心を落ち着かせる3つの方法|不安や緊張を取り払う簡単マインドフルネスのやり方
心の状態は海の波のように寄せたり返したりいつも不安定です。仕事の不安や緊張、恋愛におけるストレスなどで心が落ち着かない時、どうしたらいいのでしょうか。不安を感じた時、心が落ち着かない時、いつでもどこでもすぐにできて、しかも簡単な3つの方法をご紹介します。
心が落ち着かない状態とは?
不安や緊張があるとき、心や思考はあれやこれやと考えて忙しい状態。つまり心がどこかに着いて(着地して)おらず、飛び回っている状態と言っていいでしょう。「地に足着ける」や「決着をつける」というように、「着ける」ことで物事は安定します。心が落ち着いていない状態とは、心が「着いていない」不安定な状態なのです。
心が落ち着かない状態になる原因
心が落ち着かない状態とは、心がフワフワと何かを考えてしまっている状態。つまり、「心が"今"に集中できていない」状態と言えます。例えば、仕事中にも彼からメールの返信がなくて不安という時は、目の前の仕事に集中できておらず、目の前にいない彼の存在に思考が飛んでいっています。「このままずっと一人なのでは」と漠然と不安になったり、「告白して振られたらどうしよう?」と緊張している時は、まだ起こってもいない未来に心が囚われてしまっています。さらに「あの時の行動を、まわりから失笑されていたかもしれない」「どうしてあの時ああしてしまったのだろう」と今さら変えられない過去の失敗に後悔している時は、心が過去に置き去り状態と言っていいでしょう。心が落ち着かない原因は「今」という時間に心が着いておらず、心がお留守状態になっているためなのです。
心を落ち着かせる3つの簡単な方法
マインドフルネス瞑想を取り入れて感情をコントロール
不安や緊張で心が落ち着かない状態は、思考が過去や未来にいってしまい、今この瞬間に起こっていることに集中できていないために起こります。その状態を解決するためには「今に集中する」力を身に着けることが大切です。今に集中するトレーニングとして最適なのが、マインドフルネス瞑想。マインドフルネスとは言葉の通り、「マインド=思考」を「フル=いっぱいにする」ことですが、何でいっぱいにするかというと「今目の前で起こっていること」。マインドフルネス瞑想では、今自分の内側で起こっている心の変化、体の変化に意識を向ける練習を行うことで、今に集中する力をトレーニングしていきます。どれも日常生活に取り入れやすいものばかり。ぜひ試してみてください。
①歩く瞑想:足裏の感覚に意識を向ける
外出先で心が落ち着かないな、と感じた時は、歩くマインドフルネス瞑想を実践してみましょう。
方法:足の裏側の感覚にすべての意識を集中させます。右足を1歩前に出した→かかとを地面に着いた→右足のつま先に体重移動した→左足を1歩前に出した→左足のかかとを地面に着いた→・・・という具合に、歩いている足裏の触覚に意識を集中させます。
②食べる瞑想:味や食感、口の中の味覚を集中させる
緊張している時は、食事の味がわからなくなることもありますよね。そんな時もマインドフルネス瞑想を取り入れて、今をお留守にしない練習をしていきましょう。
方法:ひと口の量を少し少なめにすくい、口に入れます→目を閉じて口の中に広がる味に集中しましょう→だんだんとかみ砕かれていく食材の硬さの変化も感じます→噛むほどに変化する味も感じてみましょう・・・という具合に、食べている口の中の味覚に意識を集中させます。
③気づきの瞑想:ただ「呼吸する」ことだけに意識を向ける
ベッドに入って寝付くまでの時間は、なんとなく心がたそがれモードで将来への不安や心配ごとを思い出してしまいます。そんな夜は、寝る前に心を落ち着かせる瞑想の時間を持ちましょう。座禅を組まなくてもOK。ベッドのヘッドボードに寄りかかったり、壁に背中を付けて背筋を伸ばして座りましょう。
鼻の穴の内側に意識を向け、呼吸が出たり入ったりする皮膚の感覚に意識を向けます。呼吸とともに柔らかく膨らむ胸あたりの体の感覚に意識を向けてもGOOD。呼吸に集中する!というよりも、なんとなく感じるというイメージで行ってみましょう。
今に集中することで不安や心配が消える
マインドフルネス瞑想を通して今に集中する力がついても、根本の不安や心配の原因は消えないのでは?と思うかもしれません。しかし、今に集中することで心が落ち着き安定した状態になるからこそ、良い解決策がパッと思い浮かぶこともあるのです。マインドフルネス瞑想を活用して、心を今に着地させる練習をしてみてください。不安や緊張の原因が解決されるだけでなく、そのような感情を持つことも少なくなっていくでしょう。
ライター/伊藤香奈
ハワイで全米ヨガアライアンス200時間を取得後、ヨガマット卸業者にて新規ヨガイベントの立ち上げや新人講師発掘オーディションのプロデュース責任者等を歴任。800人以上のインストラクターと出会い、現在ヨガ雑誌やイベントの第一線で活躍するインストラクターを数多く育成・輩出する。2017年に、ヨガインストラクターのビジネスサポートを行うコンサルタントとヨガライターの活動をスタート。現在はヨガライターの養成にも力を入れている。
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