【骨を鍛えるのにベストな時期がある!?】女性ホルモンを味方につければ丈夫な骨が維持できる

 【骨を鍛えるのにベストな時期がある!?】女性ホルモンを味方につければ丈夫な骨が維持できる
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年を重ねても”自分の力”で元気に歩き続けるためには、骨の健康が大きなポイントとなります。けれど40代以降になると、女性は骨の健康を支える女性ホルモンが大きく減少。骨密度と骨の質が低下して骨粗しょう症になるリスクが高くなってくると言われています。いくつになっても元気でいるために、骨の健康を意識してみませんか?

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わたしたちの体の主軸となるのが「骨」

Nino Liverani
Photo by Nino Liverani on Unsplash

人の体をつくる上で、主軸となるパーツが「骨」。骨がしっかりしていなければ、動くこと、食べること、寝ることもできません。丈夫な骨を作ることが大切になってきます。一方、骨の健康については大切と分かってはいるものの、意外と軽視されているのも事実。特に女性は、年を重ねると、骨折や骨粗しょう症のリスクが高くなるので注意が必要です。

女性ホルモンと骨の健康

女性の骨の健康について語る上で重要になってくるのが、女性ホルモンです。女性ホルモンには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があり、エストロゲンは骨の形成を促します。また古い骨が壊れるのを抑える働きも。私たちの骨が健康いられるのは、エストロゲンの力があってこそと言えます。

しかし、40代以降の更年期に突入すると、エストロゲンの分泌は減少。骨密度が低下し、骨の質が劣化してくる可能性があるのです。進行していくと骨折を招いてしまうことも。特に女性は男性に比べて骨量が低いため、エストロゲンの減少も重なると、50代以降には骨粗しょう症の発生率が急増するとも言われています。

骨を鍛えるならエストロゲンの分泌がアップする期間を狙って!

生理のある女性の体は約28日周期というサイクルで、妊娠に向けて卵子を育て受精卵のベッドとなる子宮内膜を着床しやすい状態に整えます。(妊娠が成立しなかった場合は、この子宮内膜が剥がれ落ちて生理になります。)

そして、女性ホルモンはこのサイクルに合わせて分泌量が変化していきます。エストロゲンは月経~排卵の間に分泌量が増加し、プロゲステロンは排卵~次の月経までの間に分泌量が増加します。

前述した通りエストロゲンは骨の健康に大きな役割を担っているため、この”月経~排卵の間”のエストロゲンが増えている間に骨の健康を特に意識すると、しなやかな骨を作ることにつながるかもしれません。

骨は"衝撃"を与えることで作られると言われています。エストロゲンの分泌が増えている期間こそ、衝撃や負荷の大きいエクササイズをすることがおすすめです。

しなやかな骨を作るためのおすすめエクササイズ

Arek Adeoye
Photo by Arek Adeoye on Unsplash

ウォーキング

最も簡単で手軽なのがウォーキング。歩くことでかかとから骨が刺激されます。エストロゲンの分泌量が増えている時期には、一駅分歩いてみたり、エレベーターやエスカレータを利用せずに、階段を上り下りするといいでしょう。ウォーキングのポイントは「ベタ足」を意識して上り下りをすること。かかとから足裏全体で自分の体重を支えるように歩くと、骨に良い刺激がかかります。

かかと落とし

かかとを上げて下にストンと落とすのが、かかと落としです。テレビを見ながら、歯磨きをしながら、料理をしながら……など、隙間時間にできる”ながら運動”でもあります。かかと落としは、全身の骨に振動が伝わるため、しなやかな骨を作るのに推奨されているエクササイズです。

【かかと落としの方法】

  1. 足を肩幅に開く
  2. 脚と背すじを伸ばして立ち、まっすぐ前を見る
  3. つま先立ちをし、かかとを勢いよく下ろす。(ひざや股関節に痛みがある場合、勢いを弱くするか、ひざを少し曲げるようにして下さい)

かかと落としは、第二の心臓とも呼ばれるふくらはぎの筋トレにもなります。座りっぱなしで脚がむくんだ日や、足先の冷えが気になる場合にもぜひ試してください。

スクワット

スクワットは、膝の曲げ伸ばしに関わる太ももの筋肉(大腿四頭筋)と股関節の曲げ伸ばしに必要なお尻の筋肉(大殿筋)、そして太ももの裏の筋肉(ハムストリング)を鍛えることができるトレーニング効果が高いエクササイズ。

【スクワットの方法】

  1. 両脚を肩幅よりやや少し広げ、足先を30度ほど外側に開いて立つ
  2. お尻を斜め後ろに引くように5秒間かけて膝を曲げる
  3. 5秒間かけて元に戻す

注意したいのは、膝がつま先よりも前に出ないこと。つま先より前に膝が出ると膝を痛める原因となります。また、お尻も下げすぎると腰が反ってしまい、腰を痛めてしまうことも。お尻がキュっと引き締まる感覚を感じられればOKです。

医師監修/柴田和恵先生
大学卒業後、一般外科を経て産婦人科医として診療にあたる。プライベートでは1児の母。ヨガが趣味でマタニティヨガの資格を持つ。日本産科婦人科学会専門医。 

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AUTHOR

桑子麻衣子

桑子麻衣子

1986年横浜生まれの物書き。2013年よりシンガポール在住。日本、シンガポールで教育業界営業職、人材紹介コンサルタント、ヨガインストラクター、アーユルヴェーダアドバイザーをする傍、自主運営でwebマガジンを立ち上げたのち物書きとして独立。趣味は、森林浴。



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