臨床心理士が教える|怒りにもう振り回されない「アンガーマネジメント怒りの対処法」とは?
4. Non-Identification 客観的になる
怒りに巻き込まれている時は、怒りと自分が一体化してしまったように感じるかもしれません。怒りと自分が一体化していると、怒りのままに行動してしまうことがあります。しかし、怒りと自分は全く別の存在です。アニメ「インサイドヘッド」のように、私たちの中には様々な感情があります。怒り=自分自身ではありません。洋服を着替えるかのように、感情も着替えることができます。私たちは、怒っているときもあれば、喜んでいるとき、泣いているときもあります。
怒りの外側から、「自分はいま怒っているんだな。」「こんな理由があるから怒ってしまったんだな」と、怒りを冷静に観察できる存在こそが自分になります。怒りはとても強いです。そのままでは怒りに振り回されてしまいます。怒りのままに行動すると、現在の問題がさらにややこしくなったり、解決できるものが解決しづらくなる場合もあります。怒りに対して客観的になることで、現在の困りごとに対して冷静に対応していくことが可能となります。
まとめ
本日は怒りの対処法についてご紹介しました。怒りは、「期待と現実にズレがあること」を教えてくれるサインです。そして、怒りの感情の後ろには「困りごと」が隠れています。怒りを感じたら、自分は何に困っているのか考えてみましょう。そして、怒りへの対処法RAINが有効と言われています。怒りに気づき、良し悪しを判断せずに受け止め、怒りの原因や影響を分析します。怒りから距離を取り客観的になることで、現在の困りごとに対し、怒りに振り回されずに冷静に対応していくことできます。怒りやイライラに悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
ライター/石上友梨
臨床心理士/公認心理師 大学・大学院と心理学を学び、警視庁に入庁。職員のメンタルヘルス管理や、心理カウンセリング、スポーツ選手へのメンタルトレーニングなどを経験。ヨガや瞑想を本場で学ぶためインド・ネパールへ。全米ヨガアライアンス200取得。現在は認知行動療法をベースとした心理カウンセリング、セミナー講師、ライター、ヨガインストラクターなど、活動の幅を広げている。また、発達障害を支援する活動にも力を入れている。
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