梅雨時期の心身の不調に要注意!心と体をリラックスさせる呼吸法
みなさん、梅雨の時期をいかがお過ごしですか?この時期は季節の変わり目でもあり、気温差や低気圧の影響もあり、心身ともに不調になりやすい時期です。いつもより意識的にリラックスできる時間を増やして、みんなで梅雨の時期を乗り越えましょう。今回は手軽にできるリラクゼーション法である呼吸法を紹介していきます。
なぜ、呼吸は私たちにとって便利なリラクゼーション法となるのでしょうか?呼吸は私たちの心身の状態を教えてくれるパラメーターになります。私たちがストレスや不安、緊張、怒りを感じているときは、交感神経が優位となり、浅く速い呼吸をしたり、呼吸を止めてしまいます。一方、気持ちが落ち着いているときは、副交感神経が優位となり、ゆったりと深い呼吸になります。つまり、呼吸と自律神経は深く関係しているのです。意識的に浅く速い呼吸にしたり、ゆったりと深い呼吸にしたりと、呼吸をコントロールすることで、心身の状態もコントロールできるのです。
それでは、いくつかの呼吸法を紹介していきます。
順番に取り組む必要はないです。好きなタイミングで好きな物を試し、お気に入りの方法を見つけてください。
呼吸法をする上での注意点
1.吐く呼吸から始める
息を吐き切るところから始めましょう。もし、胸が苦しくて呼吸が入りづらい場合は、息を十分に吐ききっていない場合が多いです。呼吸は息を吐き切ってから始め、なるべく吐く方に注意を向けることで、吸う呼吸に注意を向けなくても必要な空気を体内に取り入れることができます。
2.気持ちが落ち着く姿勢
マットの上で坐禅を組んだり椅子に座ったり、自分の気持ちが落ち着く姿勢を選びましょう。その際はなるべく背筋はすっと伸ばし、骨盤を立ててどっしりと座り、上半身は余分な力を抜きましょう。
3.鼻呼吸・腹式呼吸を意識する
なるべく、鼻呼吸・腹式呼吸で行いましょう。鼻呼吸の方が深くゆったりとした呼吸になりやすく、腹式呼吸にすることでより自律神経のバランスが整いやすくなります。リラクゼーションを目的とする場合は、鼻呼吸・腹式呼吸をおすすめします。しかし、鼻が詰まっている場合など、適宜口呼吸も組み合わせしてください。
基本の呼吸法
口からゆっくりと息を吐き出します。息を吐き切ったら、力を込めず、鼻からゆったりと息を吸います。肺全体にじわじわと空気が入っていくように丁寧に吸いましょう。次に鼻からゆったりと息を吐きます。細く長ーく丁寧に吐き出しましょう。5回ほどゆっくりと呼吸繰り返します。もし心地が良ければ、もう少し続けてみましょう。
五感を使った呼吸法
基本の呼吸を続けながら、呼吸だけではなく、周囲の環境にも集中してみましょう。丁寧な呼吸をしながら、同時に視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚にも注意を向けていきます。どのようなものが見えるか、どのような音が聞こえるか、どのような皮膚感覚があるかなど「いま、この瞬間」に自分の周囲で起きていることを、自分の五感をしっかりと働かせることで気づき、認めていきます。気づいたことについて考える必要はありません。「今」何が起きているのか注意を向け存在に気づき、ただ受け流していきます。
ロウソクの呼吸法
ロウソクを持っているところを想像します。ロウソクの炎を消さないように、そーっとゆっくりと息を吹きかけましょう。ゆっくりゆっくり息を吹きかけると、炎がゆらゆらとゆらめきます。次に息を静かに吸って、ふたたび息をゆーっくり炎に吹きかけます。火は消さずに、静かな呼吸を続けましょう。最後は長ーく息を吐いてロウソクの火を消すイメージでおしまいです。
ライオンの呼吸
朝目覚めたライオンになったつもりで呼吸をしましょう。猫ののびのように、背中から腕、両手をうーんと遠くに伸ばし、鼻から息を大きく吸い込んだら、口からハーッと吐き出します。四つん這いになってやってみても良いです。もし余裕があれば、息を吐き出す時に、舌をできるだけ前に長く出し、目を見開いてみましょう。数回呼吸を続けておしまいです。
呼吸法をやってみて、どのような感じがしましたか?緊張が解けたり、ゆっくりと落ち着く感じがしたり、頭の中がすっきりとクリアになったり、何か変化があったかもしれません。もしかしたら、よく分からない、うまくできないと感じた方もいると思います。今まで浅く速い呼吸をしている方は、慣れないうちは難しく感じると思います。続けることでコツがつかめますので、焦らず無理のないペースで続けていきましょう。
ライター/石上友梨
臨床心理士/公認心理師 大学・大学院と心理学を学び、警視庁に入庁。職員のメンタルヘルス管理や、心理カウンセリング、スポーツ選手へのメンタルトレーニングなどを経験。ヨガや瞑想を本場で学ぶためインド・ネパールへ。全米ヨガアライアンス200取得。現在は認知行動療法をベースとした心理カウンセリング、セミナー講師、ライター、ヨガインストラクターなど、活動の幅を広げている。また、発達障害を支援する活動にも力を入れている。https://cbt-yoga.com
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