与謝野晶子も歌に!明治時代から悩める女性を支える「命の母」が進化中【栗尾モカの更年期大学#5】
更年期は「大人の思春期」。自分の心と身体を守ることを最優先に
――「命の母」イコール更年期ではなく、女性の人生に寄り添い、応援するという薬なのですね。
白石さん:そうなのです。「命の母」は、女性のライフステージに合わせて必要な生薬を研究し、女性の20代から70代までの50年間をサポートできるブランドを目指しています。ライフステージには、小児期があり、思春期があり、大体12歳ごろに初潮があります。20歳頃から性成熟期が始まり、プレ更年期にはエストロゲンが減り始め、更年期でぐっと下がります。更年期が終わると、女性ホルモンが下がりきった状態に。すると、骨を作りにくくなる骨粗鬆症や、それに伴った腰痛や関節痛も起こります。筋肉も弱るので、肩こりや、体力低下を感じたりします。生理が終わった後の時期をサポートするお薬「命の母アクティブ」も開発しました。
――私は今50代ですが、更年期代表としてこのグラフを見たときに、女性ホルモンの低下の線は正直、ちょっと複雑な気持ちになったりもしますね。でも、実際の状況を自覚しないと対処もできないので、前向きに情報収集することが大事だと思います。一方、ホルモンの状態次第で振り回される時期が終わり、心身が落ち着くことが楽しみな気持ちもあります。
白石さん:そうですね。更年期症状で悩まれている皆さんにお伝えしているのは、現在起こっている辛い症状は女性ホルモンが起因しているということです。性格や生活習慣のせいではありません。御自分を責める方も少なくないのですが、その必要はないということを心に留めて頂きたいと思います。更年期症状は、ストレスで悪化したりもするので、リラックスをする時間を作ったり、お風呂にゆっくり入る時間も大事です。忙しい現代の女性にとってはなかなか難しいかもしれませんが、ストレスを発散する時間を意識して作って頂けましたら。
――休む時間、大事ですよね。更年期世代は、時代的にも思い切り仕事をしてきた人たちも多いと思います。だからきっと、スパッと休むことはなかなか難しくて、無理をしてしまうのではないでしょうか。体は調子が悪いのに、つい頑張ってしまうような。家族のケアで休みたくても休めないという環境にいる方も多いかもしれないですね。
白石さん:そうですね。更年期を認めたくない方も多いです。ここ数年の間に有名な女優さんが「更年期です」と公言したりするようになりましたが、一般的には、更年期症状が軽いことや、生理があるということと現役感と結びつける方も少なくなくないのも実情です。更年期は、「大人の思春期」とも言えるかもしれません。実際には、女性は一生女性でいつづけますし、更年期も辛い時期は抜けるタイミングが来ます。
――大人の思春期ですか。確かに、体の急激な変化に心がついていけない感覚は、思春期に通じるものがあるかもしれないですね。体調が変わっていく中で、どのような心持ちで更年期と付き合っていくかが鍵になるような気がします。閉経しても、女性は女性。前向きに過ごしていきたいものです。
白石さん:そうですね。時代を経ても女性が感じる不調の内容は変わっていないのですが、働く女性が増え、ライフタイルが変わってきたこともあり、その方々に合わせたものを開発してきました。CMも「働く女性バージョン」や「専業主婦バージョン」など種類があります。ライフステージに合わせて女性をサポートすることが開発者である笹岡さんの願いでしたので、踏襲しております。
AUTHOR
栗尾モカ
記者・漫画家。新卒で航空会社に就職。退社後、出版社に入り多くの企画に携わる。「ダ・ヴィンチ」で漫画家デビュー後、朝日新聞の社会見学連載、「TVタックル」モバイルサイトインタビュー、女性誌「STORY」の海外・美容取材など数多くの連載を担当。女性のウェルネスをテーマにしたコミックエッセイは、取材の経験がニュースソースになっている。シンガポールのメディアに再就職した際、締切と子育てに追われる中でインド・バンガロールにあるヨガ研究大学(Swami Vivekananda Yoga Anusandhana Samsthana / S-VYASA)により考案されたヨガインストラクター認定プログラムに出逢い、資格を取得。伝統的なヨガ哲学や、心身を癒すメソッドを学び始める。著書に「サロン・ド・勝負」「おしゃれレスキュー帳」(KADOKAWA)「女のネタ帖」(学研)などがある。
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