【なす】栄養がないって本当?知らないともったいない!なすの健康効果と栄養を無駄なく摂る下処理法
代表的な夏野菜の一つであるなす。なすをおいしく食べるために下処理は欠かせませんが、そのやり方だと栄養を損しているかも?この記事ではなすの栄養を逃さない下処理の方法を紹介します。
なすの栄養
なすは90%以上が水分でできており、栄養が少ない淡色野菜に分類されています。しかしなすの特徴的な栄養素は紫色の皮に含まれるナスニンと果肉に含まれるクロロゲン酸というポリフェノール。身体の活性酵素を消す強い抗酸化作用を持っています。またコリンエステルという成分もほかの野菜より多く含み、血圧を下げたり気分を改善する働きがあると言われています。他の特徴的な栄養素は塩分の排出を促すカリウム、妊娠前の女性に必要な葉酸を多く含み、また腸内環境を整える食物繊維も豊富に含みます。
やっちゃダメ!栄養を逃すNG下処理
皮を全部むく
皮にはなすの代表的な栄養素であるナスニンが豊富に含まれます。皮を全部むくと大事ななすの栄養素を損してしまうことになります。
水に長時間さらす
なすにはアクが含まれますが、水にさらすと水溶性のビタミンやナスニンが流れ出てしまいます。なすのアクにも抗酸化作用のあるクロロゲン酸が含まれているので、水につける時間が長いと栄養がどんどん流れ出ていってしまいます。10分ほどさらしておけばアクは十分抜けるので、放置しすぎないように気を付けましょう。
なすの栄養をお得に取る下処理のやり方は?
隠し包丁を入れる
なすの皮が硬い時や焼きナス、揚げびたしを作る時は皮を剝くことが多いと思いますが、格子状に切れ目を入れると食べやすく、皮の食感も気になりにくくなります。
なすの皮を使ってもう1品
なすの果肉の食感だけを楽しみたい時は余った皮でもう1品!油を使って炒め物や炒め煮にしたきんぴらやつくだ煮にすると皮の栄養も逃さず、ごみも出ないので一石二鳥です。
切ったらすぐに加熱
油をつかった調理をする時はあく抜きをしなくても苦みは気になりません。切ってすぐに加熱調理すれば変色も最小限に抑えられます。
皮に油を絡める
皮に含まれるナスニンは水に流れやすい栄養素。栄養の流出を止めるなら油を全体に絡めるとナスニンの流出を止め、皮の鮮やかな色をキープできます。
新鮮ななすの選び方
見た目に比べて軽いものは果肉がスカスカになっている場合もあるので、ふっくらとしていて重みとツヤがあり、傷や変色していないものを選びましょう。ヘタと額がしっかり付いていてピンとハリのあるのも新鮮な証拠です。
まとめ
なすのやりがちだけど実はNGな下処理の方法と、栄養を損しない下処理の方法を合わせて紹介しました。旬の野菜をより栄養たっぷりで食べましょう!
【参考文献】
「ナス」のお話 | 農研機構 (naro.go.jp)
なすの食品機能と機能性表示食品|農畜産業振興機構 (alic.go.jp)
月報 野菜情報-今月の野菜-なす-2012年9月 (alic.go.jp)
食品成分データベース (mext.go.jp)
AUTHOR
田中ひろか
管理栄養士。 保育園栄養士、ダイエットインストラクターとして食事指導とレシピ提供の経験を経て渡豪。 バイロンベイでのヨガリトリート中ベジタリアンの食生活を経験したことから、幅広い野菜の食べ方を知る。 食を楽しみながら健康的なライフスタイルを築くため、’’野菜をおいしく手軽に食べる方法’’を研究中。 現在はメルボルンに在住し、オンラインの食事指導とカフェのヴィーガン、ベジタリアンメニューの提案に携る。
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