【カメラの前だと顔が引きつる…】写真撮影で自然な笑顔になれる「思うだけでOK」の方法

 【カメラの前だと顔が引きつる…】写真撮影で自然な笑顔になれる「思うだけでOK」の方法
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無意識のうちに入る余計な力みが体の使い方にどう影響するかを探求しているアレクサンダーテクニークの実践者が、体に関する「負」とそこにある思い込みについて、解剖学的な視点を交えて考察するシリーズ。力みの要因となる思い込みに着目し、思考から体の使い方を変える方法を提案します。32回目のテーマは「写真を撮るときに顔が引きつる」です。

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笑顔が引きつるのは口角を上げようと思うから

スマホのカメラ機能がとても優秀なこともあり、写真を撮ることが日常的になりました。出掛け先などで記念に自撮りをするから、写真に写るなんてお手のものという人もいるでしょう。でもその一方で、「カメラを向けられるとやっぱり緊張して、うまく笑えない」と悩んでいる人も多いはず。一生懸命笑ったつもりなのに、撮影した写真を確認したら顔が引きつっていたという経験は誰しもあるものです。

ではそのとき、何を考えて笑おうとしていたのでしょう。笑顔に対する、ある思い込みが表情筋を余計に力ませて、不自然な笑顔にしているのかもしれません。

笑顔とは、口角を上の方向に上げるものと思ってはいませんか?

顔の奥行きを考慮しないがために表情筋が力む

自分の顔を確認する場合、鏡、スマホやパソコンの画面に映っている写真などを通して見ることが多いです。そうすると無意識のうちに、鏡や画面に合わせて、自分の顔を平面的にとらえてしまいます。しかしながら当たり前ではありますが、私たちの顔(頭蓋骨)は立体であり、正面から見える部分以外にも奥行きがあります。

顔を平面的にとらえた思考のままで口角を上に向かって上げようとすると、奥行きに沿って付着している筋肉とはそぐわない動きとなり、笑顔を作る以上の余計な力を入れることになります。それが顔が引きつると感じる原因です。

撮影で引きつらない自然な笑顔の作り方

表情筋に余計な力が入るなら力を抜けばいいといっても、逆に表情が無になってしまったり、目線があらぬ方向に向いたりと、なかなかうまくいくものでもありませんよね。そんなときは次のことを実践してみてください。

1. カメラを構えている人やその背景に目を向ける
カメラを向けられると思わずそのレンズにばかり意識が集中するものです。そこでレンズからカメラを構えている人、さらにはその後ろの景色などに目を向けて視界を広げましょう。一点集中で固まりがちな全身を緩めることにつながります。

カメラを構えている人やその背景に目を向ける
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2. 口角は耳の方へ引く
前述の通り、顔には奥行きがあります。なので、口角を上げる方向は上ではなく、奥の方です。
写真を撮る前に余裕があれば、あごから耳の辺りまでを手のひらで覆って、顔の奥行きを手のひらで体感してみて。口角は指先が触れている耳の方へ、上げるというより引くと思って笑うようにするといいでしょう。

口角は耳の方へ引く
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顔に対する意識を変えるだけで、表情筋の緊張の具合は大きく変わります。視界を広げて、顔の奥行きを思うだけなので、写真が苦手な人はぜひ試してみてくださいね。

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ホタカミア

ホタカミア

ライター、グラフィックデザイナーとして会社と自宅の往復に追われる中、ヨガと出会う。また、30代後半から膠原病であるシェーングレン症候群と咳喘息に悩まされ、病と共に生きる術を模索するようになる。現在は、効率的な身体の使い方を探求するアレクサンダーテクニークを学びながら、その考えに基づいたヨガや生き方についての情報を発信中。解剖学にはまり、解剖学学習帳「解動学ノート」の企画・制作も行う。



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