【大根】苦みを感じる原因は?大根のアクを取り除いておいしく食べる方法|管理栄養士が伝授

 【大根】苦みを感じる原因は?大根のアクを取り除いておいしく食べる方法|管理栄養士が伝授
by photoAC
和田 梓
和田 梓
2023-11-13

気温が下がってくると、おでんやぶり大根など、滋味深い味わいの煮込み料理が恋しくなりますよね。ただせっかく手間をかけて作ったのに、「大根がおいしくない」「大根の苦味を感じる」と感じたことはありませんか?今回は大根が苦く感じる理由と対策をご紹介します。

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大根を苦く感じる理由は?

甘くておいしい大根を想像して料理をしたのに、苦味やえぐみを感じてしまったことはありませんか?大根を苦く感じる原因は以下が考えられます。

①大根のアクが強いから
大根にはポリフェノールの1種であるクロロゲン酸が含まれています。このクロロゲン酸が多いと苦味やえぐみを感じやすいと言われています。最近は品種改良が進み、苦味やえぐみが少ない大根が多く出回るようになりました。しかし大根の品質や個体差によって、苦味を感じる場合があります。

②収穫して時間が経っているから
収穫して時間が経過すると苦味を感じやすくなると言われています。大根は日持ちすると安心せず、購入したらなるべく早く調理するように心がけましょう。どうしても時間が経ってしまった場合は、濃いめの味付けの料理にするのも一つの手です。

③旬ではない大根を選んだから
大根は年中スーパーで手に入るようになりましたが、本来の旬は10月から3月頃。大根は寒くなると凍らないように糖度をあげると言われています。だから寒い時期の大根は甘くておいしいのですね。逆に気温が高い時期に収穫されたものは、苦味を感じる場合があります。

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④大根の先端の部分を使っているから
大根は部位によって味わいが異なります。葉に近い部分ほど甘みが強く、先端にいくにつれて辛味や苦味が出やすいと言われています。先端の方は大根おろしやマリネなどにし、みずみずしくてやわらかい真ん中の部分はおでんなどの煮物料理におすすめです。

photo by Azusa Wada
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大根が苦くならない対策は?

せっかく調理をしたのに、苦味が強くて食べられなかったら悲しいですよね。苦味があるかどうかは見た目では判断できないため、上述の項目に該当する場合は、下ゆでをしてアクを取り除くのがおすすめです。 

<アク抜きの方法>
①大根を3〜4cm厚さの輪切りにし、鍋に大根と大根が被るくらいの米の研ぎ汁(米の研ぎ汁がなければ、水とスプーン1杯の米)を入れる。

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②火にかけ、沸騰したら弱火にし、竹串がすっと通るまで加熱する。

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③ざるにあげ、洗ってぬめりを取る。

大根を煮る時になぜ米の研ぎ汁を使うのか疑問に思ったことはありませんか?それは米の研ぎ汁にはカルシウムなどが含まれており、大根のえぐみと結合してアクを中和してくれるから。またでんぷん質がアクを包み込み、野菜に再び戻るのを防いでくれると言われています。その為、甘みを感じやすく、お湯でゆでるよりもおいしく仕上がるのですね。

米の代わりに片栗粉を加えて加熱しても、同様の効果が得られると言われています。ぜひ試してみてくださいね。

<参考>
野菜の便利帳 名取貴光監修
JA北越後 米のとぎ汁の再利用【JAコラム】

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AUTHOR

和田 梓

和田 梓

管理栄養士。これまでヘルスケアIT企業にて、ダイエット・糖尿病・IBD・CKDなど、幅広い悩みに向けたレシピ開発を100件以上行う。その他、記事執筆、WEBページの企画・編集、保健指導などに従事。ハーブやスパイスを使った創作家庭料理が得意。



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