「夜遅い食事」は身体を冷やす?夜避けるべき食事とは|アーユルヴェーダの考えから紐解く

 「夜遅い食事」は身体を冷やす?夜避けるべき食事とは|アーユルヴェーダの考えから紐解く
Mami Nagata
永田舞美
永田舞美
2024-12-27

仕事や家事、育児などに追われ、忙しい日々を過ごすあまり、夜遅くに食事を摂ることが多いライフスタイルになっていませんか?実は、アーユルヴェーダでは、夜遅い時間の食事は、身体にさまざまな影響を及ぼすと考えられており、特に“身体を冷やす”ことが挙げられます。今回は、アーユルヴェーダの智慧をもとに、夜遅い食事がどのように身体を冷やすのか、またその対策についてお話していきます。

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健康を左右するのは、”消化の火の力”

アーユルヴェーダでは、健康を左右するものに「消化の火(アグニ)」が鍵を握っていると言われています。アグニは、食べ物を消化し、身体に必要な栄養を取り入れる働きを担う”消化力”そのものです。アグニが正常に働いていると、食べ物をきちんと消化し、毒素(アーマ)を溜め込まずにいられます。一方で、消化が適切に行われないと、食べ物が未消化物として体内に残り、毒素となります。この毒素は冷たく、重たい質を持ち、一度体内に蓄積されてしまうと、排出するのが大変です。毒素がどんどんと蓄積されていくことで、体内の巡りが滞り、あらゆる不調の原因となると考えられています。

夜遅い食事が身体を冷やす理由

アグニは、一日の中で活性化される時間が移り変わっていくと考えられています。お昼が最もアグニの力が強く、太陽が沈んだ後の私たちの身体では、最も弱まると言われています。そのため、夕食を摂る時間が遅くなればなるほど、食べ物がうまく消化されず、毒素が蓄積されやすくなるのです。溜まった毒素は身体を冷やし、血流などのエネルギー循環の流れを妨げる要因になります。

さらに、夜遅く食事を摂ることで、体内では食べ物を消化しようという働きが生まれ、血液が消化器官に集中し、他の部位への循環が滞ります。そのため、特に手足など末端の冷えを感じやすくなるのです。

また、毒素が蓄積されるにつれ、消化力が弱まってしまうため、悪循環が起きてしまいます。これが、身体を慢性的に冷やしてしまうことに繋がっているのです。

夜遅い食事を避けるための対策

身体が冷えやすい、もしくは冷えに悩んでいる人は、ライフスタイルを見つめ直すことで、冷えの改善ができるかもしれません。対策方法をお伝えしますので、少し意識してみましょう。

1. 食事の時間を見直す
アーユルヴェーダでは、理想的な食事の時間は太陽が沈む前とされています。しかし、仕事の都合で現実的には難しい人も多いかと思います。その場合は、なるべく夜8時までに食事を摂ることがおすすめです。

2. 温かい食べ物を選ぶ
どうしても夜遅くに食事をしなければならない場合は、消化に優しいものを意識していきましょう。温かいスープやおかゆなどがおすすめです。カウンセリングをしていると、簡単に済ませるものとして、ヨーグルトやチーズ、パンなどを食べている人を多く見かけます。冷たい食べ物や乳製品などは、アグニを弱らせ、消化に負担がかかります。温かい食事を意識して、消化を助けるスパイス(ショウガやクミンなど)を加えるのも効果的です。

3. 夜のリラックス習慣を取り入れる
夜遅い食事を防ぐためには、夕食後にリラックスできる習慣を作ることも大切です。ハーブティーを飲んだり、軽いヨガを行ったりすることで、食欲を抑えつつリラックスした状態を保つことができます。

 

いかがでしたか?

実は、冷えの原因は生活習慣でいつの間にか引き起こされてしまっているだけかもしれません。食事の時間を意識するだけでも、変わってくることがあります。現代の忙しい生活の中でも、自分の身体を労わるための小さな工夫を取り入れることで、冷えによる不調を予防し、より健やかな毎日を送れるように意識していきましょう。

 

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永田舞美

永田舞美

ヨガ・アーユルヴェーダ講師 金融営業職に没頭する中で、ヨガとアーユルヴェーダに出会う。10代から悩みが絶えず、自律神経の不調だらけの自分が好きになれずにいた時期が長かった。自分の本質を知り、身体と心の心地よさに 意識を向けて日々生活するようになってから、本来の自分でイキイキと過ごせていることを実感。 この経験から、現代の生活に生きるヨガとアーユルヴェーダを伝え、「本来の自分を取り戻し、心地よく過ごす」ことをテーマに2021年10月に独立。1年間で約200名にアーユルヴェーダを指導。ヨガフェスタ2021への出演や、ヨガモデルとしての実績もある。 ヨガ&アーユルヴェーダ朝活コミュニティの運営、アーユルヴェーダ講座、ライフスタイルカウンセリングの他、全国各地でリトリートイベントを企画主催。



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