思考がぼーっとするのは肋骨が開いているせい?!自律神経・思考の乱れの原因「リブフレア改善エクサ」
あなたの肋骨、広がり過ぎていませんか?たかが肋骨、されど肋骨!その肋骨の開きが腰痛や自律神経の乱れ、思考がぼーっとするブレインフォグの原因になっているかもしれません。自分でサッと肋骨を修正して呼吸を深める「リブフレア改善エクサ」のご紹介です!
自律神経の乱れ・ブレインフォグは肋骨の開き過ぎ?
リブフレアって何?
リブフレアとは、文字通り「肋骨が開いた状態」という意味です。
イラストにある正常時の肋骨下側の角度は通常70〜90度と言われ、横から見た時にお腹と肋骨が同じラインくらいが目安です。この角度が90度を超えて開き、肋骨が過度に飛び出した状態が「リブフレア」。
リブフレアの状態にあると、骨盤は前に引っ張られ傾き(前傾)反り腰になります。これによって全身の姿勢が乱れ、特に腰などの関節に負担がかかるだけでなく、横隔膜が正しく機能できない状態であることから呼吸が浅くなり、体にも脳にも悪循環な状態となるのです。
どうしてリブフレアになるの?
一般的にリブフレアの原因として指摘されているのは横隔膜の硬さ。横隔膜が硬いから呼吸が浅くなり、いつも浅い呼吸だから横隔膜は使われずますます硬くなる、という悪循環になります。見方を変えれば、呼吸が浅くなるような心理的ストレスもまた、横隔膜の硬さに起因していると言えます。
他の要因としては、体の背面の筋肉の凝り・緊張が挙げられます。さらには、骨盤をまっすぐ立てる働きに関与し、正しい姿勢の維持と深く関わる腸腰筋という筋肉の硬さの影響も大きいと言われています。
リブフレアを放っておくと何が悪いの?
肋骨が飛び出した状態は、すなわち腰のカーブ(前湾)が強調され骨盤が前傾した状態でもあるため、内臓が下がり、腹筋も正しく使えずぽっこりお腹に。また、腰椎にも過度の負担がかかり腰痛の原因にも。姿勢が崩れていることで体の安定感は損なわれ、本来体幹を支える役割のない筋肉が過度に緊張し、肩こりなどの原因にもなりかねません。
何より問題なのは、呼吸です。リブフレアは横隔膜が慢性的に固まった状態なため、浅い呼吸が続くことで、いわゆるぼーっとした脳の状態を指すブレインフォグや呼吸と密接に関係する自律神経の乱れにつながり、自律神経失調症状のリスクが高まります。
そこで、リブフレアの傾向に気づいたら、その場でさっと3ステップ!自分で修正できる「リブフレア改善エクサ」のご紹介です♪
呼吸を深める3ステップ!「リブフレア改善エクサ」
エクササイズ解説
ステップ1)背中側の肋骨を持ち上げる
体のサイドで、親指だけが背中側にあたるように自分の肋骨を掴みます。この時、親指で背中側の肋骨を体の中にぐーッと押し込んだ状態が「リブフレア」です。
親指で背中を押す代わりに、背中側の肋骨を上へ持ち上げるようにセルフアジャストします。肋骨の前側が閉まる感覚を見つけましょう。
今度は肋骨を閉じるアクションを、胸骨の観点から意識してみましょう!
ステップ2)胸骨下部を引き込む
イラストにある、胸骨(水色部分)の下部(赤丸部分)が、前に突き出された状態が「リブフレア」です。肋骨が飛び出すと腰が反ってしまうことを確認して下さい。
胸骨下部を体の中に引き込むようにして、肋骨前側が閉じる感覚を探しましょう。ステップ1で意識した肋骨背中側も同時に持ち上がっていることを確認して下さい。
ステップ3)鎖骨を左右に広げる
ステップ1・2で肋骨の締まりを意識できたら最後は、肩が前に入り過ぎないように、鎖骨を左右に開くことを意識します。
1・2・3ステップのセルフアジャストで「リブフレア」が改善できたら!応用編へ♪正しい姿勢の感覚をさらに馴染ませていきましょう!
応用編1)サイドストレッチ
お腹より肋骨が前に飛び出しているのでNG!
胸骨下部を引き込む〜!こちらがOKバージョン!左右両サイドやってみてくださいね。
応用編2)バックベンド(後屈)
後屈でリブフレアを放置してしまうと、腰に負担がかかり腰を痛めやすくなります。NGバージョン!
後屈の最中でも、背中側の肋骨を持ち上げ、胸骨下部を引き込む意識を持つと、腹筋を正しく使えて腰を守ることができます!
注意)エクササイズを通して、呼吸を止めずに、スムーズな呼吸を意識しましょう。エクササイズで広がった背中に呼吸を入れるような意識が持てるとgoodです!
動画はこちらをご覧ください☆
AUTHOR
井上浩子
2002年、留学先NYのバレエスクールの授業でヨガに出会う。厳しいプロ生活で心身を壊したことをきっかけにヨガは欠かせないライフワークに。自身の経験から、「自分に安心できる感覚と自分への愛おしさを取り戻す」をモットーにレッスンを展開。 解剖学に基づく効果的なシークエンス構成と 誰にでもわかりやすいインストラクションに定評がある。日米指導歴14年・バイリンガル講師・RYT500。オンライン&対面レッスン、指導者養成のほか、ヨガ関係の通訳・翻訳も行う。
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