摂食障害についてヨガティーチャーが知っておくべき7つの真実

 摂食障害についてヨガティーチャーが知っておくべき7つの真実
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摂食障害に苦しむ人が自分のクラスにやってきたときに覚えておくべき最も重要なことを今回ヨガセラピスト(拒食症サバイバーでもある)が語ってくれました。

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摂食障害から回復して

過去20年以上、私の拒食症からの回復には山あり谷あり、その間、ヨガは私の癒しであり、力を与え、大きな役割を担ってくれました。ヨガは徹底的に自分とつながる方法を教えてくれました。継続的にしっかりと拒食症から回復する上で必要なことをイメージしながら、呼吸と共に自分の心を休ませます。私は、戦士のポーズでは強さと自信を、車輪のポーズでは勇気を、ダンサーのポーズでは優雅さを、三角のポーズでは開放性を、ヒーローのポーズでは平和を、子供のポーズではサポートを感じます。体を折り曲げ、委ね、手足を引き伸ばし、ねじり、エネルギーを感じます。

これが私の摂食障害からの回復のためのヨガです。現在私は大変幸せなことに、認定ヨガセラピストとして自分と同じように摂食障害から回復しようと奮闘する人々と一緒にワークを行っています。これは私の人生の旅におけるギフトとも言えるでしょう。私は摂食障害とヨガの両分野において情熱的に取り組むプロフェッショナルです。そのため、同僚や仲間からこのトピックについて語って欲しいと頼まれました。私の願いは、ヨガコミュニティにおいてこの障害に対する知識や理解を広げることです。

米摂食障害者協会(National Eating Disorders Association)によれば、アメリカでは二千万人の女性と一千万人の男性が人生のいずれかの時点で摂食障害に陥っています。摂食障害は、肉体、精神、感情、そして魂の健康(スピリチュアル・ヘルス)に悪影響を及ぼす持続的な摂食行動を引き起こす深刻な精神状態のことを指します。摂食障害の人は、体重、食物、体型に異常にこだわるのが特徴で、あらゆる精神疾患の中でも最も死亡率が高く、自殺もよく見られます。この国の三千万人が摂食障害に苦しんでいることを考慮すると、あなたがヨガティーチャーである場合、その影響を受けている生徒に出くわす可能性は非常に高くなります。摂食障害によって引き起こされる身体的な副作用(その中のいくつかは非常に危険である)を考えると、アーサナを基本としたクラスを率いるヨガの専門家たちは、この障害に関する基本的な知識を持つことが重要です。

アーサナに特化したヨガクラスではないとしても、瞑想というのは、摂食障害の影響を受けた人々にとっては例え短時間であっても難題に直面するかもしれないため、一般的な知識を持っておくと役立つでしょう。

この難題に対処するために私が信じている摂食障害に関する7つの真実をご紹介しますが、これらはヨガの専門家たちが知っておくべき重要なことです。

私は決して、摂食障害を診断したり、治療したりすることをあなたに期待しているわけではありません。ましてや、摂食障害を抱える生徒とは異なる方法で交流してくださいと示唆しているわけでは決してありません。むしろ、私の願いはあなたがこの記事を読み、参考までに心に留めておいて欲しいのです。この情報は、ヨガのティーチャー、またヨガコミュニティ全体としての意識を高めるためのものです。

すべてのヨガティーチャーが知るべき摂食障害に関する7つの真実

1.  摂食障害は深刻ですが、治療は可能です。そして、体の大きさ、人種、性別、社会経済的地位、性的指向、能力、年齢に関わらず、全ての人に起こり得る、精神的および身体的な病気です。またこの病気は生物学的、心理的、社会文化的な要因によって引き起こされる可能性があります。

2. 摂食障害にはいくつかの種類があり、最も一般的なのは、拒食症、神経性過食症、および過食症(BED)です。その他のタイプには、特定不能の栄養補給障害や摂食障害、オルトレキシア(正しいと信じる物だけを食べることに執着する)、回避的制限的摂食障害(食べることを拒否したり、無関心だったりする)、異食症(食品でないものが食べたくなる)および反芻症(食べたものを逆流させる行為を特徴とする)が含まれます。摂食障害の症状の一部として、トラウマやその他の辛い感情、ライフイベントに向き合うことも最終的に必要となります。

