「心が弱いから」ではない。人が何かに依存してしまう理由とは
依存していることに気づいたらどうすればいいの?
依存してしまった場合は、自分の意志や気持ちで解決することが難しい状態になります。やめようと固く決意しても、何かのきっかけでやってしまうことで、自信ややる気をなくしたり、周囲ががっかりしてしまい人間関係に影響を与えることもあります。そばで支える家族の方が疲れてしまうケースも多く、早めに専門医を受診することがおすすめです。
現在は専門的な治療を行う医療機関も増えており、アルコールに関しては依存症に関する新薬も開発されています。お酒を飲みたい気持ちを減らすもの、少しの量で酔えるようにするものなど、様々な薬があります。また、依存の回復には「仲間」の力を使うことが重要だとわかっています。同じ立場の人たちと情報共有をしながら回復を目指していく自助グループに参加することが大きな支えとなります。また、嗜好品をしっかりと味わうことで減らしていくマインドフルネスが取り入れられている施設もあります。
依存は早めに対処することが大切です。もし依存してしまうと、大好きだったものを辞めなくては行けないかもしれません。依存してしまうのは、「心が弱い」からではありません。ストレス対処法が苦手だったり、他の方法を知らなかっただけかもしれません。早めに対処することで、趣味は趣味のまま、ストレス対処法はストレス対処法のまま、末長くお付き合いすることができます。
ライター/石上友梨
臨床心理士/公認心理師 大学・大学院と心理学を学び、警視庁に入庁。職員のメンタルヘルス管理や、心理カウンセリング、スポーツ選手へのメンタルトレーニングなどを経験。ヨガや瞑想を本場で学ぶためインド・ネパールへ。全米ヨガアライアンス200取得。現在は認知行動療法をベースとした心理カウンセリング、セミナー講師、ライター、ヨガインストラクターなど、活動の幅を広げている。また、発達障害を支援する活動にも力を入れている。https://cbt-yoga.com
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