仕事、ゲーム…「何かをやりすぎてしまう」行動の心理とは?やめたいのにやめられない時の対処法
何かをついついやりすぎてしまう…そんな悩みはありませんか?「仕事をやりすぎる」「ゲームをやりすぎる」「人に気をつかいすぎる」何をやりすぎるかは人にそれぞれです。今回はやりすぎの心理について解説します。
何かを「やりすぎてしまう」行動の心理的要因とは?
1. 完璧主義
完璧さを追求するあまり、やり過ぎてしまうことがあります。自分自身に対する期待や目標が高すぎるため、結果に満足せず、100%を目指して終わりが見えない作業を続けてしまうことが多いです。
2. 不安やストレスの対処法
不安やストレスを感じたとき、それを和らげるために特定の行動を過度に行ってしまうことがあります。例えば、ストレス解消のために食べ過ぎたり、ゲームや運動をしすぎたりすることがあります。
3. 習慣化
ある行動が習慣化すると、それをやめるのが難しくなります。特にこだわりが強く、変化を嫌う場合は習慣を手放すことへの抵抗が生まれます。また、習慣は無意識に行われることが多く、過剰に行っていることに気づきにくいです。
4. 逃避
現実から逃避するために、特定の行動に没頭することがあります。例えば、仕事や家庭の問題から逃れるために、ゲームやSNSに時間を費やしすぎるなどです。
5. 自己価値感の欠如
自己価値を高めるために、他人に認められるような行動を過度に行ってしまうことがあります。仕事をしすぎるのも、人に過度に気を使い評価を気にするのも、自己肯定感を得るための手段であることが多いです。
6. 依存症
特定の行動や物質に依存してしまうことで、それをやりすぎてしまうことがあります。アルコールやギャンブル、インターネットなどがこれに該当します。
これらの要因が組み合わさることもあり、結果として「やりすぎてしまう」行動を引き起こしていることが多いです。もしやりすぎをやめたいのなら、自分自身の行動パターンを認識することが、問題解決の第一歩となります。
「やりすぎてしまう」行動を改善するための対処法
様々な対処法の中から自分に合ったものを見つけましょう。以下の方法を試すことで、行動をコントロールしやすくなるでしょう。
1. 自己理解をする
まずは現状にしっかりと気づき、受け入れることが大切です。自分が何をやりすぎているのかを明確にし、なぜその行動ばかりとってしまうのか、背後にある理由について内省します。
2. 目標設定
現在のやりすぎている行動について、現実的で達成可能な目標を設定します。行動自体をやめるのか、減らすのか、他の方法を増やすのか、どのようになれば、満足できるようでしょうか考えましょう。
3. 時間管理
やりすぎている行動に対して制限時間を設定することも有効です。1日の上限時間を決めて、タイマーを使って作業や活動を上手にコントロールしていきましょう。
4. 代替行動を用意する
やりすぎている行動に代わる健康的な活動を見つけましょう。例えば、運動や趣味を新たに始めることで、やりすぎている行動を相対的に減らしていきます。
5. ストレス解消法を見つける
特に不安やストレスから何かの行動をやりすぎている場合は、リラクゼーション法(瞑想、深呼吸、ヨガなど)を取り入れることが大切です。そして、十分な睡眠を確保し、バランスの取れた食事を心がけましょう。
6. サポートを増やす
困りごとは一人で抱え込まずに、信頼できる友人や家族に相談し、サポートを受けることが必要です。必要に応じて専門家(心理カウンセラーや医療機関)の助けを借りることも有効です。
7. 自己肯定感を高める
毎日の生活の中から自分を認め、褒めるように心がけます。褒める内容は小さいことの方が良いです。例えば、「眠いけれど頑張って布団から出た」「苦手な人にも挨拶をした」「自分のために料理をした」などです。そして、自分の失敗や弱点だけではなく、自分の強みや継続していること、頑張っていることを振り返り、自信を積み上げていきましょう。
これらの対処法を組み合わせて実践することで、「やりすぎてしまう」行動を減らし、よりバランスの取れた生活を送ることができるでしょう。大切なのは、一度にすべてを変えようとするのではなく、少しずつ取り組むことです。
AUTHOR
石上友梨
大学・大学院と心理学を学び、心理職公務員として経験を積む中で、身体にもアプローチする方法を取り入れたいと思い、ヨガや瞑想を学ぶため留学。帰国後は、医療機関、教育機関等で発達障害や愛着障害の方を中心に認知行動療法やスキーマ療法等のカウンセリングを行いながら、マインドフルネスやヨガクラスの主催、ライターとして活動している。著書に『仕事・人間関係がラクになる「生きづらさの根っこ」の癒し方: セルフ・コンパッション42のワーク』(大和出版)がある。
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