【お悩み相談】「冬、甘いものへの食欲が止まりません…」#毒出し保健室
アーユルヴェーダの中で大切にされている考え方をシンプルに言うと、"体に毒を溜めない/毒を排出する"という『毒出し』。「大きな声ではちょっと言えない」「身近な存在の人には知られたくない」と言った悩み事を抱えていませんか? 体調や心の悩み、人間関係やら恋愛、夫婦やパートナー間のあれこれまで、皆さまの悩ませている毒を溜めずに排出するべく、アーユルヴェーダアドバイザー/ヨガ講師の桑子麻衣子がアーユルヴェーダとヨガの智慧をベースにお悩みに答えます!
今回「毒出し保健室」を訪れてくれたのは、寒くなってきてから、食欲に変化があったというK子さん(43歳)です。「とにかく甘いものが食べたくなるんです。甘いもの食べすぎか、最近は体重も気になってきて…」と話します。生活習慣をお伺いしながら、冬の食欲コントロール方法を一緒に考えました。
「冬、甘いものへの食欲が止まりません」
桑子: こんにちは!今日はどういったお悩みでしょうか?
K子さん: 甘いものを食べすぎてしまうんです。
桑子: いつから、甘いものを食べすぎてしまうようになったか分かりますか?
K子さん: 冬になってからでしょうか。チョコレートや、和菓子、クッキー、あとは菓子パンなど…とにかく甘いものが食べたくなるんです。甘いもの食べすぎか、最近は体重も気になってきて…
桑子: 体が重かったり、ずっと眠いなどの症状はありますか?
K子さん: あります。睡眠時間は結構長いと思うのですが、寝ても寝ても眠いですね。すっきり感がなく、体は重いです。
桑子: 落ち込みや活力のなさなどは感じますか?
K子さん: 活力はないですね。やる気が起きないと言いますか…
桑子: 睡眠スケジュールを教えて下さい。
K子さん: 朝6時に起きます。夜は12時くらいには寝るようにしています。が、スマホをいじっていて、結局1時とか2時近くになることもまちまちですね。
桑子: 朝起きた時は、太陽の光を浴びていますか?
K子さん: 太陽の光は、浴びてないと思います。意識したことはないです。
桑子: 運動はされていますか?
K子さん: 運動はしていないですね。やりたいとは思っているんですが、腰が重くて…
冬の食欲コントロールのためのヒント
冬に過食になるのは、日照時間のせい?
ご相談ありがとうございます。冬に甘いものが食べたくなってしまうという気持ち、よく分かります。また、クリスマスや忘年会、歓送迎会、新年会などのイベントも重なってくるため、この時期は食欲を上手くコントロールしていきたいですよね。
冬に食欲がアップするのは、日照時間が短くなることが原因になっていると科学的には言われているようです。冬は、夏に比べて日照時間が減り、太陽の光に当たる機会が減りますよね。 すると体の中で作られる「セロトニン」という物質が不足しがちに。このセロトニンは、食欲をコントロールする脳内伝達物質。つまり、セロトニン不足になると、体内の様々なバランスが崩れ、過食に繋がると考えられているようです。 また、寝ても寝ても眠い、やる気が出ないなどの症状もセトロニンが不足しているサインかもしれません。
一方で、アーユルヴェーダでは、過食などの食欲不振はカパという要素が強まっている傾向が考えられてます。カパとは、冷たく重たいエネルギーで、冷たいものや、体に負担のかかる食べ物を食べたりすること、あるいは運動不足などによって強まることがあります。冷えから、体を守るために過食してエネルギーを溜め込もうようしているのかもしれませんね。加えてメンタル的なことも起因していると考えられています。慌ただしい日々が続くことで、知らず識らずのうちにストレスが溜まっていることも考えられるかもしれません。
冬の食欲コントロールには、規則正しい生活を意識して
前述した通り、冬の食欲の変化は、セロトニン不足が大きく関与していることが考えれています。セロトニンは、別名幸せホルモンとも呼ばれており、セロトニンを増やすことでメンタルも安定してきます。つまり、まずセロトニンを増やすことを意識するとGood。加えて、アーユルヴェーダ的にはカパのエネルギーを押さえると同時に、ストレスを上手い具合に解消していきましょう。
以下、冬の食欲コントロールのためのヒントをご紹介します。参考にしてみてください!
1.早寝早起き
忙しいシーズンではりますが、早寝早起きを意識すると◎。アーユルヴェーダでは、就寝は22時までに、日の出の96分前に起床することが理想とされています。また、朝は太陽の光を浴びるのもお忘れなく。そうすることによって、セロトニン分泌させましょう。
2.運動
一定のリズムで運動をすると、セロトニンの分泌が活発になります。おすすめは、ウォーキング。少し汗をかくくらいのスピードでテンポよく歩いてみるのがおすすめ。その他、簡単なヨガのポーズを練習するのも◎。特に食事の30分から一時間前ほどに行うと良いとされています。また、深呼吸をして息を吐くことも、セロトニンの増加につながります。ストレス解消にもつながると思います。
3.消化に良い食事を
お食事は、なるべく消化に良いものをチョイス。体の内側を冷やさないために、温めるお食事を。また、しっかり噛むことで、満足感もアップすると思います。生姜やクミン、シナモン、ターメリットなどのスパイスと適度に使うのもおすすめ。
AUTHOR
桑子麻衣子
1986年横浜生まれの物書き。2013年よりシンガポール在住。日本、シンガポールで教育業界営業職、人材紹介コンサルタント、ヨガインストラクター、アーユルヴェーダアドバイザーをする傍、自主運営でwebマガジンを立ち上げたのち物書きとして独立。趣味は、森林浴。
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