【なす】栄養がないはウソ!なすの栄養効果を高める食べ方・調理のコツを管理栄養士が解説
なすは「栄養がない」といわれることもありますが、そんなことはありません!健康づくりや美容にうれしい効能が期待できるため、ぜひ取り入れたい野菜です。具体的にどのような栄養素が含まれるのか、また効果を高める食べ方や調理のコツを知り、ぜひなすを毎日の食事に活用しましょう。
なすは「栄養がない」はウソ!
なすは水分が多く、味わいが淡泊であるため「栄養がない」とイメージされますが、まったくのウソです。確かに、なすは93%以上が水分であるため、ほかの野菜に比べると「ずば抜けて栄養豊富」とはいいにくい部分もあります。しかし、なす特有の「ナスニン」や食物繊維、カリウムなどが含まれるため、栄養補給にぴったりの野菜です。特に夏は比較的安価に手に入るため、たっぷり食べればその分栄養素も多く摂れます。ぜひ積極的に取り入れましょう。
なすの栄養とうれしい効能
具体的に、なすにはどのような栄養や効能があるのか見てみましょう。
ナスニン
なすの皮に含まれる色素成分である「ナスニン」は、なすの特徴的な栄養成分です。高い抗酸化力を持つといわれ、がんや動脈硬化の予防などの健康づくりへの効能だけでなく、シワやたるみの予防などの美容にもうれしい効能が期待できます。
食物繊維
なすは食物繊維が補給でき、生活習慣病の予防や、腸内環境を整えたいときにもぴったりです。同じように水分が多い野菜と比較しても豊富で、食物繊維の含有量は、レタスやきゅうりの2倍の量です。
カリウム
なすはカリウムの補給にも役立ちます。カリウムはむくみの原因となるナトリウムの排出を助けてくれるため、むくみの予防・解消に役立ちます。
なすの栄養効果を高める食べ方と調理のコツ
さまざまな栄養素をたっぷり摂れるなすは、食べ方や調理のコツを知り、効果的に取り入れましょう。
皮ごと調理する
なすは皮を剥かず、皮がついたまま調理しましょう。皮にはナスニンや食物繊維がたっぷり詰まっています。皮のかたさが気になるときは、ところどころ皮を剥くようにし、全部剥かないようにするとよいでしょう。
アク抜きせずに調理する
なすは変色防止のため水にさらしてアクを抜くことがありますが、栄養成分をムダなく摂る場合は、アク抜きせずに調理しましょう。アクの成分のひとつにポリフェノールがあり、ナスニンと同じように抗酸化作用を持ちます。アクは食べても問題のない成分であるため、ムダなく摂るようにしましょう。変色が気になる場合は、切ってすぐに調理すると気になりにくくなります。
なすは和食や洋食、中華まで幅広いメニューに活躍してくれます。ぜひたっぷり食べて、健康づくりや美容に活かしてくださいね!
【参考文献】
・文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
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