夏野菜と言えばきゅうり、トマト、なす等が思い浮かぶけど…栄養士が勧めたい「夏こそ食べるべき野菜」

 夏野菜と言えばきゅうり、トマト、なす等が思い浮かぶけど…栄養士が勧めたい「夏こそ食べるべき野菜」
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山﨑礼絵
山﨑礼絵
2024-07-14

暑い日々が続くと、食欲もなくなりがちです。その中でも夏バテ予防のため、少しでも栄養価が高い食材を食べたいですよね。今回は、体の調子を整える栄養素をもつ野菜の中でも、ぜひ夏にイチオシの野菜をご紹介します。

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「野菜の王様」モロヘイヤがイチオシ!

夏野菜と言えば、きゅうり、トマト、なすなどが真っ先に思い浮かぶと思いますが、野菜の中でもカロテン、カルシムがトップクラスの「モロヘイヤ」がイチオシです。アラビア語で、「野菜の王様」が語源となっているモロヘイヤは、古代からエジプトで栽培された緑黄色野菜です。また、美容効果からクレオパトラも好んだと言われます。

モロヘイヤ
「野菜の王様」モロヘイヤがイチオシ! photo by Adobe Stock

モロヘイヤが夏におすすめワケ

「モロヘイヤ」をおすすめする理由は、やはり夏に摂りたい栄養素や機能性成分がたっぷり含まれること。抗酸化ビタミンであるビタミンA、ビタミンC、ビタミンEは、どれもほうれん草を上回るほどの含有量。さらに、汗をかくと不足しがちなカルシウムや鉄などのミネラルも含まれます。モロヘイヤに含まれる夏にうれしい成分を3つみていきましょう。

【抗酸化ビタミン】

 ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEなど、活性酸素の働きを抑える作用を持つビタミンのことを指します。抗酸化作用とは、活性酸素の作用を抑え、細胞の老化を予防します。活性酸素は、紫外線を浴びることで体内に大量に発生するため、夏場は、特に意識して摂りたい栄養素の1つです。

【カルシウム】

 ほうれん草の約5倍も含まれます。筋肉汗をかくと、カルシムも一緒に流れだすため、夏場は不足しがちです。カルシウムは、骨に重要な成分と知られていますが、筋肉の動きにも関わっています。カルシウムなどのミネラルが不足すると、足など筋肉がつる原因になります。

【ムチン】

モロヘイヤを刻むとネバネバする正体。ムチンは、消化管の粘膜を保護してくれる働きがあり、暑さで弱った体を助けてくれることが期待できます。

おススメのモロヘイヤの食べ方

モロヘイヤはゆでてお浸しにして食べてもおいしいですが、夏バテ防止におすすめの食べ方を2つご紹介します。

1.ネバネバ食材と組み合わせる

モロヘイヤを刻むと粘りを出し、同じネバネバ食品で納豆ややまいもとの組み合わせて食べると、つるっとした食感で食べやすいです。ご飯や豆腐にかけても食べてもおいしいですよ。

2.スープで食べる

暑くて、料理も簡単にすませたいときは、手軽にスープにするのもいいですね。夏場の水分補給で、夏バテ予防にもなります。いろいろなバリエーションで作って、楽しんでみてくださいね。

・洋風スープ

細かく刻んだモロヘイヤ、コーン、ベーコンなどを具材にして、コンソメで味付けをすると、モロヘイヤの洋風スープに!

・中華スープ

刻んだモロヘイヤ、しめじなどのキノコ類、溶き卵を具材にして、中華だしとごま油で味付けすると、モロヘイヤの中華風スープに!

 

参考:

1. JA「モロヘイヤ」 

2.文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」 

3. 春夏秋冬おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典. 吉田企世子,澤井聖一.2014

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山﨑礼絵

山﨑礼絵

管理栄養士。島根県出身、3児の母。大学・大学院で、生活習慣病について研究。卒業後、製薬会社勤務を経て、「食」の大切さを人に伝えていきたいという想いから、管理栄養士を取得。オンライン栄養指導、行政栄養士を経験。現在、特定保健指導、健康・栄養分野の執筆などで活動中。



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