シンプルだけど、大事なこと。人生に劇的な変化をもたらす7つのアドバイス
2.「変化」は通過儀礼
伝統的な社会では、人生の節目はすべて新しい生き方の始まりだと考えられ、そのための儀式が執り行われた。そこでしばしば求められたのが、何らかの方法(夜を徹して祈りを見守る、暗闇の中で一晩過ごす、技能を証明するための質問に答える、など)で、未知なる世界へと踏み込んでいくことだった。儀式がそれほど行われなくなった昨今でも、私たちは通過儀礼を体験している。たとえば、転職、新しい土地への引っ越し、復学の決意などは、自分の習慣から抜け出し、技能を試し、しばらくの間未知なる世界で生きることが求められる。それまでの環境を飛び出し、新しい世界へと踏み込んだら、あなたは以前と同じ人間ではない。自覚をもって変化をくぐり抜けていけば、それ自体が成長の次の段階へ通じる扉となる。
フランシスの例を挙げよう。彼女は24歳のときにソウルで英語を教える仕事を引き受けた。ところが、行ってみると孤独感とカルチャーショックに苦しみ、パニックに陥った。それでもソウルに留まったのは、外国人として暮らすことが、それまでの自分のイメージを解放し、新しい自分の在り方を見つける助けとなるとわかったからだ。同じように、人生に変化が訪れたら、その変化がどのように自分を進化させ、自己理解を深め、自分の限界とそれを乗り超える能力の両方を教えてくれるかを考えてみよう。これが通過儀礼のプロセスだと受け入れることができれば、変化がもたらす恩恵も見つけやすくなるだろう。
3.瞑想で不安感を手放す
変化の体験でもっとも手強いのは、その過程で湧き起こる強い不安感だろう。なぜなら、真の変化には、驚き、挫折、行き詰まりなどがともなうからだ。そんなときに襲ってくるのが、恐怖、不安、怒り、いら立ち、悲嘆であり、行く先が見えない不安感とともに生じる身体的、心理的な緊張である。気持ちが張りつめ、頭の中では自分を被害者に仕立てた物語(「最悪のシナリオ」、「自分は才能がない」、「必要なものは決して手に入らない」といったもの)がぐるぐると回り始める。その後の行動は大抵、テレビをつけたり、何か食べたり、友達に電話をして愚痴を言ったりという現実逃避である。
けれども、行く先の見えない不安感への処方箋は、そこから離れるよりも、むしろ近づいていくことだ。体の中にある不安感とつながり、それを感じるがままに感じ、不安感とセットになっている「物語」を手放すのだ。抵抗したり、期待したりせず、ただ今の瞬間の自分自身や感情とともに「いる」ことだ。それができればおのずと変化の過程も自然かつ効率的に進んでいく。
瞑想のプラクティスを取り入れれば、人生の変化の道程を落ち着いて歩めるようになる。というのも、瞑想によって、真我とつながり、個人の意識と宇宙の中核を調和させる本質的な気づきに戻れるからだ。瞑想のプラクティスは、呼吸に意識を向けたり、マントラを繰り返し唱えたりするシンプルなものでもいいし、自分の思考に波長を合わせるような繊細なものでもいい。胸に呼吸を送り込みながら意識を集中させる方法もある。重要なのは、瞑想によって、自分の本質的な存在、内なる自己に結びつくことなのだ。
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