知らず知らずのうちになっていない?「ストレス便秘」の原因と解消法【女性のためのヨガ知識】
知らず知らずのうちになってしまう「ストレス便秘」。今回は、ストレス便秘のチェック法と、心身にストレスがかかりやすい移動場面での過ごし方と呼吸法を紹介していきます。
知らず知らずにたまっているストレスの原因…
ストレスの原因には様々なものがありますが、移動時のストレスは心身に大きな負担をかけていることが多いです。例えば、長時間の移動などでずっと同じ座り姿勢を取っていることは自分が思うより身体ストレスが大きく、骨盤底や腰など骨盤周辺に特に負担が大きくなります。混んでいる電車やバスなどで知らない人や荷物と密着して移動するのは、心にもかなりのストレスがかかっています。私も満員電車に乗った経験がありますが、混んでいる電車は快適な環境とは言えませんし、静かな気持ちでいるのは難しいものですよね。
そんな日常生活のささいなことで、ストレスを感じている心身。便秘には運動不足や便意があってもトイレにいけないなど様々な原因がありますが、ストレスも便秘の大きな要因です。
「ストレス便秘」になってない?チェックしてみよう
ストレスによって自律神経が乱れていると起こる便秘には以下のような特徴があります。
ストレス性便秘の特徴
□ コロコロとした硬い黒っぽい便が出る
□ 便秘のあと下痢になり、便秘と下痢を繰り返す
上記のような便が続くときは、ストレスが大きな原因かもしれません。女性は男性に比べて便秘になりやすく、真面目で完璧主義な方もストレス性便秘になりやすいようです。便秘にならないためには排便のリズムも大切です。
ストレスを感じるときの対処法
ストレスを感じるときにも実践しているのが呼吸法です。例えば満員電車の車内なんて空気が悪そうという声が聞こえてきそうですが、呼吸法をしていなくても呼吸はしていますし、こうしたストレスがかかる場面で身体の調整をすることが何より大切。実は自宅やヨガスタジオなどで静かに座れる環境とはまた別の理由で、電車内は「呼吸法実践」に向いた場所と言えます。
私にとって自宅で朝起きて身支度を終えた後の時間に行う呼吸法は、自分の心身をよりよく整えるための時間であり、公共交通機関での移動中の呼吸法はストレスをためないための調整の時間です。
移動中によく行っている呼吸法は、吸った時にお腹が風船のように横にもうしろにも広がるイメージ、吐いた時に会陰(肛門の5ミリほど前)を吸い上げるようなイメージでお腹がへこむイメージを繰り返します。腹式呼吸をしているだけなら隣の人に迷惑もかからないですし、仕事が忙しくてゆっくり座って練習ができないという方にも移動中の時間を使えるので毎日実践しやすいと思います。ぜひ試してみてください。
「ストレス便秘」にならないために
空腹時に食事をとると胃や腸の働きが活発になるので、便秘がちな方は軽いものでもよいので、朝起きて空腹の状態で朝食をとることをおすすめします。朝食後に腸が活性化して便意を感じることで、会社や学校でゆっくり排便ができない方も自宅で排便をすませることできます。便意を我慢することが多いと、直腸の神経が鈍くなり便が直腸まで送りだされているのに便意が生じなくなる「直腸性便秘」になりやすいので要注意です。
長時間移動の際、子供の頃は外の景色をみたくて窓際席を真っ先にとっていましたが、移動が長い場合は、移動しやすい通路側の席をとるようにしています。ずっと同じ座位でいることも身体にはストレスがかかりますので、何回か立って歩くだけでも身体をゆるめる効果がありますし、もし便意を感じた時も、例えば眠っているとなりの人に気兼ねなく席を立つことができますし。便意を感じた時はトイレにすぐいくのが骨盤周辺を守ることにも繋がります。よければ移動中の呼吸法とあわせてみなさんも実践してみてくださいね。
教えてくれたのは…仁平美香さん
月経血コントロールヨガ、産後ママのためのメンテナンスヨガ、体軸ヨガ講師養成スクールティーチャー、セラピスト、栄養士。一般社団法人日本ホリスティックヘルスケア協会理事。女性のためのヨガ協会代表。女性のためのイベントYOGAWOMANにて講師を担当する他、企画運営にも携わる。「カラダをゆるめてこころを整えるはじめての月経血コントロールヨガ」「医師もすすめる血管美人ヨガ」等著書多数。雑誌・WEB等コラム監修も行う。
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