プレ更年期の骨粗鬆症対策は今すぐ始めて!管理栄養士が教える"骨量を減らさない"カンタン朝食
閉経後の女性ホルモン低下が骨粗鬆症リスクを高めることはよく知られていますが、今後、骨粗鬆症にならないためにはどうすればいいのでしょうか? …じつは、女性の骨量は20歳までにピークを迎え、その後は低下していきます。そのため、成長期に骨の生育を十分に行い、最大骨量を高めておくことはとても重要になります。だからと言って、諦めないでください。 今、重要なのは骨量をできるだけ減らさない食事です。
女性が抱える骨粗鬆症リスクとは?
丈夫な骨は、骨吸収(破壊)と骨形成がバランスをとることで成り立っています。このバランスが崩れて骨密度が低下するとわずかな衝撃でも骨折しやすくなってしまいます。これが骨粗鬆症です。
閉経後は女性ホルモン「エストロゲン」の分泌低下で、骨吸収が亢進するため、骨粗鬆症リスクが高くなります。この他、日々の酸化ストレスも骨粗鬆症を進めるリスク要因になっていることがわかっています。
丈夫な骨があるからこそ、体は支えられ、姿勢を保つことができ、私たちは普段の生活を送ることができます。ヨガができるのも健康な骨があってこそです。
骨粗鬆症予防は、高齢者ではなく「今」から!
では、健康な骨を保つにはどうすればいいのでしょうか?
残念なことに、女性の骨量は20歳ごろまでにピークを迎え、その後は低下していきます。そのため、成長期に骨の生育を十分に行い、最大骨量を高めておくことはとても重要になります。
だからと言って、もう手遅れか…と諦めないでください。
それ以降、重要になるのは、骨量をできるだけ不足させない食事です。
骨粗鬆症予防のための食事とは?健康な骨を支える栄養素をご紹介します。
①カルシウム
カルシウムは骨の材料としてだけでなく、精神安定や筋肉の収縮などにも活躍しています。体内でカルシウムが不足すると骨や歯のカルシウムを溶かして補うため、骨を脆くする原因になります。
②マグネシウム
マグネシウムとカルシウムはお互いにバランスをとりながら体を調整しています。つまり、マグネシウムが不足しているとカルシウムは上手に働くことができません。マグネシウムは海藻類や未精製の穀類、豆類などに多く含まれています。
③ビタミンD
小腸でのカルシウム吸収にはビタミンDが不可欠です。日照時間が短くなる秋から冬の時期は体内のビタミンD量が少なくなるため、意識して食事から摂ることが大切です。鮭やイワシのような魚類、干し椎茸やキクラゲのようなキノコ類に多く含まれています。
④ビタミンK
骨を強くする他、カルシウムの尿中排出も抑えてくれます。食品から摂取するのであれば、納豆やブロッコリーに多く含まれる他、体内でも腸内細菌が作ってくれるビタミンですので、発酵食品や食物繊維で腸を整えるのも有効です。
カンタン、骨々(コツコツ)朝食を始めましょう!
おすすめは、ブロッコリーとしらすに、オリーブオイルとビネガーをかけたサラダです。
骨ごと食べられるしらすにはカルシウム、マグネシウム、ビタミンDが、ブロッコリーにはビタミンKが豊富に含まれています。
ビタミンD、Kは脂溶性のビタミンですので、オリーブオイルと組み合わせることで効率的に摂取できます。また、ビネガーはカルシウムの吸収を高めてくれます。
塩はお好みで…しらすの塩分が塩なしでも美味しくいただけますが、塩を足したい場合はマグネシウム豊富な自然塩を選ぶようにしましょう。
ちょっとした工夫だけで、続けられる食トレを。
AUTHOR
石松佑梨
サッカー日本代表選手をはじめ、世界で活躍するトップアスリートたちの専属管理栄養士として従事。のべ2万人以上に提供してきた「頑張らない食トレ」を武器に、近年は企業の健康経営や地域創生も展開する。幼い頃から「おいしい」への執着心が人一倍強く、おいしく健康に食べるための「ずるい栄養学」で、誰もがおいしく食べて健康になれる社会を目指している。著書に『過去最高のコンディションが続く 最強のパーソナルカレー』(かんき出版)がある。
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