臨床心理士が教える|怒りにもう振り回されない「アンガーマネジメント怒りの対処法」とは?

 臨床心理士が教える|怒りにもう振り回されない「アンガーマネジメント怒りの対処法」とは?
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石上友梨
石上友梨
2019-06-11
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怒りへの対処法「RAIN」4つのパターンとは?

怒りを困ったに置き換え、少し冷静になったところで、怒りへの対処法に取り組みましょう。怒りなどネガティブな感情やストレスに有効とされる対処法「RAIN」を紹介します。感情に巻き込まれず、感情をコントロールするためには、まずは怒りに注意を向けることが大切です。

ネガティブな感情ほど、なかったことにしよう、見ないようにしようと対処したくなります。しかし、その対処法は効果的ではありません。怒りを抑え込み我慢することで、抑え込むこと自体に大きなエネルギーを使用し疲労してしまったり、身体や心など別のところに不調が出てしまったりと、ネガティブな影響が出てしまいます。

「RAIN」は瞑想教師であるミシェル・マクドナルドが開発した対処法で、怒りだけではなく、強いストレスを感じたときなどにも有効な方法と言われています。「RAIN」によって、感情をコントロールし、気持ちが落ち着き、冷静に物事に対応できるようになります。

1. Recognize 怒りに気づく

まずは怒りに気づくことです。怒りは瞬間的にやってきます。感情が強すぎると、怒りに圧倒されてしまい、冷静に考えられなくなります。「自分は怒っている」「自分はイライラしている」と目を背けずに自分の気持ちに気づきます。

2. Accept 怒りを受け入れる

怒りの感情はネガティブに受け取りやすいものです。しかし、「怒ってはダメ」「怒りは悪いもの」など良し悪しを判断せず、「私は怒っていない」と目を背けたり否認しないことがポイントです。いまの状況で「自分は怒っている」と事実をまっすぐに受け入れます。

3. Investigate 怒りを調査する

怒りの原因を調査します。なぜ、この状況で怒りが湧いたのだろうと自己分析し、原因を探ります。例えば、相手に〜と期待していたのに、現実は〜だったから、期待はずれで困っていたため怒りの感情を感じたのでは?と、原因を考えます。また、怒りの影響を調査します。怒りによって身体反応が出ているかもしれません。例えば、呼吸が早くなったり、心臓がドキドキしたり、顔が熱くなったりと、身体的な影響があるかもしれません。また、頭の中に浮かんだ考えや、怒り以外の感情があるのか、怒りによって自分はどんな行動をとっているのかと、ひとつずつ調査します。もしかしたら、「また私を無視して!」と言う考えが浮かび、怒りと同時に「悲しみ」の感情も感じ、行動としては「険しい顔を作る」「部屋を飛び出す」など、何かアクションを起こしたかもしれません。

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