POSE & BODY
自然な曲線を大切にしよう|ためになる解剖学的知識
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ターダーサナ(山のポーズ)
腰を真っすぐに伸ばしたときに感じられる最もわかりやすい影響のひとつが、呼吸の乱れだ。実際に試してみよう。ターダーサナで立って、尾骨を手前にたくし込むとどうなるだろう。ヨガのレッスンでは、「尾骨を下ろしましょう」とか「仙骨を下向きに動かしましょう」と指導されることがある。特に問題がないように聞こえるが、実は「尾骨をたくし込む」ことを別の形で表現しているにすぎないので、私は「隠れた尾骨のたくし込み」と呼んでいる。
ここで、実際に尾骨をたくし込みながら深い呼吸をしてみよう。しっかり呼吸をするのは難しいはずだ。それは腰椎が(自然な曲線を保った)ニュートラルな配列ではなくなり屈曲したからだ。腰椎が屈曲すると、呼吸のかぎである横隔膜の動きが妨げられる。横隔膜は腰椎最上部にある椎骨L1のところで、腰椎に付着しているからだ。
尾骨をたくし込んだ状態
次に、尾骨をたくし込まずに、太腿の最上部を後方に動かして、体重の2/3を体の背面に、1/3を両足にかけてみよう。そこから、太腿を少し内旋させて、恥骨を足のほうに向けて動かしてみよう。これは尾骨のたくし込みの正反対の動きだ。この動きによって、脊柱が自然な曲線を描くようになる。背が高くなったような気がするだろうか。頭が体の上に浮いているように感じるだろうか。肩甲骨が下がっていくのを感じるだろうか。左右の肩甲骨が1本の垂直の線の上にあることに気づくだろうか。
恥骨を足のほうに向けた状態
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