管理栄養士が「夏こそ、カレー!」と勧める理由|夏の腸内環境を整えるスパイス3選
夏本番、今年も酷暑になりそう。高温多湿の時期は自律神経が乱れ、体の免疫力や代謝を司る腸内フローラの状態も悪くなってきます。 そんな夏におすすめの腸活フードが、スパイス!もともと暑い国の民間療法に使われている”薬草”。暑い季節は暑い国の健康療法を見習いましょう!
カレーのスパイスが夏の腸活に良い理由は?
スパイスはもともと民間療法で炎症を抑えるために用いられていたもの。最近では、その抗酸化作用が腸にも効果的ということがわかっています!
カレーのスパイスが持つ抗酸化作用
スパイスにはポリフェノールが含まれており、様々なスパイスを混ぜて作られたカレー粉には高い抗酸化作用があります。体の酸化は、”腸の中のお花畑”と言われる「腸内フローラ」を乱します。その結果、代謝が落ちて疲れやすい、むくみやすい、自律神経が乱れてイライラする、不眠など不調の原因に。つまり、抗酸化作用の高い食品を摂ることで腸の状態、そして体の状態をキープできるのです。
カレーに含まれるスパイスのクルクミンには腸のバリア機能を高める可能性があるという報告が。つまりカレーは腸内環境を整え、腸を健康に保つのに役立つ料理なんですね!
腸に働く!カレースパイス3選
ターメリック(クルクミン)
ターメリックは「ウコン」とも呼ばれ、黄色い色素「クルクミン」というポリフェノールを含みます。クルクミンには抗炎症作用があり、代謝異常である生活習慣病をおさせ、体重や体脂肪の減少、継続摂取による血中の中性脂肪が低下などのデータもあります。
インドではニキビなどの皮膚炎症に湿布として活用されているスパイス。
さらにメンタルにも良い効果があり、うつ病などの神経疾患にも効果や、カレーをよく食べる高齢者のほうが認知機能が高いという、”脳に良い”データもあります。
コリアンダー(パクチー)
コリアンダーは消化器に働きかけます。胃を健康な状態に保ち、消化を促進したり、腸内のガスを出させます。腸のハリやむくみをスッキリ。また、心理的な疲労感を取り去り、気分を前向きにさせる効果があるとして、アロマセラピーにも用いられています。
クミン
クミンの豊富な食物繊維が腸内環境を整え、便通改善および美容効果が。亜鉛は血流・血圧を安定させて自律神経の乱れを抑制してくれます。脂肪燃焼効果も高く、代謝促進にも。
ルーを使わない「スパイスカレー」&「雑穀ごはん」でパーフェクト!
せっかく腸活するなら、小麦粉の量は抑えたいからルーでなくカレー粉を。さらに、腸内の有用菌を増やすには、有用菌のエサになる水溶性食物繊維を摂るのも効果的です。玄米、もち麦、大麦などの雑穀類にはβ-グルカンと呼ばれる水溶性食物繊維がたっぷり。雑穀ごはんカレーは、腸活にぴったりのメニューです。
夏こそカレー!美味しく腸活を!
AUTHOR
松田 真紀
1972年、兵庫県生まれ。管理栄養士。日本抗加齢医学会認定指導士。アスリートフードマイスター3級。女子栄養大学卒業。株式会社バードワークス代表取締役。1994年、明治乳業株式会社入社。その後、電通など広告代理店勤務を経て、2014年、スポーツと健康に特化した「食プロデュース」を行なう株式会社バードワークス設立。自ら18才から15年以上20kgの体重増減、摂食障害に。苦しいダイエット生活の末辿り着いた、外食、コンビニ、レンチン、OK!ラクして食事を楽しむダイエットを提案する管理栄養士として300以上の施設団体など多方面で活躍中。著書『居酒屋ダイエット』(三笠書房)。趣味はトライアスロン、100kmウルトラマラソン、フルマラソン、全米ヨガアライアンス200習得中。
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