呼吸に伴い、身体が膨らんだり縮んだりする感覚を感じます。呼吸にただ注意を向けていると、少しずつ気持ちが落ち着く感覚を味わえるでしょう。はじめはうまくできなくても当然です。無理のないペースで深い呼吸をする練習をしてみましょう。

休日はゆっくり過ごす

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休日はゆっくり過ごす

気を紛らわせるために予定を詰め込みたくなる場合があるでしょう。また、気温が暖かくなることで、外出を増やしたり、新しい趣味を始めたくなったりするかもしれません。そのような気持ちも大切にしながらも、身体を休める日や時間を用意しておきましょう。そして、休日は時間に追われずにゆったりと過ごしましょう。

ぬくもりを感じる

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ぬくもりを感じる

つらい気持ちを癒すために「ぬくもり」を感じます。それは他人のぬくもりでも、自分自身のぬくもりでも、何か温かいものでもいいです。例えば、家族や恋人とハグをしたり、マッサージに行ったり、自分で自分を抱きしめたり、ホッカイロやお風呂に浸かって身体を温めたり、やりやすい方法を選びましょう。温かい食べ物や飲み物をゆったりと味わってもいいでしょう。そしてそのぬくもりがじんわりと染み込むようにしっかりと感じてみましょう。

優しい言葉をかける

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優しい言葉をかける

自分自身にかける言葉は、優しい言葉を選びます。苦しい時に自分を叱咤激励しても余計に苦しくなるだけです。つらい時こそ優しい言葉をかけることで、感情は癒され、前向きに行動していくことができます。

肌触りがいいものにくるまる

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肌触りがいいものにくるまる

毛布やブランケットに包まること、マスクをつけること、帽子やフードをかぶることなど、何かに包まれている感覚は安心感につながります。つらいときほど、肌触りや着心地のいいものを選び、意識的に身体を覆うことで安心を育てましょう。

日常生活を続ける

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日常生活を続ける

目の前のことに集中し、日常生活を続けましょう。なかなか集中できないこともあるかもしれません。しかし、学校や仕事を休んで時間の空白ができると、その時間でぐるぐると考えてしまい、よりつらい気持ちが強くなります。だからといって考えないために、時間ややるべきことを増やすのではなく、オンとオフの健康的なバランスを心がけましょう。もちろん、心身の不調が強くなり、日常生活に支障が出ている場合は休むことが必要です。早めに専門機関を受診してアドバイスをもらいましょう。

今の私ができること、未来の私ができることを書き出す

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今の私ができること、未来の私ができることを書き出す

どうしても気がかりで、目の前のことに集中できない時は、今の私ができること、未来の私ができることを書き出しましょう。今はただ見守るだけ、祈るだけしかできない場合もあります。しかし、未来の自分ができることがあるかもしれません。書き出して整理することで、今の自分はどうすればいいのか見えてくるかもしれません。

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石上友梨

石上友梨

大学・大学院と心理学を学び、心理職公務員として経験を積む中で、身体にもアプローチする方法を取り入れたいと思い、ヨガや瞑想を学ぶため留学。帰国後は、医療機関、教育機関等で発達障害や愛着障害の方を中心に認知行動療法やスキーマ療法等のカウンセリングを行いながら、マインドフルネスやヨガクラスの主催、ライターとして活動している。著書に『仕事・人間関係がラクになる「生きづらさの根っこ」の癒し方: セルフ・コンパッション42のワーク』(大和出版)がある。



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