3.  この障害によって多くの人が身体的、精神的、もしくは感情的に萎縮するため、「場所を取る」という感情は摂食障害に悩む人々にとって非常に不快な可能性があります。戦士のポーズや直立のポーズなどの大きなポーズは、脆弱性や恐怖感をもたらす可能性があります。摂食障害のある生徒は、自分の体が拡張するのを感じるのを恐れて、深呼吸をするのも不快かもしれません。(結果として、これらの生徒は胸から呼吸することがよくあります。)時間をかけてプラクティスすることによって、呼吸はもっと心地良いものとなり、人生さえも変えることができ、心に安心感や穏やかさが生まれます。

支援を受けられる環境の中で時間をかけてプラクティスすることにより、これらのポーズはまさに癒しとなり、人々に例えば強さや自信といった美徳をもたらします。

4. 摂食障害に悩む人々は、自分の身体に対して深刻且つ否定的なボディイメージを持ち、極度なこだわりを持つ傾向があるため、ヨガのクラスは非常に困難になります。体を他人と比較したり、外見や体の動きにばかり気を取られたりしていると、今という時を生きることが難しくなる場合があります。ヨガはこれらの生徒がマットの上でもマット以外でも、今という一瞬に存在するということを学ぶ上で役立つでしょう。

5. 医学的な合併症としては、血圧の問題、電解質異常、骨密度の低下、筋肉の喪失と衰弱、重度の脱水、ふらつき、疲労感、脱毛、歯に関する悩み、脱毛、肌の乾燥、消化器系の不調、血行不順、ホルモンの乱れなどが挙げられます。

6. 運動中毒は摂食障害の延長線上で起こる可能性があり、それを受けて、ヨガが用いられる場合があります。

7.  摂食障害からの回復は長期的なプロセスであり、通常はセラピーのサポートや時には薬の投与などの治療が必要となります。ヨガはこのプロセスを助けます。時間をかけながら、身体と自尊心の切り離された関係を修復することを自らの身体で学ぶのです。

終わりに

ヨガは、生徒たちに様々な種類の癒しを提供する強力な可能性を秘めています。そしてヨガティーチャーたちは、摂食障害からの回復を後押しする動きと体感から学ぶ体験を提供するという素晴らしい機会を得ます。生徒たちの人生経験の可能性を知れば知るほど、私たちはもっと思いやりや優しさを持って、教え導くことができるでしょう。摂食障害は人生経験の一つです。そしてヨガはそれらに苦しむ人々にとって素晴らしい癒しとなる大きな可能性を秘めているのです。

教えてくれたのは…ジェニファー・クレツォウラス
博士号、全米ヨガアライアンスE‐RYT500、IAYT認定ヨガセラピスト(C-IATY)を保有し、摂食障害とボディイメージを専門とする認定ヨガセラピストです。彼女はインスピレーショナル・スピーカー(やる気を与えるスピーカー)であり、「Body Mindful Yoga:Create a Powerful and Affirming Relationship with Your Body(Llewellyn Worldwide刊、2018年)」の著者としても知られています。ジェニファーさんは、ペンシルバニア州ウェインにあるヨガスタジオ、ヨガライフ・インスティチュート(YogaLife Institute)でオンラインおよび対面によるヨガセラピーを行い、ペンシルベニア州にあるモンテニド摂食障害センター(Monte Nido Eating Disorder Center of Philadelphia)ではヨガセラピーグループを指導しています。彼女は、臨床医、専門医、ヨガティーチャー向けにワークショップやリトリート、専門トレーニングの指導を行っています。また、Yoga&Body Image Coalitionのパートナーであり、Yoga Journalや影響力のあるブログに寄稿しています。さらに米TV局FOX29ニュースに出演したり、ハフィントンポスト、リアルウーマンマガジン、メディルレポートシカゴ、Philly.com、ED Mattersポッドキャストなどで活躍が特集されたりしました。最新の活躍についてはこちらをご覧ください。 www.Yoga4EatingDisorders.com

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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Translated by Hanae Yamaguchi

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