【なす】アクを抜かなくてもよい場合もある?管理栄養士が教える、なすの簡単な下処理の仕方
なすはあっさりとクセがない味で、和洋中問わずいろいろな料理に使われています。今回は、なすの簡単な下処理の仕方についてご紹介いたします。
なすのガクを取る
なすのヘタについているヒラヒラとした部分を「ガク」と呼びます。揚げびたしや焼きなすなどヘタを残したまま丸ごと調理する場合、ガクだけを取り除きます。ヘタを残すことで、見た目も華やかになります。
ガクの取り方は、ヘタとガクの境目に包丁を当て、身を切りすぎないようぐるりと一周切り目を入れガクを手でむきます。
なすのヘタを取る
一般的なヘタの取り方は、ヘタの部分に垂直に包丁を当てそのまま切り落とすというものです。しかし、この方法だとヘタの先にある食べられる部分も一緒に切り落としてしまいます。
おすすめなヘタの取り方は、包丁を斜めに当て鉛筆を削るようにガクとヘタを削ぎ落とす方法です。これなら無駄なくヘタを取り除くことができます。ヘタを取ったら、調理方法に合わせた切り方や大きさで切り分けましょう。
なすのアクを抜く方法
なすはアクが強い野菜です。なすの切り口は空気にふれると茶色く変色してしまうため、アク抜きが必要です。
水にさらす
なすのきれいな色を保つためには切ったらすぐ水につけましょう。
アク抜きのやり方は、水をためたボウルに好みの厚さに切ったなすを入れて水にさらします。よりきれいな色を保ちたい場合は、水に塩を適量加えて溶かしておきます。
浅漬けなどなすの色を活かした料理を作る場合は、アク抜きをすることで見た目も美しく仕上がります。
塩を振りかける
水にさらす以外に、塩を振りかける方法もあります。
切ったなすをバットや平らなお皿などに並べ、切り口に塩を振って少し置いておきます。数分でアクを含んだ水分が浮いてくるので、キッチンペーパーなどで拭き取ります。油で調理する際は、水分が残っていると油がはねてしまうため、しっかりと拭き取りましょう。
なすのアクを抜かなくてもよい場合
なすのアク抜きは、必ずしなければならないという訳ではありません。アクの成分はクロロゲン酸などのポリフェノールで、抗酸化作用があるため生活習慣病の予防に役立ちます。
なすを切ってすぐに調理する場合
切ってすぐ、変色をする前の調理であればアク抜きの必要はありません。ポリフェノールは水に溶けやすいため、逃さずとるにはアク抜きをせずスープやみそ汁など汁ごと食べられる調理がおすすめです。
油を使った調理をする場合
揚げ物や炒め物など油を使う調理ではアクの渋みが油に溶け出るため、えぐみなどを感じにくくなります。また、油に通すことで紫の色も鮮やかになります。
まとめ
なすの簡単な下処理の仕方についてご紹介いたしました。
なすはスーパーなどで一年を通して手に入れやすい野菜です。また、味にクセがなく、どんな調理方法でも美味しく召し上がることができます。下処理の仕方を覚えて、いろいろな料理にお使いいただければと思います。
【参考文献】
AUTHOR
津端奈緒美
管理栄養士/ライター。大学卒業後、病院の管理栄養士として栄養指導などに従事しながら社会人学生として修士課程を修了し、現在は博士課程を履修中。ライターとして栄養や健康に関する分野で科学的根拠に基づいた記事やコラムを執筆している。
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