【お悩み相談】「毎年必ず夏バテしちゃう…夏バテしないために何をすればいい?」#毒出し保健室

 【お悩み相談】「毎年必ず夏バテしちゃう…夏バテしないために何をすればいい?」#毒出し保健室
Photo by Erik Mclean on Unsplash

アーユルヴェーダの中で大切にされている考え方をシンプルに言うと、"体に毒を溜めない/毒を排出する"という『毒出し』。「大きな声ではちょっと言えない」「身近な存在の人には知られたくない」と言った悩み事を抱えていませんか? 体調や心の悩み、人間関係やら恋愛、夫婦やパートナー間のあれこれまで、皆さまの悩ませている毒を溜めずに排出するべく、アーユルヴェーダアドバイザー/ヨガ講師の桑子麻衣子がアーユルヴェーダとヨガの智慧をベースにお悩みに答えます!

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今回「毒出し保健室」を訪れてくれたのは、毎年夏の時期は食欲不振になるとお悩みの会社員のN実さん(36歳)。「夏は食欲低下でグッタリ。やる気もなくなります…」と話します。生活習慣についてお話しを伺いながら、アーユルヴェーダ的な対処法をお伝えさせていただきました。

「アーユルヴェーダ的夏バテ対処法を教えて!」

桑子: こんにちは!今日はどういったお悩みでしょうか?

N実さん: 毎年、夏バテになってしまいます。冷房のきいたオフィスにいるのに、食欲低下でグッタリ。やる気もなくなります…。夏バテ対策を教えて下さい!

桑子: それは辛いですね。夏はどんなお食事をされることが多いですか?

N実さん: 食欲がないので、食べやすいものが多いですね。そうめんとかスイカとか。食欲がないことも多いので、アイスで過ごしてしまうことも多いです。

桑子: 水分補給はどうしてますか?冷たいものが多いですか?

N実さん: 氷入りの麦茶とか水とか…キンキンに冷えたビールも美味しいですよね。

桑子: オフィスはエアコンが強めですか?

N実さん: はい。オフィスは寒いくらいです…。

意外な夏バテの原因と対策は?

いまどきの夏バテの原因は「冷房」or 「食べもの」

ご相談ありがとうございます。夏は旅行の計画を立てたり、海やキャンプなど野外でのアクティビティも楽しい時期。そんな夏を思いっきり楽しむためにも、なるべく心身を整えておきたいですよね。

夏バテの原因は人によって様々。一概には言えませんが、現代でよく言われるようになったのは冷房によって体が冷えるあるいはを冷やす食べもの・飲みものを多く口にすることによって起こる夏バテです。

まず、冷房によって体が冷える夏バテ。暑くてバテるイメージの強い夏バテですが、キーワードは気温差です。人の体は、徐々に暑さに慣れていくようにできています。一昔前であれば、時間をかけて徐々に気温が上がり、体もゆっくりと暑さに馴染み夏を迎えていました。けれど、最近は気候変動の影響もあり、いきなり夏日になってしまいますよね。そのため、電車やお店、またオフィスでは、冷房の設定温度は低め。それゆえ、屋内と屋外の気温差に体が追いつかずバテてしまうんです。更に、冷房のきいた屋内に長くいる人は要注意。体が冷え切って血行不良、さらに内臓の働きが低下してしまいます。内蔵の働きが悪くなると、食欲も低下してしまいます。

続いて、食べものによる夏バテですが、夏は冷たいものが美味しい時期。キンキンに冷えたビール、氷たっぷりのジュース、かき氷やアイスクリームなど、自然と体が冷えるものを口にすることの多いのではないでしょうか。一方で、こういった体を冷やす食べ物、飲み物を口にすることで、消化酵素の働きが落ちてしまい、消化不良や食欲不振につながってしまうんです。さらに、冷えた胃を温めるためにエネルギーを浪費するので、体力が奪われてだるさや疲労感につながるわけです。

N実さんの場合も、体を冷やすお食事や冷房がよくきいたオフィスで過ごすことが多いようなので、冷えが夏バテに何かしらの要因になっている可能性があるかもしれませんね。それでは、ここからはアーユルヴェーダ的な視点を踏まえつつ夏バテ対策をご紹介していきましょう!

夏バテしないためにできる対策は…?

最初に、アーユルヴェーダ的な小話を最初にさせてください。インドで生まれたアーユルヴェーダで大切なのは消化力。今どきワードで言うと、「腸活」といったところでしょう。色々な腸活法を見聞きすることが多いですが、アーユルヴェーダでは体を冷やさないということは大切にしています。体が冷えてしまうと、消化力が低下してしまいます。つまり、胃やら腸などの内臓の動きが低下して食欲不振になってしまうわけです。

猛暑日に体を冷やさないというのは、イメージしづらいかもしれませんが、ちょっとした心がけで体を冷やさず夏バテ知らずの体作りができるので、ぜひ参考にしてください!

1.冷房のきいた部屋では羽織物を

カンカン照りの日には、つい薄着をしがち。けれど、一日の多くを過ごすのが冷房のきいた屋内や電車内という方は、体を冷やしすぎている可能性大。薄手の羽織物を常備するのがおすすめ。また、オフィスで時間を過ごすことが多い方は、薄手のブランケットなどを準備するのもGood。

2.お風呂に浸かる

夏の入浴はシャワーで済ませるという方も多いのではないでしょうか?ですが、夏もしっかり湯船に浸かるのがおすすめです。ただし、熱い湯に浸かると交感神経が優位になり、寝つきにくくなってしまう可能性があるので、ぬるめの湯が良いでしょう。10分程度からはじめて、慣れてきたら30分程度浸かると副交感神経が優位になってリラックスします。自律神経のバランスが整い、睡眠の質もアップ。心も体も元気になります。 

3.体をあたためるお食事

ビールや冷たい飲み物がおいしい時期ですが、冷たい飲み物を飲む場合は、お店なら屋外の席でがGood。冷房の効いた屋内のお部屋では、キンキンに冷えた飲み物よりも、氷なしの飲み物や、ホットドリンクがおすすめ。

トマトやきゅうりなどの夏野菜は、暑い時期に体にこもった熱を逃がす作用をもつ優れものですが、冷房がよくきいた部屋で食べると体が冷やしすぎてしまう可能性があります。野外で食べる分には冷やすというよりかは冷ましてくれますが、冷えやすい冷房のきいた場所であれば、火を通した温野菜に体を温める作用のある天然塩(おすすめは岩塩)をパラッとかけて食べる、あるいは夏野菜を使った温かいスープがおすすめです。スープから適度な水分が補充でき、消化力もアップされますよ!

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AUTHOR

桑子麻衣子

桑子麻衣子

1986年横浜生まれの物書き。2013年よりシンガポール在住。日本、シンガポールで教育業界営業職、人材紹介コンサルタント、ヨガインストラクター、アーユルヴェーダアドバイザーをする傍、自主運営でwebマガジンを立ち上げたのち物書きとして独立。趣味は、森林浴。



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